●昨日、一昨日は、親戚一同で、今年93歳になった祖母を熱海の温泉に連れて行くというイヴェントに参加しいてた。祖母と、父、母、伯母と、その子供達という編成で、車二台に分乗して行った。ぼくとしては、温泉に行くのは十五年ぶりくらいだし、こういう「家族旅行」みたいのに参加するのは多分、中学生の時以来だったと思う。(このあたりをめぐる複雑な感情についてはあえて言葉にはしません。)ぼくは免許も車も(そしてお金も)持っていないので、無責任な乗客として、妹の車に乗ってついて行った(便乗させてもらった)だけなのだが。
妹の車のなかでは、ほとんどずっとケツメイシが流れていた。ケツメイシのラッパーの一人の声は、山下達郎の声と似ている。そういえば山下達郎とコラボレーションした曲も確かあったはずで、それをはじめて聞いた時(どっかの店で流れてきた)、ボーカルからラップに移って、えっ、山下達郎がラップやってるのか、と驚いたことがあった。
●お知らせ。今出ている「ホームシアターファイル」(音元出版)の四月号に、『映画は世界を記録する--ドキュメンタリー再考』(森話社)と『ドキュメンタリー映画は語る--作家インタビューの軌跡』(未来社)という二冊のドキュメンタリー映画についての本の書評を書いています。この書評の原稿を書いた後に観たのですが、平野勝之の『由美香』は、日本のドキュメンタリー映画史上に残る傑作だと思われ、世界的、同時代的にみても、ペドロ・コスタの『ヴァンダの部屋』に勝るとも劣らない作品(というか、ぼくは『由美香』の方が好きです)だとも思われるのに、どちらの本でも全く触れられていなかったのは、ちょっと不満でした。

(留守にしたので、二日ほど更新をお休みしました。)