2009-09-01から1ヶ月間の記事一覧

●朝、起きてから、ふと思い立って、東京都現代美術館へ行くことにした。あまりに久しぶりだったので道を間違えた。メアリー・ブレア(と書こうとして、リンダ・ブレアと書きそうになってしまう、リンダ・ブレアは『エクソシスト』に出ていた女優)は観たいと思…

●今日は歩いた。散歩というよりも、ただひたすら「歩く」という感じで歩いた。何時間も歩いた末にたどり着いたのは、高尾山の登山口だった。そこを終点とすることにした。そこからは電車に乗って引き返した。京王線の高尾山口駅から高尾駅まで、電車はずっと…

●昨日、『リミッツ・オブ・コントロール』(ジム・ジャームッシュ)のラストに裏切られたような気持ちになって、帰りの電車のなかでも打ちひしがれて、変にそわそわ落ち着かなくて、最近では部屋で飲むのは出来るだけ控えていてほとんど飲まないのだが、酒屋に…

●「引込線」と「Zoo Zoo Scene」を見逃してしまったことへの反省もあり、初心に還るためにブリジストン美術館へ行った。そこへ行けば必ず、多大な刺激と、身が引き締まるような緊張を得られる場所。恐ろしいセザンヌが待っている場所。聖地に巡礼して精神を引…

●「引込線」って十月までやっていると思い込んでいた。23日で終わるのは名和晃平展だけだと思ってた。知ってたら締め切りを延ばしてもらってでも行っていたのに。ゴーギャンも終わってしまってる。中野成樹の野毛山動物公園の公演も、すでにすべて完売で、電…

●ずっと寝てた。最近は歳のせいか、途切れ途切れの短い睡眠を何度か繰り返すという感じになっているのだが、さすがに今日は、昨日の徹夜の影響で、意識を失うように眠った。眠って、次に気がついたら七時間経っていた、という眠り方は久しぶりだ。すごく濃厚…

●お昼ご飯を買うために外に出た。アパートの前はゆるやかな坂道になっていて、ちょうどアパートのところで道が二つに分かれて、三叉路になっている。平日の昼間の、ほとんど人通りのない住宅街の道を、向こうから、両手に買い物袋をぶら下げたおばあさんが一…

●百円均一の店で買って、いつもご飯を炊くのに使っていた土鍋が、火をかけている最中にガス台の上でいきなりぱっかりと割れた。手も触れていないのに。しかも、きれいに三つに。火を止めて、陶器の破片としか見えなくなった土鍋のなれの果てにこびりついたご…

●朝起きたら、なんとなく身体がだるくて、しばらくすると鼻水が止まらなくなり、頭もぼーっとして、軽い頭痛も出てきた。やべー、風邪ひきそう、今日はがっつり原稿書かなくちゃいけないのに、と思って、ふらふらしながら駅前のマツモトキヨシまで行って、ユ…

●昨日の引っ越しの手伝いのダメージで、多くの時間を寝て過ごしながらも、締め切りが迫っている原稿の入り口をみつけるために、DVDを何本か観た。友人が、筋肉の疲労には鳥のもも肉とクエン酸の組み合わせが効くと言っていたので、鳥もも肉を買ってきて、塩…

●今日は、友人の画家夫婦宅の引っ越しの手伝い。まずしょっぱなから、待ち合わせの場所を間違える。国立で待ち合わせなのに国分寺まで行ってしまう。中央線沿線に住んで二十年以上なのに、まだ時々国立と国分寺を混同すのというのはどういうことなのか。しか…

●朝起きてテレビをつけたら「ぶらり途中下車の旅」をやっていて、古い写真を修復する人が出ていた。その修復された写真をテレビ画面でぼんやり見ていて思うのは、古いモノクロの写真の驚くほどのクリアーな鮮やかさで、これは、昔は写真はちゃんとプロが撮っ…

●三鷹で編集者と打ち合わせ。前に書いた作品論がようやく掲載というところまでこぎつけた。しかし、ぼくはその作品が雑誌に掲載された時のバーションをもとにして作品論を書いたのだが、そのなかでぼくが分析して指摘した内容と同じことを、その小説が本にな…

●今週末から五連休なのだということを、今日はじめて知った。連休中もずっと、午前中は部屋で制作して、午後から夜遅くまで喫茶店にいることだろう。切れ目もない、代わり映えもしない日々がつづく。淀んでいるのか充実しているのか、自分でもよく分からない…

●すっごく驚いた。ネットカフェのYouTubeで、有名な『ワラッテイイトモ』(K.K)をはじめて観たのだが、作中に出てくるK.K氏のアパートが、ぼくが今住んでいるところに引っ越す前に住んでいたアパートなのだった。しかも、その部屋というのが、ぼくの住んでい…

●寒さで目が覚めた。パーカーを重ね着してまた寝た。今日はずっと寝ていた。DVDを返しに行くの忘れた。 ●引用、メモ。『ドグマ人類学総説』(ピエール・ルジャンドル)「第一三章イメージあるいは聖/俗の分割」より。イメージの深さ。イメージを殺すこと。 《イ…

●『追想五断章』(米澤穂信)。この小説でぼくが一番印象的だったのは、最初、主人公芳光の相棒であり、けっこういい感じのペアのように思われた笙子という女性が、物語の途中で唐突に、「わたし就職もあるし」みたいなことを言って事件からさっさと身を引き、…

●とてもよい天気の日曜日。夏が終わって秋が来るという気がまったくしない。季節の感覚というのが狂ってしまった。今年は、五月もなかったし、夏もなかった。ひと夏を通過してきたという感触が身体のなかにほとんど残っていない。だから、夏が終わる寂しさも…

●引用。メモ。フーコー「私の身体、この紙、この炉」より。狂気と夢。徴候と権利(能力)の問題。「われわれは夢をみているとしよう」。 《(デカルトが『省察』において)なぜまず、insanusという語を用い、ついでamens-demensという対を用いたのか。狂人たち…

●ああ、今日は九月十一日なのだなあ、と思った。野次馬的な感じで、新宿のジュンク堂へトークを聞きに行った(「ロスジェネ世代と考える90年代---オウムとは何だったのか」大澤信亮、島田裕己、早見慶子)。ロスジェネともオウムとも関係ないけど、島田裕己の…

●『おろち』(監督・鶴田法男、脚本・高橋洋)について。以下、ネタバレを含むけど、「ネタ」と言っても、この映画のネタは原作のそれと同じで、原作は有名なマンガなので、別に隠す必要もなく、観客は既にそれを知っているという前提で、この映画はつくられ…

●最近、フーコーをいろいろと読み直している。きっかけは『夜戦と永遠』を読んだことなのだが(『夜戦と永遠』もこの夏、もう一度読み返した)、フーコーを読むのは(『夢と実存』の序文を除いては)十何年ぶりという感じ。ずっと感じつづけていたフーコーへの距…

●『狂気の海』(高橋洋)をDVDで。『おろち』がとても面白かったので、ぼくのなかではまた高橋洋ブームが起きつつあるのだが、しかし、この『狂気の海』は、ぼくの側のそういう期待をはるかに超えるような次元でぶっとんでいた。特典映像としてついているトー…

●八王子は盆地なので、例年、冬は都心より二、三度気温が低く、夏は二、三度高い。しかし今年に限っては、都心の方が蒸し暑いように感じる。八月からこっちは、週に一度、新宿のツタヤにDVDを返しに行く以外、ほとんど八王子を出なかったので、そのことをさ…

●『秘花--スジョンの愛』(ホン・サンス)をDVDで(この日本語のタイトルは最悪)。すばらしく面白いというわけではないけど、つまらないというわけでもない。普通、こういう言い方をするというのは、どうでもいい作品なのだが、ホン・サンスのこの映画は、そ…

●神奈川県にあるぼくの実家は川の近くで、河原は重要な遊び場だった。フナとかザリガニを捕るというだけでなく、昆虫をつかまえたり、秘密基地をつくったり、木登りをしたり、凧揚げしたり、エロ本を拾ったりするのも河原だった。その川を下流に下って歩くと…

●引用。『マルグリット・デュラスの世界』より。この家は、私が生まれる前から、私のもののような気がする……。なぜ自分は、こののように書けないのか、このように話せないのか、と思う。 《映画を撮るには、物語を出発点にしなきゃならないといつも信じられ…

●京橋の映画美学校第一試写室で『母なる証明』(ポン・ジュノ)。「監督の意向で、ストーリーの結末が公表されないよう、説明は《殺人事件の真犯人を追うべく、母はたった一人で走り出す》までにとどめてくださいますようお願い申し上げます」というお達しがあ…

●『女は男の未来だ』(ホン・サンス)をDVDで。へんな映画だった。「だめだめなロメールみたいな感じ」と言われて観てみたのだが、はじめの方は本当にヌーヴェル・ヴァーグそのままという感じで、今どきこんなことをやっててもなあと思ったのだが、次第に変に…

●八月はほとんどひきこもっていた。もともと、旅行に行けるようなお金はないのだが、月のはじめ頃に体調があまり良くなかったこともあって、散歩にゆくことさえあまりしなかった。そのかわり、まるで浪人生のように、毎日、何件も喫茶店をはしごしてずっと本…