2015-03-01から1ヶ月間の記事一覧

●『魔法少女まどかマギカ』を改めて最後まで観て、もう一度「魔法少女たちの舞台装置」(石岡良治『「超」批評 視覚文化×マンガ』所収)を読み返した。そして、うーん、成る程、と、改めて唸らされた。 まどかは、作品世界内の物理法則に従いつつ、その範疇で…

●今日の桜。 ●春

●新しくブルーレイで出たタルコフスキーの『ノスタルジア』を観たある人が、「映画として完璧に美しいけど、影響を受けるべき要素が何一つみつけられない」と言っていたのが可笑しかった。ぼくは必ずしもその意見に同意はしないけど、そう言っちゃえる健康と…

●『「超」批評 視覚文化×マンガ』(石岡良治)に収録されている「まど☆マギ」論(「魔法少女たちの舞台装置」)を読んだ。「まど☆マギ」を誉めている文章は他にもいくつか読んだけど、はじめて成程と納得させられた。「まど☆マギ」本編は、おそらく三回くらいは…

●曳舟まで永瀬恭一さんの展示(「もぎとれ 青い木の実を」巡回展)を観に行った。スカイツリーをはじめて見た。 http://d.hatena.ne.jp/eyck/20150420# ●画集をモチーフに絵を描くということについて、とてもムズムズする感じがある。(1)そういう欲望はすごく…

●『ユリ熊嵐』第十一話。 ●銀子が一方的に「紅羽に見つけてもらった」ということではなく、紅羽も銀子に助けられたという対等な関係になっていた。紅羽もそもそも孤独な子供であり、「友達の扉」のなかにふらふらと誘い込まれる、いわば神隠し体質であった。…

●気のふれた盲目の老人が、まるで自分の遥かな過去を語るようにして未来の話を歌う(あるいは、遥か未来の話をするかのように、自らの過去を歌う)。27人の子供たちが宇宙船でアンドロメダを目指す。だが希望へ向かうというより捨て子かスケープゴートのような…

●昨日の日記で引用した塩谷賢の講義で、ルーマンによる「システム」という語のもっとも緩い定義が示されていた。 《システムは差し当たって形式的に述べるなら、それは同一性である。複雑で、変動する環境のなかで、内と外の差異を安定化させることにより自…

●ドストエフスキー(「大審問官」)を読み、塩谷賢を読んでいた。以下のメモ、引用は、2009年10月12日に法政大学で塩谷賢によって行われた「科学哲学?」の講義録から。 http://www47.atwiki.jp/shiotani/pages/35.html システム論、情報と忘れること、忘れるこ…

●お知らせ。4月25日に吉祥寺の「百年」という古本屋さんで、映画作家、只石博紀さんの『季節の記憶(仮)』夏篇と、写真家、トヨダヒトシさんの『An Elephant's Tail--ゾウノシッポ』が上映されるイベントがあって、そこで只石さん、トヨダさんとトークをしま…

●『ユリ熊嵐』第十話。どんどんすごくなってゆく。 構造と一回性。わたしは、すべてのどの「わたし」でもあり得たのに、なぜ「このわたし」なのか。というか、すべての「わたし」がなぜ「このわたし」としてしかあり得ないのか。 たとえば、かつて銀子を「友…

●お知らせ。長島明夫さんがつくっている雑誌「建築と日常」3・4合併号(特集:現在する歴史)で、「あなたがとりわけ歴史を感じる建築と、その理由を教えてください」というアンケートに答えています。アンケートとはいえ、三ページ分くらい書いています。 h…

●昨日の日記で書いた、大原美術館で観ていいと思ったのにその作品のポストカードがなかった件。仕方ないので微妙にずれた違う作品のポストカードを買ってきた。別のポストカードによって、その不在について思いをめぐらす。 ●下のマティスの絵の隣にかかって…

●お世話になりました、これから帰りますと「空間あいまい」の高原さん夫妻に挨拶に行く。高原さんの話では、16日に呑みに行った「花あかり」のおばさんや、同じ日に山手を歩いていた時に偶然に何度も会ったのでDMを渡した女性も展示を観に来てくれたみたいだ…

●あたたかくて天気の良い日。こういう日は島を歩くのがいいということで、高速船で瀬戸田までゆくことになる。 その前に、海に開けたしみず食堂で、バラ寿司、ハゼの揚げ物、ナスの煮物と、ビール。ハゼを食べながら、子供の頃「ハゼどん」というアニメが好…

●午前中、尾道の山手地区を歩く。文学館。「怪傑黒頭巾」を書いた人が「宇宙戦艦ヤマト」のノベライズを書いていることに驚く。林芙美子の交友関係を、横軸に長い、短い、縦軸に深い、浅いをとった四象限の図で示されていた図があって面白かった。恋愛対象の…

●昨晩遅くまで呑んでいたので昼近くに起きる。高原さんの奥さんの車で、向島の尾道とは逆側の、立花という地区を案内していただく。 立花はすごくきれいな海岸沿いの集落で、男性長寿日本一という地区であるという。ちょっと前まではなにもないところだった…

●展覧会初日。 高原さん宅から、渡船場まで散歩がてら向島をぶらぶら歩く。途中、ぽつぽつと雨が降ってきたが、大した降りではなかった。尾道に渡って、海辺や商店街をぶらぶら歩き、疲れたらカフェに入ったりしながら、夜にあるトークの内容をなんとなく考…

●小田原から午前10時くらいの新幹線に乗り、名古屋で乗り換え。乗り換えの待ち時間が一時間弱。その時間に18日の保坂和志×磯崎憲一郎トークの予約の電話を紀伊国屋にする。午後2時くらいに福山着。福山から山陽本線で尾道へ。だいたい二時半くらい着。 尾道…

●明日、朝から尾道に向けて出発し、午後には着く予定で、それから作品の展示作業をして、明後日から展覧会がはじまります。 17日まで尾道に滞在して18日の夜に帰ってくる予定なので、それまでこの日記の更新はお休みです。帰ってからまとめて更新することに…

●『ユリ熊嵐』第9話。そうきたか。前回ぼくが立てた予測は大きく外れたわけだけど、傑作の予感の漂うなかなかすごい展開。それにしても、ここへ来て新キャラ登場(大木蝶子)とは。そして、銀子は常に介抱されるキャラなのか。純花はもう、これ以上の役割はな…

●昨日の「政治と最適解」の話を書いていてふと思ったこと。浅見貴子さんの展覧会に行った時、オープニングが終わってからその場に残った六人で呑みに行った。そこで餃子を注文して、一皿何個ですかと聞くと店員が五個ですと言った。浅見さんはすかさず、六個…

●以下は、便所の落書きというか、親父のぼやきというか。 ●政治を、最適解の計算によって置き換えたいという欲望をもつ人が一方にいて、もう一方に、そのようなことに対する強い抵抗が存在する。そこにあるのは、最適解(幸福)と平等(正義)との違いであるよう…

●展示に必要なものを探しに、一番近い(徒歩で片道五十分)ホームセンターまで行く。車はないし、バスで行くにも乗り換えしなくてはいけないので、川沿いの道を強風にあおられながら海の方角へ下って歩く。川沿いはいつも風が吹いているが、今日は特に強く吹き…

●あと二十年くらいすると、人工知能が人間と変わらない感じで言葉を喋るようになるから、その時はみんな嫌でも心身問題について、わたしとは何か、人間とは何かについて悩まざるを得なくなると、あるイベントで西川アサキさんが言っていた。 実際、今でも既…

●アートフロントギャラリーの浅見貴子展を観た。 浅見さんの作品については過去にさんざん書いているので、改めて付け加えることもあまりないのだけど、今回の展示を観て思ったことの一つは、正方形のフレームは何かを凝集させるのに適しているのだなあとい…

●お知らせ。3月6日付けの東京新聞、夕刊に、東京都現代美術館でやっている「ガブリエル・オロスコ 内なる複数のサイクル」展のレビューが掲載されます。 ●オロスコはとても興味深い作家だと思った。おそらく、アクターネットワーク論とか現代の人類学とかを…

●ドローイング3点。セブンイレブンのコピー機で直接スキャンした。

●尾道で展示する作品について少し書きます。 今回は、水彩紙、およびキャンバスに透明水彩で描いた作品と、紙に色鉛筆その他で描いたドローイングを展示する予定です(昨日の日記に添付した二種類のポストカードのそれぞれの感じです)。それ以外にもキャンバ…

●お知らせ。今月の14日から、尾道の「空間あいまい」というスペースで展覧会がはじまります。そのDMのデザインができました。デザインしてくれたのは中山雄一朗さんです。 ●二月に撮った写真、その二。