2009-08-01から1ヶ月間の記事一覧

●『ジョジョ』が面白過ぎてとまらない。かなり慣れてきたとはいえ、絵への抵抗はまだかなりあって、なかなか進まないのだが。今、アトム・ハート・ファーザーまで。しかし、第四部のはじめの方と比べて、絵の感じはかなり変わってきてる。線が様式化されて、…

●絵画に関しては、あまりにも愛と憎しみが濃すぎて、自分でもちょっと身動きできない感じになってる気もする。どうしても、いろいろと不寛容になり、簡単には面白がれなかったり、「許しがたい」と思うことも多くなる。古典と友達の展示以外は、展覧会を観る…

●前に、「荒木飛呂彦を読んでなくてどうする」と説教されたという話をこの日記に書いたら、『ジョジョ』は第四部からだったら入り易いんじゃないかというメールをいただいた。前に挑戦したときは、(スタンドという概念に興味があったので)第三部から入ったの…

●立川シネマシティで『エヴァ破』、三回目。必要があって観た。ちょっと前に『エヴァ破』についての原稿を書いたのだが、細かい部分の間違いを編集者から指摘されたので、それを自分の目で確認するのと、その部分の改稿について考えるために。確かに、間違っ…

(一昨日からのつづき、柴崎友香『ドリーマーズ』について。) ●でも、一昨日からのつづきの前にちょっとだけ。『おろち』をDVDで観たのだが、これがとても面白かった。この作品は、楳図かずおの映画化でも、鶴田法男の監督作品でもなく、脚本の高橋洋の作品と…

(昨日からのつづき。柴崎友香『ドリーマーズ』について。) ●昨日のつづきに入る前にひとつだけ批判的なことを書く。「ドリーマーズ」は「群像」に掲載された時のバージョンとちょっと違っている。最後の方で魚住さんに電話して父の夢の話をした後のところで…

●マティスの「赤い部屋」(http://www.allposters.co.jp/-sp/-Posters_i941619_.htm)では、二次元には収まらず三次元へとせり出してきそうな装飾模様と、平面的に処理され半ば二次元的に表現された三次元の事物とが、空気よりも重たい密度と触感を感じさせる…

●『ヴィレッジ』の盲目の女性は、村の外で監視員の青年と出会い、彼から薬を得て、再び村へと帰ってゆく。18日の日記でも書いたが、『ヴィレッジ』で唯一「世界の厚み」を感じさせるのがこの青年の存在で、彼にとっては、いきなりあらわれたこの女性のイメー…

●『レディ・イン・ザ・ウォーター』(M・ナイト・シャマラン)をDVDで。「赤」を画面から排除することで不吉なしるしとした『ヴィレッジ』とはことなり、この映画では赤が頻繁に使われていた。中国系の家族が住む部屋やシャマラン自身が演じる作家の住む部屋な…

●引用。メモ。樫村晴香と佐々木中。(息子あるいは娘として、親に「似た者」としての)私、父、カテゴリー、系譜、正統性、根拠律、問い(叫び)。この二つのテキストをあわせて読むことはとても重要なことだと思われる。 ●樫村晴香「Quid」 《父から与えられる…

●丸の内の東京會舘で、芥川賞・直木賞授与式。まず、スーツを着て部屋を出るという経験が、ぼくにとっては、コスブレして出かけるような感覚だった。後から「新潮」の矢野さんに、「偽日記を読んで、買わなくてもいいのに、と思った、スーツじゃなくても全然…

●六本木の俳優座で『ヴァギナモノローグス』(作/イヴ・エンスラー、演出/平松れい子)。戯曲を翻訳している小澤英実さんから招待していただいた。 もともとは、二百人以上の、様々な年齢、人種、職業の女性に、自分の性器についての話を語ってもらって、それ…

●必要があってスーツを買いにいった。スーツ単体ならば、今、夏物は値引きになっているし、安いものを探せばなんとか買える。そういう算段だった。しかし、スーツを買うということは、同時に、ワイシャツを買い、ネクタイを買い、ベルトを買い、革靴も買わな…

●『ヴィレッジ』(M・ナイト・シャマラン)をDVDで。例えば、画面から赤という色を徹底的に排除することで、画面への不意の赤の侵入を不吉なものの「しるし」とする。これは決して自然なことではなく人為的な操作で、しかもその手口はかなり見え透いている。し…

●『翼のない天使』(M・ナイト・シャマラン)をDVDで。『シックスセンス』以前のシャマラン。今の時点から振り返ってみれば、シャマラン的な主題をいくつも見つけ出すことは出来る(シャマランは徹底してアクションの人ではなく、徴候の人なのだ、とか)が、しか…

●一週間以上頭痛に悩まされていて、いろいろと不調だ。昨日は、「へび神」に呪われる夢をみた。最近、怪談にハマっていたせいか。あと、『金毘羅』(笙野頼子)を再読しているせいでもあるかも。薄っぺらな板に、白いペンキで「へび神様の呪い」と文字で書かれ…

●昨日、『けいおん!』について書きながら思ったのだが、「カッコイイ」ということが超越性(というより、超越論性)への指向を起動するとしたら、「かわいい(萌え)」というのもまた、超越性への指向を起動させる動力にはならないのだろうか。他人を見て(あるい…

●DVD、二本。『金造怪談』。いまひとつ。ごく普通の怪談で、話が妙に中途半端だったり、オチが決まってなかったり、つまり語りとして完成されていないところに不思議な味わいがあるととはいえ、話として面白いというほどのことはない。「夢で助けてくれるお…

●『TOKYO!』(ミシェル・ゴンドリー、レオス・カラックス、ポン・ジュノ)をDVDで。三本とも、わりと面白かった。三本とも、いわゆる「映画」とは別物というか、ぼくが「映画」として知っている何かとはまったく別のことをやっているのだと思うけど、そこが面…

●『アンブレイカブル』(M・ナイト・シャマラン)をDVDで。随分前に一度見ているのだが、けっこう忘れていた。一人で見ていたのだが、最後のところを見て思わず、「これがオチかよ」「これがオチかよ」「これがオチかよ」と、念を押すように、何か見えない存在…

●地震が恐かった。たいした揺れではない段階で目覚めたからよかったけど、ぐっすり眠っていたら、きっと上から落下してきた本で怪我をした。『存在論的、郵便的』とか『隠喩としての建築』とか、ハードカヴァーのわりと重ための本が、寝ている頭の位置くらい…

●頭痛が半端ではない。首の後ろ側の張りとこわばりがひどくなって、それが頭の奥にまで響く感じなので、首痛と言うべきなのか。その痛みは眼の奥のしこりとも繋がっている。おとなしく部屋で寝てろってことかもしれないのだが、部屋は暑いんだ。この暑さが頭…

●ここ数日、ずっと頭痛がつづいている。肩凝りと眼精疲労とに加え、この暑さで眠りが浅くてとぎれとぎれであることが原因なのだろう。バファリン飲んでも収まらない。本を読むのはそれほど苦にならないのだが、パソコンの画面を見つめるのはひどく苦痛だ。も…

●イタリアへ行った時の飛行機のなか以来で『モロイ』を読んでいる。面白すぎる。ツッコミをいれずには読み進むことの出来ない、偉大なボケ小説。これからボケます、という合図もなしに、観客の笑いを待つこともなく、突っ走り、真面目な顔をして一人で延々ボ…

●「文學界」の磯崎さんと保坂さんの対談がすごく面白いのだが、そこで磯崎さんは、保坂さんの小説を読みはじめたのが《三十歳か、三十一歳》と言っていて、今、磯崎さんが四十四歳だからそれは十三、四年前で、九十五、六年ということになる。ぼくが保坂さん…

●お知らせ。明日(7日)発売の「新潮」九月号に、「お告げと報告、楽観と諦観−−磯崎憲一郎論」が掲載されます。磯崎さんの芥川賞受賞に便乗したものだと思われるかもしれませんが、確かに賞によって締め切りが急遽前倒しにはなったものの(だから3日で書きま…

●昨日観た『ハプニング』(M・ナイト・シャマラン)で、最初に主人公の奥さんが出てきたカットの水色にキラッと光る瞳には驚いて、もうそれだけでこの映画はすげえと思ったのだった。その瞳のイメージが、この映画の面白さ、気味の悪さをはっきりと示している…

●『ハプニング』(M・ナイト・シャマラン)をDVDで。びっくりした。気楽に、なんとなく観はじめたのだが、すごい傑作だった。M・ナイト・シャマランは、変で面白い監督だとは思っていたけど、『レディ・イン・ザ・ウォーター』とか、完全に行き詰まりだとしか…

●良く晴れて暑く、強い陽射しが照りつけ、緑が濃い。たったこれだけのことで、ぼくはひどく昂揚するし、文句のつけようもなく幸福だ。そういう日がやってくるたびに、はじめてそのことを知ったかのように、繰り返し、改めてそう感じる。しかし、実は一年のう…

●ぼくはゲームをまったくやらないのだが、自分が設定したキャラクターがゲームのなかで勝手に人間関係をつくるという「トモダチコレクション」というゲームがあるらしくて、テレビを観ていたらそのCMをやっていて、優香が、ゲームのなかに設定された自分と、…