●最近、水彩絵の具の発色の美しさにハマっていて、この感じをなんとかタブローに生かせないだろうかと考えている。それで、受験生時代に、キャンバスの表面に、下地としてモデリングペーストをナイフで粗く不均一に塗布していたことを思い出した。モデリングペーストは、アクリル樹脂に大理石の粉を混ぜたもので、それを塗布すると、キャンバスの表面が石のように冷たくてざらっとした感触になる。このざらつき感は、そこに筆を走らせる感触が紙に近くて、水彩絵の具の水分を紙が吸うような感じで油分を吸うので、溶き油で薄く溶いた絵の具がいい感じでのるし、いい感じで発色するのだった。
キャンバスの表面は油分があるので水彩絵の具ははじいてしまうけど、モデリングペーストを塗布すれば水彩でも絵の具が「のる」のではないかと思って試してみたら、思っていた以上に絵の具がのったし、きれいに発色した。
下の写真は、F6号のキャンバスにモデリングペーストを塗布して、試しに水彩で植物を描いてみたもの。この発色の感じをなんとか作品に生かせないだろうかと思った。
(そういえば、ぼくは受験生時代の一時期とてもモデリングペーストが好きで、デッサンの時も、木炭紙にモデリングペーストを塗布してその上からデッサンしていた。)





●ドローイング。