07/11/02

●『電脳コイル』1~5話をDVDで。普通に面白い。電脳ナントカとかいっても「新しさ」を強調するというより、きわめてオーソドックスな(ちょっと懐古趣味のはいった)ファンタジーになっている(天沢退二郎の童話などが想起される)。ただ、一応「電脳」的な世界を舞台にしているので、こちら側の世界と向こう側の世界との閾がひくくて、「向こう側の世界」がすごく近い感じなのがリアルだ。ある種の内面的な子供は、実際にこういう風に空間を感じているものだ、というリアリティがある。ただ、キャラクターの設定がいまひとつで、あまりに類型的。おばあさんのキャラとか、(括弧付きの)「アニメ的」であり過ぎるし、男の子たちのキャラなど、三十年以上前のアニメのキャラクターみたいだ。(いまどき「おやびん」とか言わせるのってどうなのか。)日本のアニメが歴史的に蓄積してきた、アニメ的類型の集大成のような感じもするけど。