2001-08-24から1日間の記事一覧

笠井潔『群集の悪魔』/風俗/革命/ラカン/ジジェク(だらだらつづく話)

古本屋でたまたま見つけた笠井潔『群集の悪魔』を読んだ。ぼくは笠井氏の書くものは批評にしても小説にしても、基本的に興味がないのだが、このミステリー小説は、1848年のパリを舞台にしていて、探偵があのオーギュスト・デュパンで、ワトソン役とも言える…

蝉の声は、今、ここという感覚を危うくする

大きな音であたり一面に響きわたる蝉の声は、今、ここという感覚を危うくする。それは、あまりに強く感覚に訴えかけ感情に作用するので、その声を聞いている、今ここと、かつて同じような声を聞いた別の時間、別の場所とを、記憶のなかから招きよせて強引に…