のだめ

●お知らせ。今出ている「風の旅人」Vol.26(LIFE ITSELF)http://www.eurasia.co.jp/syuppan/wind/index.htmlに、「形が生まれること、それによって見えなくなるもの」という文章を書いています。
●ここ何日か、実写版「のだめカンタービレ」を少しずつ観ている。放映されていた時には、11話中3、4話しか観ることが出来てなかった。やはり上野樹里はすごい。テレビドラマなのに「顔」で演技していない。この人は割合背の高い人なのだと思うけど、普段のシーンではその背の高さをあまり感じさせない身のこなしで、しかししかるべきシーン(例えばコンクールの舞台の上とか)では、自分の身体の大きさを利用しつつ、猫背のような姿勢で違和感をつくりだしたりもする。(上野樹里の身体のごつさは、実写版「のだめ」のキャラクターにとても重要なものを付け加えている。そしてこの人は、場面によってその「ごつさ」の印象を前に出したり、引っ込めたり出来るのだ。)物語の前半では、「のだめ」というキャラクターに成り切っていて、あくまで「キャラ」として動いているのだけど、後半になると、必要なシーンでナマの「上野樹里」を露呈させるような生々しさもみせる。普段は「顔」で演技しないのだが、ここぞというアップではとても良い顔をする。キャラとしての顔と、生々しい顔とを使い分けている。とにかくこの人はとても多彩な表情を演じることが出来る。(今、織田裕二とやっているドラマは全然観てないけど。)