●ツイッタ―の岩田慶治botが面白くて読みふけってしまった。
https://twitter.com/iwatakeiji_bot
《余白が大事なのですね。ある意味で絵以上に大事だ。余白というのは裏ということになりますね。裏が表を支えているわけですから。支えているもののほうが、支えられているものよりも、意味があるというふうに思うんですね。》
《霊魂というのは眼に見えない場所であり、表に対する裏であり、柄にたいする地なのである。》
《昼は昼であり、夜は夜である。昼は表であり、夜は裏である。しかし、そのためには、昼をして昼たらしめ、夜をして夜たらしめる、もう一つ別の世界がなくてはならない。昼と夜を同時に包み込む空間が必要である。》
《死んだお釈迦さまがそこに横たわっている…人間だけでなく、鳥やらシカやらヘビやらがそこに集まり、沙羅双樹の木がそのまわりに立っていて、そこに一種の万物共存の図柄ができている。その図柄を構成しているまん中の人物は、ほんとうはすでにいないのだということです。》
《そこでは「ここ」が「そこ」である。
「いま」が「未来」である。
「いま」が「過去」である。
「部分」が「全体」である。
「わたし」が「あなた」である。
要するに、一が二で、二が一である。
こういう場所が呪術・宗教行為の根底によこたわっているように思われる。》
《自他をへだてる中間の夾雑物がなくなるとー突如として、桃の花と眼玉が衝突し、耳と竹の音がつきあたることになる。そして、その衝撃のさなかに、桃の花と眼玉、竹の声と耳、わたしとあなた、自然と自分が同時に誕生することになる。》
《野獣の心臓に弾丸を命中させる。魚をその生活のただなかから釣り上げる。そうするとその周囲に生命の波紋がひろがっていく。あるいは波紋がその中心点に起こった事件の重大さを告知するように波だつ。古池や蛙とびこむ水の音、その音の波紋が見えるようである。》
《川の水が薄墨色というか、黒に近くなると、黒い魚の姿が見えなくなってしまいます。あ、これは魚だろうか、水だろうかと思ったりするんです。魚が何と言うか聞いてみても、魚は何も答えないが「わたしはホントは水ですよ」と言うんじゃないかなあと思ったりして、魚に変わって答えたりしていました。》
《鳥が空を飛んでいる。この空は雲が流れ、風が吹くあたりまえの空でもよいのだが、鳥が飛ぶほんとうの空はもうひとつその向こう側にある。雲も飛ばず、朝焼け、夕焼けもしない空。虚空である。》
《鳥は自分で鳥の絵をえがいている。空中を矢のようにとんでいく鳥の姿は、鳥が自分でえがいた鳥の絵の完成した姿である。》
《毎朝、散歩をしながらその木の前に立ち、自分の位置をえらんで立ちどまり、前から、横から、後ろから、そして木のまわりを回って枝々を見上げているうちに、木という構造とかたちを包む空間が青い影として、同時にかがやく光として見えてきたのだ。》
《いったい、どのくらいの時間がたったのだろう。闇の中で「いるか」と問うものがあり、「いる」と答えるものがあった。》