11/6(土)
今日は10:30から講義がある。9:30に出ればいいから充分余裕があると、8:00ちょっとに目が覚めたので思い、たらたらしてたらすぐ時間に。急いで出かける。
講義はゴーギャンについて。「説教のあとの幻影」ってこんなに良い作品だったっけ。これはピカソの「アヴィニョンの娘たち」やマティスの「ピアノのレッスン」、「カスバの門」、セザンヌの晩年の諸作品(セザンヌの場合、この1点、というようには絞れない)などと並んで、近代絵画の誇る、絵画という形式の可能性をギリギリまで追求しえた作品の一つなのではないか、と、ちょっと驚く。後期印象派、というだけで、現代美術の通ぶった人なら、ふふんと鼻で笑うだろうが、彼の最良の作品に比べれば、戦後のアメリカ絵画や現代絵画なんて、全然甘ったるくて弱っちい、って感じだ。っていうのは言いすぎか・・・。今まで、ゴーギャンゴッホセザンヌに比べるとイマイチという感じだったのだけど、認識を改めなくてはいけない。
こんなこと言ってても、もう絵画なんて終わっちゃってるでしょう、とか思ってる人には、なんのこっちゃ、今さら、って感じなんだろうけど・・・。
確かに、絵画はもう既に死んでしまっているのかもしれないし、そんなことはないのかもしれない、正直、ぼくもよく分らないとしか言えないのだが、少なくとも、ゴーギャンの作品が現在のぼくに対して強い力をもっていることは確かだ。ちょっとどうだろうかと思う作品も多いが・・・。
まあ、あと100年くらいは様子をみてみないと、答えは出ないでしょう。芸術は長し、人生は短し。