02/02/09

●『nobody』2号を新宿ルミネ2の青山ブックセンターで。まだパラパラと目を通しただけだけど、面白かったのは松井宏という人が書いているデプレシャンの『そして僕は恋をする』に関する文章で、たしかにあの映画はまるで「池袋駅」みたいな映画なのだった。《未だに僕は池袋駅の全体を把握できない。》《池袋駅は「習慣」に入っていない。そしてそれが「池袋駅」という「物語」になるのは「結節点」が絡み合わされたときである。そのときが正確にどの瞬間かなんて断言はできない。例えば目の前にある対象を夢中で掴み捕って行くうちにいつの間にか浮かび上がっていて、でも彼は全くそれに気付かずにいつも「宙に浮いている」気がしてイライラしてて、》《「対象」とは既に外部化されたものを指すのである。「夢中で掴み捕る」ものは外部化以前のものであり、「対象」と呼べないのでは、となる。つまり「クズのようなもの」である。》