2005-11-21から1日間の記事一覧

「一番はじめの出来事」「補陀落」

●『十九歳の地図』(中上健次)に収録されている「一番はじめの出来事」を読むと、既にここに中上健次の全てが出そろっているという感じがする。中上健次という作家は、ある主題なり何なりを深く追求してゆくというタイプの作家ではなくて、同一の主題をひたす…