●noteで、「わたしは知りたかった/柴崎友香『ドリーマーズ』論 (2)」を公開しています。
https://note.mu/furuyatoshihiro
VR(仮想現実)およびAR(拡張現実)の形式には、(1)虚構没入型(2)虚実一体型(3)多重フレーム型があって、アニメでいうと、それぞれ(1)『ソードアート・オンライン』(2)『電脳コイル』(3)『ロボティクス・ノーツ』が当てはまる。「ポケモンGO」は、(2)の『電脳コイル』型ではなくて、(3)の『ロボティクス・ノーツ』型というべきだろうと思う。
(「ポケコン」というほぼスマホと言えるデバイスで、「居ル夫。」というアプリを使い、種子島中に点在している「君島レポート」を探すという「ロボティクス…」のエピソードは、「ポケモンGO」にかなり近い。)
(1)は、普通にVRと呼ばれているもので、(2)は、今のところSR(代替現実)の技術が「電脳…」の世界に近いと思う。あるいは。プロジェクションマッピングなどのARも、(2)の一種だろう。そして、(3)には、「INGRESS」とか「ポケモンGo」というナイアンティックがつくったゲームが当てはまる。(3)は、フィクションの題材としては一番地味だけど、(モダニズム育ちとしては)最も興味深い形式のように思われる。
(注・ぼくはガラケーなので実際にプレイはしてません。)
●動画「人工知能が変える3年後の未来」(北野宏明、松尾豊、守本正宏、牧野正幸)。すごく面白いと同時に、すごくヤバい。10年後とか30年後とか、シンギュラリティとか「ターミネーター」とかの話でなく、たった3年後の話だというのがリアルにヤバい。
https://www.youtube.com/watch?v=Ti8c6yfF_Yw
大人のAIと子供のAI。もともとAIは、高度な専門知識やそれによる判断においては早い時期から人間を超えていた(大人のAI)。しかし、物や状況を認識するとか、積木を組み立てるとか、そういう、人間なら子供でも出来るようなことが、いつまでたっても出来るようにならなかった。しかし、ディープラーニングによって「認識すること」が可能になった(子供のAIの誕生)。それにより、知識においては人間の専門家を超える能力を持ち、認識においては人間並みの能力をもち、そして、行動学習においてはサル程度の能力をもつような、ロボット+AIが、ビジネスの現場でも使われるようになるだろう、と。それによりたとえば、ピッキング、部屋の片づけ、調理、のようなことまで、ロボット+AIが出来るようになる。行動学習が出来るので、農業や建設業の現場にもロボット+AIが入っていける。
(ルンバは、ホコリを取り除くことは出来ても、部屋を片付けることが出来ない。故に、ルンバを動かすためにその前に自分で部屋を片付けなければならない、という問題が発生してしまう。しかし、それが解決されるだろう、と。)
でも、それって、ほとんどの人間は「労働力」としてロボット+AIにはもう勝てないってことではないかと思う。遠い将来ではなく、下手をすれば3年後にはそういう状況になる、と。そうなると、単純にコストの問題になって、人間を雇うのと、ロボット+AIを業者からレンタルするのと、どちらのコストが低いのかという争いになる。そして、ロボット+AIの値段は、技術進歩と普及による量産で、確実に下がってゆく。人間は、職を失いたくなければ、低い賃金や悪い労働環境を受け入れるしかなくなる、のではないか。
●アトリエから。穴の空いた絵画・光沢バージョン(千切った折り紙の貼りあわせによる)。