2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

2019-06-30

●27日の日記に書いたことを自ら裏切るようだが、Huluでアニメ版『魍魎の匣』をなんとなくだらだら最後まで観た。アニメ版『魍魎の匣』は、何年か前にレンタルDVDで最初の何話かを観て、あまり面白くなくて途中でやめてしまったのだが、今回は、「エンターテ…

2019-06-29

●成田悠輔さん、施井泰平さん、丹原健翔さんによる(サロン的な雰囲気の)トークを聞きに行く(主催はr-lib)。 ●成田さんの記事。「生きる目的や倫理は蒸発する 人類が行きつく「幸福なデータ奴隷」とは?」(Forbes JAPAN) https://forbesjapan.com/articles/de…

2019-06-28

●なんかすごく「真理」っぽい。清水高志さんのツイッターから引用。垂直性を、「いわゆる垂直性」としてではなく、二項対立的な認識のなかにたちあがる三つ目のディメンションとして考える。 《さまざまな宗教において垂直性が畏敬を感じさせるのは、ただ三…

2019-06-27

●うーん。ここのところ、興味をもって読みはじめたが、イマイチな感じなのでなんとなく途中で放棄するという本が何冊かつづいた。 (途中でなんとなく飽きてしまうのは、向こう側---本---の問題であると同時に、こちら側---自分---の問題でもあり、その間にあ…

2019-06-26

●U-NEXTで『きみの鳥はうたえる』(三宅唱)を観た。 いまさらだけどすごかった。普通に、とてつもなく、素晴らしい。初見での感想としては、最初から最後までずっと打ちのめされっぱなしだった、というくらいしか言葉がない。 「若い」ということそのものに不…

2019-06-25

●『さらざんまい』、最終話。この話は、失われたつながりを取り戻そうとするという意味では『君の名は。』みたいだし(ミサンガ=組み紐)、「つながり」を過去に遡って消していくことによって「現在」を変えてしまおうとする(悠)という意味では『シュタインズ…

2019-06-24

●技術というのは目に見えてあらわれているところには既にない。 技術とは、未だあらわれていないもの、認識できていないものを、あらわし、認識するためのもの、その間(見えないと見えるの間)を媒介するものであって、既にあらわれてしまった(目に見えてしま…

2019-06-23

●『ぼくはきっとやさしい』。町屋良平をはじめて読んだ。 スケールが小さいのかスケールが大きいのか分からない、スケールレスな小説だった。スケールレスという感じは、隙間の多さからくるものと思われる。そしてそのためなのか、「無限」について考える時…

2019-06-22

●RYOZAN PARK巣鴨で、保坂和志小説的思考塾vol.4。今回は人称の問題がテーマ。 ●「小説は小説の外に真偽の根拠はない」と保坂さんは言う。だがこれは、「テキストは閉じられている」という意味ではないだろう。ここで言われるのは出来事の「真偽」のレベルの…

2019-06-21

●驚いた。というか、どういうこと? 「量子重力には対称性はない ― 大栗機構長らが証明」(Kavli IPMU) https://www.ipmu.jp/ja/20190619-symmetry 《素粒子論の重要な原理であった対称性がすべて破れてしまう》と書かれているが「すべて」って…(グローバル…

2019-06-20

●あくまで大雑把な話だが、たとえばマイケル・ジャクソンのダンスはキレキレでパキパキであるように見える。キレキレというのは、身体の動きの(音楽の)リズムに対する同期が完璧である感じで、パキパキとは、ダンスの、どの瞬間を切り取ってみても、常にシル…

2019-06-19

●昨日の日記でリンクした動画のダンサーは、コメント欄から情報を得なくても、ちゃんと「Dancer :KYOKO&KANU(ONPARADE)」とクレジットされていた。見落としていた。 SIRUP - Synapse (Dance Session) https://www.youtube.com/watch?v=tPkPSXdECwM KANUじ…

2019-06-18

●下にリンクした動画のダンスが並外れてかっこいいようにみえるのだけど、何が違うのだろうか。 SIRUP - Synapse (Dance Session) https://www.youtube.com/watch?v=tPkPSXdECwM コメント欄の情報によると、二人のうちの一人は「KANU」という人みたいで、検…

2019-06-17

●『さらざんまい』、第十話。なるほど、そうきたか、してやられたという感じ。 まず、肛門・直腸=カッパ、突起物・男性器=カワウソとして見えていた対立が偽のものだったことが判明する。これは対立ではなく、同じ側(カッパ)の反転的な二つの側面に過ぎな…

2019-06-16

●今日、そこで。

2019-06-15

●地にはスケールがない、ということについて考える。 逆に、なぜスケールというものがあるのか。それはおそらく、我々が物理というものに拘束されているからだろう。人間の大人の身体が、だいたい一メートルから二メートルくらいの範囲に収まり、二十メート…

2019-06-14

●『ニュー・ダーク・エイジ』の最初の章でジェームズ・ブライドルは、我々のすべてを呑み込んでいるかのようなテクノロジー(あるいはネットワーク)について、それを理解すること以上に、それにかんする「新たなメタファー」を生み出すことが重要だと書いてい…

2019-06-13

●(昨日のつづき) 「喩としての聖書――マルコ伝」(吉本隆明)でもう一つ面白かったのは、なぞなぞのような比喩の交換によって信仰が試され、奇跡が実現されるということが書かれているところ。 マルコ伝の第8章で、イエスがツロの地方に行った時、悪霊に憑かれ…

2019-06-12

●吉本隆明の「虚喩」という考え方がすごく面白い。講演「喩としての聖書――マルコ伝」より。 https://www.1101.com/yoshimoto_voice/speech/text-a041.html ●まずここで、聖書における「奇跡」というのは、理解の出来ない暗喩のことなのだと言っている。 《奇…

2019-06-11

●『さらざんまい』、第九話。六話までの前半が、主に、穴と管(肛門と直腸)、吸引というイメージに主導されていたのに対し、七話以降の後半では、突起物と管(男性器)、発射というイメージが台頭してきている(拳銃というアイテムが頻出し、そこから頻繁に弾が…

2019-06-10

●以下は、『身体(ことば)と言葉(からだ)』(山縣太一+大谷能生)からの引用。 《生きて死ぬぼくたちの生活は、一度切りの出来事なのです。》 《演劇とは---もしかするとあらゆる芸術がそうなのかもしれませんが---このような、ぼくたちの一回性に対抗するため…

2019-06-09

●イベントが終了して、ここ二ヶ月くらいつづいていた例外的な忙しさ(あくまでも自分にとっては、という程度のものだが)が終わった。 気が抜けて疲れが出たのか、一日中眠っていた。 夜になって、とにかくスッキリするものが観たいと思い、U-NEXTで『ガールズ…

2019-06-08

●RYOZAN PARK巣鴨で、『虚構世界はなぜ必要か?』刊行イベント《「虚構」と「制作」》。 上妻さんのツッコミのおかげで、普段の自分からはあまり出てこないものがけっこう出てきたと思う(自分にとっても新鮮なことだった)。そういう意味で、少なくともぼくに…

2019-06-07

●いつでもどこでも、常に(人間との)コミュニケーションを求められるのは辛い。 (人間とのコミュニケーションが嫌なのではなく---そもそもそこから逃れられはしない---「人間しかいない(コミュニケーションしかない)」場所は辛い。) 人間関係とは違う、あるい…

2019-06-06

●お知らせ。6月7日発売の「新潮」7月号に、「ものごころと蜘蛛の巣/三国美千子「いかれころ」論」が掲載されています。 (「いかれころ」は六月末の発売みたいで、本がまだ出ていないのだけど。) https://www.shinchosha.co.jp/magazine/shincho/ ●おお、U-NE…

2019-06-05

●「豪の部屋」に出ていたPANTAが、最後の方でちらっと橋本治の通夜の話をしていた。 パンタ(PANTA)という固有名を知ったのは、橋本治の『秘本世界生玉子』によってだった。でも、実際にパンタや頭脳警察を聴いたことは一度もない。その「名」だけが頭に今ま…

2019-06-04

●引用、メモ。上妻世海「森の言葉 序説 全てのひそひそ話のために」(「たぐい」vol.1)より。 《これは「制作へ」のなかで「蝶番」という概念として主題化したものである。例えば、狩りの時、僕たちは獲物の視点から自らを見ることで、翻って、自らの行動をい…

2019-06-03

●『虚構世界はなぜ必要か?』を読み返していた。 この本の一番の元になった講義を行った2013年の冬頃は、カーツワイル『ポストヒューマン誕生』(この本は現在では『シンギュラリティは近い』というタイトルになっている)やストロス『アッチェレランド』などを…

2019-06-02

●五月に撮った写真。

2019-06-01

●ずっと束縛されていた用事がなんとか終わった。あとは、これを送り返せばよい。 ●前に清水高志さんが「南方熊楠が、夢は見ている人の正面に見えるが、幽霊は垂直に立っていると言っている」と言ってたけど、ここで「夢」というのは(小鷹研理さんが研究して…