●ほぼ一日かけて、『傷口にはウォッカ』(大道珠貴)の書評原稿と格闘していた。ああでもないこうでもないとこねくり回したあげく、結局、今までこの日記で大道氏の作品についていろいろ書いたことの総集編のような内容になってしまったかも知れない。そんなの手抜きじゃねえか、と言われるかも知れないけど、(今のぼくに出来得る限りで)「作品」そのものに忠実な評にするにはどうすればよいかと試行錯誤した結果そうなったのだから仕方がない。そうは言っても、限られた枚数では、この魅力的な小説のきわめて限られた一面についてしか触れられていないのだけど。今日書いたものをすこし寝かせてから、推敲しつつシェイプアップすれば、なんとかなるだろう。正直、いくら好きとは言え、このところ大道氏の小説ばかりをくり返し読んでいて、いい加減違ったものを読みたいと思っていたので、少しホッとしている。
●書評の原稿はなんとかなりそうでも、明日、明後日と用事があるので、デュシャンと鳥海青児は結局観られない。来週は、今澤正http://www008.upp.so-net.ne.jp/wildlife/nise.a.1.3.html(Za Gallery有明)と浅見貴子http://www008.upp.so-net.ne.jp/wildlife/yo.36.html#Anchor540189(目黒区美術館区民ギャラリー)を是非とも観に行きたい。特に浅見貴子は、文化庁の「新進芸術家国内研修制度国内研修員」(簡単に言えば文化庁から一年間研修費としてお金が貰える制度)の研修成果の発表という形の展覧会で、来週の水曜から日曜までの五日間しか会期がないので、忘れないようにしたい。(今澤正・展は4月17日まで。)