ルノアールの『河』をDVDで。ルノアールがすごいのは、どれを観てもルノアールの映画以外のなにものでもないのに、それぞれ一本、一本が、その都度みんな違う作品になっていることだ。『ゲームの規則』と『黄金の馬車』は違うし、『河』と『フレンチ・カンカン』は違うし、『南部の人』と『素晴らしき放浪者』は違う。だから、ちょっと前までは、やっぱ『黄金の馬車』が最強だよなあ、とか思っていても、『河』を観直してみると、いや、そうとばかりは言えないか、と思い、また別の作品を観ると、また意見がかわってしまうのだろう。