●雨上がりの早朝に散歩した。しっとりとした空気。水をたっぷり含んだ濃い緑。誰もいない湿った野球グランド。何も置いてない、無人野菜販売所。畑に枯れたトマト。熟し過ぎて真っ赤な実がついたままで放置されていた。住宅街のなかの空き地に黒くてうつくしい猫。振り返る姿勢でこちらを見たまま静止している。歩いているうちにまた雨になって、びしょ濡れになって帰った。
●今、この日記を書き、原稿も書いているこのノートパソコンは、ネットには繋がるけど、CDドライブが壊れていて、データを外部のメディアに記録できない(それ以外のメディアはもってないし)。もう一台あるパソコンは、起動するし、CDドライブも大丈夫だけど、ネットに繋ぐ接続部分が壊れて、ネットには繋がらない。つまり、いまウチにある二台のパソコンは、お互いにデータをやり取りすることが出来ない。メインのパソコンの接続部分が壊れる前からノートパソコンのCDドライブは壊れていて(中古なので、ほとんど買ってすぐに壊れた)、以前は、ノートパソコンで書いた原稿のデータをメールを使ってメインのパソコンに送って、メインのパソコンからデータのバックアップをとっていたのだが(バックアップをとらなくても、二台のパソコンにデータがあれば、それが同時に壊れることは考えにくいし)、今ではそれが出来ない。プリンターも持ってないから、紙に出力することも出来ない。だから、今書いている途中の原稿は、このノートパソコンがふいに壊れてしまったらすべて消えてしまう。最近の原稿はすべて、ここまで書いたのが全部消えちゃったらどうしよう、締め切りまでにちゃんと(手書きで)再現できるだろうか、という恐怖と共に書かれている。だから、最後まで書けた原稿はなるべくはやく、「とりあえず第一稿です」と言ってさっさと編集者に送りつけてしまう。そうすれば最悪、編集者の手元にはデータがあることになるから、それを送ってもらって手書きで直すことも出来る。
でも、ここまで書いて思ったのだが、冷静に考えれば、ちょっと無理してプリンター買えば良いんじゃんてことだ。あるいは、「はてな」でサブアカウントをとって、そのダイアリーをプライベートモードにして、そこに完成前の原稿をアップしとけば、ノートパソコンが壊れたとしても、ネットカフェとかからアクセス出来るわけだ。