●大きな段ボール箱が二つ、どかっと届いた。これを、あと一ヶ月ちょっとの間にこなさなければならないと思うと、胃のあたりがぐっと重くなる。
●18日の阿佐ヶ谷美術専門学校でのレクチャーについて、もう少し考えた。そこで取りあげようと思っている作品のリスト。『ポラロイド』(柴崎友香)、『金毘羅』(笙野頼子)、『白暗淵』(古井由吉)、『K先生の葬儀実行委員として』(保坂和志)、『ペドロ・パラモ』(フアン・ルルフォ)、テレビシリーズの『デッド・ゾーン』シーズン4から「ダブル・ヴィジョン」、『学校の怪談・物の怪スペシャル』から「花子さん」(黒沢清)、『呪怨2(劇場版)』の「朋香」というパートか、あるいは『怪奇大家族』のどれか1話(清水崇)、ミシェル・ゴンドリーによる「Come Into World」(カイリー・ミノーグ)と「Star Guiatr」(ケミカル・ブラザース)のPV。まだこれから詰めて考えるので、多少、変更はあるかもしれないけど、基本的にはこの線で。小説は、部分のコピーを配布して実際に読みながら、映像はDVDを観てもらいながら、細部について具体的に検討することになると思う。(デッド・ゾーンの「ダブル・ヴィジョン」は43分くらいあるけど、すごく面白いので、まるまる全部観てもらえればと思っている。)絵画作品については具体的には触れない予定だけど、これらは全て、「色彩と幽霊と分身」というテーマを通じて、絵画(美術、あるいは見ること)の問題と密接に繋がっている。昨日の日記で書いたようなことを出発点にして、これらの作品を具体的に検討してゆくことで、「イメージの複製と反復(ベンヤミンVS岡崎乾二郎)」(『世界へと滲み出す脳』)に書いたことよりも、少しでも先にいければと思う。学生が、どの程度ついてくるのかは不安だけど。