2013-02-01から1ヶ月間の記事一覧

●お知らせ。明日、三月一日付けの東京新聞、夕刊に、プリズミックギャラリーの柄沢祐輔展のレビューが載る予定です。 ●『桐島、部活やめるってよ』(吉田大八)をDVDで。ちょっと分かり易く図式化し過ぎという傾向がある(特に最後の方とか)とは思うけど…

●『現実批判の人類学――新世代のエスノグラフィへ』(春日直樹・編)を読み始めた。 ●第一部より、アルフレッド・ジェルのアート・ネクサスについて(久保明教)。 ≪ジェルの議論は、行為主体性(エージェンシー)についての関係論的な理解に基づいている。つ…

●引用、メモ。『トポロジカル宇宙――ポアンカレ予想解決への道』(根上生也)より。本筋とはあまり関係ないところだけど、面白かったので。 ≪たとえば、私たちのような高等生物が誕生するプロセスを考えてみよう。生物の授業で習うように、卵細胞が受精した後…

●土曜に磯崎憲一郎さんとのトークがある。磯崎さんと人前で話をするのは三度目で、一度目は「組立」という展覧会のイベントで、小説家の磯崎さんと画家の古谷が話すという感じで、二度目は、ぼくの二冊目の本が出た時のイベントで、小説家の磯崎さんと評論家…

●『怪奇大家族』を久しぶりに観てとても楽しめた。ぼくは、清水崇の作家としての特徴は、(1)切り離されている(断絶している)ものの間に通路をつくること(あるいは、断絶させたうえで、通路−関係を繋げること)、と、(2)自己言及的なループをつくる…

●言動がちゃんと一致している人が偉い人だと考える必要はないのではないかと思う。例えば、ある人はとてもよいことを考えつき、それを表現できるのだけど、その人の行動はそのすばらしい考えとまったく一致していなかった(それどころかひどく裏切っていた)と…

●15日の日記の付け足しみたいなこと。「風が吹けば桶屋が儲かる」という過程において、「風が吹く」と「桶屋が儲かる」の間には七つのステップがあって、「桶屋が儲かった」ことにかんする「風」の影響は0.8%であるとする。一方、風→桶屋という物語的…

●ギャラリーをいくつか回る。せっかく東京に出たのだから、もう一度S-houseの模型を観ようと思って帰りにプリズミック・ギャラリーに寄ったら、設計者の柄沢さん、施主の清水さん、清水さんの弟子の中村さんがいてびっくりした。四人で、閉館時間過ぎまで模…

●例えば、Aさんが冗談のつもりで発した言葉が、たまたまBさんのトラウマを直撃してしまい、Bさんをひどく怒らせて(あるいは傷つけて)しまうということが起きたとしても、それは特別な出来事ではなく、日常的でありふれているとさえいる。そしてその冗談…

●この冬はじめて雪を見た。といっても、うちの近所では、駐車中の車の上や家々の屋根がうっすら白くなる程度だけど。 ●『アナザー』(古沢健)をDVDで観ていたら、つみきみほが出てきたので「おおっ」と持った。しかし、何故つみきみほが出てきただけで「…

●その人自身が口にする(書いたりする)分にはかっこよかったり説得力があったりしても、それを誰かが引用したとたんに薄っぺらくなるような言葉ってあるなあと思った。それは文脈(人格)から切り離されて、格言化、名言化されると陳腐になるということなの…

●散歩をしていて、火の見やぐらみたいな背の高い古びた赤い骨組みを遠くに見つけて、何だろうと近づいてみたら、銭湯の煙突だった。そんなところに銭湯があるとは思ってもいなかった。古い建物なので、おそらくぼくの子供の頃からあったのだろう。確かに、表…

●南青山のプリズミック・ギャラリーで柄沢祐輔展を観た。 http://www.prismic.co.jp/gallery/works44/index.html <s-house>については、一昨年の冬にはじめて中沢読書会に参加した時から話を聞いていたし、CGによる完成予想図も見せてもらったりしていて…

●一昨日の日記の「風が吹けば桶屋が儲かる」のところにはてなキーワードのリンクが貼られていて(自動的にそうなる)、それをクリックするとこの諺の意味が書かれている。それによると、「風が吹く」が「桶屋が儲かる」に至るまでのステップは七つあることにな…

●まったく知らない小説家のある小説のあらすじをたまたまあるブログで読んで、その話とそっくりな話(正確には、そのあらすじにある一場面のより詳細なイメージ)を過去にどこかで観た(おそらく映像作品で観たのではないかという感覚だ)という気がして、そ…

●時期を逸してしまったような変なタイミングだし、それこそ余計な一丁噛みでしかなく、「風が吹けば桶屋が儲かる」展のトークも何も聞いてないし、下の議論の「文脈」を理解しているとはいえないから反応としてはまったく見当はずれなことを言っているかもし…

●「コラボ・モンスターズの魔!!」で『旧支配者のキャロル』、『love machine』と一緒に上映される8〜9分程度のミニコラボ作品を観た。≪ミニコラボとは映画美学校初等科生をスタッフに、撮影1日、ノーライトで撮られた実習作品≫。『おそらく悪魔が』『続…

●「夏の体育館」や「霊のうごめく家」(鶴田法男)をウェブで観られないだろうかと検索したら、「廃校奇譚」、「木霊」、「花子さん」(黒沢清)なども観られた。 http://www.nicovideo.jp/mylist/8250692 「花子さん」はすごく好きな作品なのでたまに観返す…

●「芸術作品の仕事/ジェルの反美学的アブダクションと、デュシャンの分配されたパーソン」(内山田 康)を、改めて読んでいた。 http://www.ne.jp/asahi/tirtha/vitu/pages/The_work_of_works_of_art.pdf (ここでアブダクションとは宇宙人に誘拐されること…

●お知らせ。去年、「群像」に掲載された小説「セザンヌの犬」がBECO・BES 2012の受賞作となり、その記念イベントとして、三月二日(土)に磯崎憲一郎さんとトークをすることになりました。場所は西荻窪にあるブックカフェ、beco caféです。詳細は下のリンク…

●新年会に混ぜてもらう。近くで火事があったらしく消防車が来ていた。『なめらかな社会とその敵』(鈴木健)とかが話題になった。読んでみたいと思った。PICSY(Propagational Investment Currency SYstem)のことは、前にちらっと聞いたことがあって少…

●はじめて地元のマックに入ってみた。近くの席で中学生くらいの女の子が携帯に向かって喋っていて、きっと気になる男の子とかが相手なのだと思うのだが、猫なで声というのか、喋っている内容も含めて、いかにもかわいくつくった調子の、聞こえてくると気恥ず…

●「現代思想」一月号に載ってる「ポスト複雑系」(郡司ペギオ幸夫)は、ニーチェ特集に載ったテキストの解説のようにも読める。ここではマニュエル・デランダの『強度の科学と潜在性の哲学』という本が参照される。まず双対図式として、可能性(カオス)-必然的…

●昨日の日記で書いた郡司ペギオ幸夫のテキストは乱暴に要約するとすごくシンプルに言える(と、思う)。 ●我々は双対図式にとらわれているし、それは不可避である。だが、双対図式を実在のものと考えたり、あるいは、双対図式をより良いものへと進化させよう…

●「現代思想」ニーチェ特集の郡司ペギオ幸夫のテキストがすごい(「不動点としての永遠回帰・内在平面としての永遠回帰」)。郡司ペギオ幸夫のテキストとしてはわりと分かり易い方で、一回読んだだけでだいたい何を言っているのかは分かった(気にはなれた)…

●作品において重要なのものが、感覚可能なものそのものであるより、感覚可能なもの(の相互作用)によって作動する機能の方であるとすれば、機能そのものは感覚も認識もされないままただ機能しているので、それはいわゆる表象ではないし、表象を分析すること…

●一月に撮った写真。その二。

●一月に撮った写真。その一。