●『東のエデン』、七話まで観た。すごく面白い話がはじまるのではないかという感じではじまるし、面白くなっていきそうな感じがずっと持続するのに、なかなかおもしろくなってくれない、みたいな感じ。おもしろくないわけじゃないけど、もっとおもしろくなりそうなのに、そこまででもない。
この「深まっていかない」感じはおそらく、滝沢と森見の話なのか、「東のエデン」開発チームの話なのか、あるいはセレソン中心の社会派の話なのか、七話まで来てもどこに軸があるのかよく分からないということからきているのではないか。感情に訴える系なのか、頭に訴える系なのか、社会的問題に訴える系なのか、どの軸の描き方も「そこそこ」な感じだし、どの軸も充分に展開されていない感じ。
話しの複雑さの度合いも中途半端なのかもしれない。「攻殻」みたいに、観終ってから一度頭を整理しないとどんな話だったか分からないくらいの複雑さがあるわけでもなく、しかしすんなりと分かりやすくおもしろい話の展開があるのでもない。だから、それぞれの要素はおもしろいと思うのに、おもしろさが深まっていく感じがあまりない、のだろうか。