●今、うんうんと頭を悩ませて書いている原稿のためということもあって、この一週間くらいで『ゼーガペイン』と『シュタインズゲート』をはじめから通して観直した(幸い、どちらも近所のツタヤに置いてあった)。やはりすっごく面白かった。ほんとにすげえなと改めて思うのだった。
ちょっと前だけど、横尾忠則の展覧会を観に行った帰り、上野から東京駅までの間をぶらぶら歩いていた時、秋葉原駅の近くの、抜け道のような細い路地の先にある橋の上で「柳森神社」と書かれた看板を見かけて、あれはきっと『シュタインズゲート』にでてくる柳林神社のモデルになった神社なんじゃないかと気づいて興奮し、橋を渡ってその看板の場所まで行って境内を覗いてみると(鍵がかかっていて中には入れなかった)、柳林神社とはあまり似ていなかったので、ただ名前を借りただけなのかとちょっとテンションが下がった。でも、改めて『シュタインズゲート』を観てみると、『シュタインズケート』の世界のなかの秋葉原にある柳林神社と、ぼくが歩いた秋葉原にある柳森神社とが、位置としてはぴったり重なることがわかって、再びテンションがあがった。位置は同じだけど境内は違うという細かなズレ(柳森神社は柳林神社よりかなり狭い)に、かえって興奮が増すくらいだ。
(あと、キョウマとルカコがデートする時の待ち合わせ場所が、ぼくが「柳森神社」の看板を見つけた橋の上だった。)
こういうのって、事前に地図で調べて、「聖地巡礼」みたいに意識してそれを目指して行くのではなく、ぶらぶら歩いていて偶然回路がつながってしまうというところが面白いのだと思う。とはいえ、柳森神社を発見するより前、御徒町から秋葉原に差し掛かる辺りを歩いている時には既に、「今、自分は『シュタインズゲート』の世界のなかにいるのだ」という軽い興奮状態にあったことは確かだけど。