●朝はやく起きて、東京国立博物館へ。本当なら、東博にはまる一日いてもとても観切れないほど面白いものがたくさんあるのだし、前庭の巨大なユリノキの下にあるベンチでぼーっと樹を見上げているだけで半日くらいすぐに経ってしまう(今日はとてもいい天気だったし)のだけど、今日はとにかく「動植綵絵」を観る必要があって行ったので、「動植綵絵」だけをじっくり観て帰った。かなり混んでいたので、三十幅をひととおり一周した後は、部屋の真ん中にある椅子に座って人の分布を見て、人がまばらになったところを狙って、そのまばらになったところの作品にぐっと近づく、というようにして観た。最後に、ミイラにだけは挨拶して帰ろうと思ったのだが、東洋館は閉館中だった。
他にどこへも寄らずにまっすぐ帰って、二時間くらい寝て頭をすっきりさせてから、喫茶店で閉店間際まで原稿を書く。絵を観ることと、それについて書くことのギャップに悩む。「見たこと」を、どのように書けばいいのか。百均の店で土鍋をみつけるのはあきらめて、スーパーで980円の中型の土鍋を買って帰ったら、ガスが止められていた。