2020-01-02

●芸術が社会に向かうこと、芸術が社会の一部であると認めることを、「芸術が社会に向かって閉じられる(あるいは、芸術が社会に閉じ込められる)」ことだと、ぼくは考える。そうではなく、芸術が社会に対して閉じられることによって、なにかよくわからない別のもの(あらかじめ名指すことの出来ない、未知とも既知ともつかぬなにものか)へと開かれる可能性が生じる、と考える。

(当然だが、社会的なことを否定しているのではない。それには還元されない別の次元---反社会的ではなく、非社会的な領域---があり、芸術はそこにかかわる、ということを言っているだけ。)