05/09/02(金)
●夜八時過ぎ、電車を降りて、駅前のスーパーで買い物をして、スーパーのビニール袋を下げて外へ出ると、スーパーの先にある、手入れの行き届いていない、雑草だらけの畑から、うるさいくらいの虫の声がうわっと押し寄せて来るのに気付いた。毎年、その夏に最初に聴こえた蝉の声は「最初だ」と気が付くのに、秋の虫の声は、当然何日も前から鳴いていたのだろうというくらいに強くなってから、やっとその声を意識することになる。虫の声は、その雑草だらけの畑だけでなく、その先の駐車場からも、その先の広い庭のある家からも、ずっと聞こえつづけている。駅から自分の住むアパートまでの緩やかに昇って行く道々で、ずっと虫の声が聴こえていたのだった。
●部屋に戻ると、出かける前、時間がなかったのでそのままにしておいた食べ残しのものが、「凄い事」になっていた。どのように凄いかといって、その状態を言葉で描写するために、イメージしてみようとするだけで、気分が塞いでしまうくらいに凄いのだった。気分を替えるために、駅前のスーパーで買って来た「最近ハマッている食べ物」をつまみにしてウイスキーを飲んでみても、気分は凹んだままなのだった。いくら、秋の虫がうるさいほどに鳴き始めたからといっても、まだまだ暑いので、油断してはいけないのだった。