01/10/11(木)

用事があって、みなとみらい21地区へ行った。(横浜トリエンナーレは観られなかった。)ちょうどあれから一ヶ月ということもあって、ランドマークタワーの下からタワーを見上げて、そこに飛行機が突っ込んでくる姿と、タワーが崩れ落ちる鎔をなるべくリアルにイメージしようとした。そういうことが実際に「あり得る」のだという感覚を、頭にたたき込むために。でも、ランドマークタワーのちょうど真下にある空き地に、多分横浜トリエンナーレの関係の作品か何かだと思うけど、FRPか何かでつくったカラフルでバカでかいフルーツやら野菜やらがびっしりついている木が、雑草の生えた敷地の真ん中に一本にょきっと生えていて、タワーを見上げるときにそれがどうしても視界に入ってしまい、そのグロテスクなオトギの国みたいな、ママゴトに使うオモチャを巨大化したようなヘンテコなオブジェは周囲から浮きまくっていて全く現実寒がなく、ぼくがいくら真剣に目の前のタワーに対してリアルな想像力をかき立てよう思っても、勘違いしたメルヘンチックな人の家の庭先に置いてある「白雪姫と7人の小人」の陶器の人形みたいに場違いに恥ずかしいその「作品」のおかげで、その場自体のリアリティーが混乱してしまっていて、なかなか上手く破壊をイメージすることが出来ないのだった。(しかしこの「作品」は全く目立たない場所に設置してあって、桜木町駅から動く歩道に乗ってパシフィコなり横浜美術館なりに行く人には恐らく気付かれないと思う。ぼくも、ランドマークタワーを見上げるためにわざわざ歩道から地上に降りて初めて気付いたのだった。でも目立たない場所にあるだけに、見つけた時の驚きはなかなかのものだった。)