⚫︎DVDで『息を殺して』(五十嵐耕平)を観た。五十嵐耕平の映画を観たいと思ったが、配信では観られないみたいなので、ツタヤディスカスに入会し直してDVDをレンタルした。
これは素晴らしかった。誰でもが持つ感想だと思うが、祝祭感のまったくない、ダウナーな大人の『台風クラブ』(相米慎二)というか、より絶望の深まった2010年代の『大いなる幻影』(黒沢清)というのか。
この作品は、ぼくが「映画」で観たいと思うもの(それはつまり、自分でやりたいと思うもの、でもあるが)が、ほぼ完璧になされてしまっている感じ。それはもう、ぼくにはやるべきことがないということだ。しかしただ、真ん中にサバイバルゲームの場面を挟んだ後半については、もうちょっと別の行き方もあるのではないかと思った。これは批判ではなく、ぼくにも、まだやれることの余地が少しは残されているということだ。
(とにかく「犬」がいることが素晴らしい。犬があってこそのこの映画だと思う。)