●昨日、寝る前にゴダールの『ウイークエンド』を観たせいか、夢のなかでとても面白い映画を観ていた。出来上がった作品としての映画を観ているのと同時に、その映画は撮影中で、そこにスタッフとして参加もしていて(確か、雨を降らしたりしていた)、また同時に、登場人物として映画の世界のなかの一員にもなっているという風に、三つの層をいったりきたりしつつ映画(夢)は進行していった。細部まで過剰にクリアーな風景の撮り方がすごかった。バシッ、バシッとキレのいい演出だった。途中目が覚めて、また寝ても、映画はつづいていた。監督は北野武だった。
●新宿のphotographers’ galleryに、「組立」対話企画(上田和彦×林道郎)を聞きにゆく。ギャラリーでフリーペーパー「WB」の実物をはじめて目にした(先々月書いていた作家論で、「WB」に連載されている作品についても触れたのだが、コピーしたものを編集者から送ってもらったのだった)。中味を手に取って見る時間はなかったけど。大友真志さん(http://d.hatena.ne.jp/furuyatoshihiro/20080717)、福居伸宏さん(http://d.hatena.ne.jp/furuyatoshihiro/20070624)と、はじめてお会いする。打ち上げで朝まで。永瀬さんが朝までしゃべりつづける。早朝の明けはじめた新宿の空がとてもうつくしかった。
●テレビから聴こえる「ピピッ」という電子音は、「テレビのなかの音」にならない。テレビをつけっぱなしにして、画面を見ないで別の事をしていて、その音をBGMのように聞き流している時でも、携帯のコマーシャルで、写真を撮る時の「ピピッ」という音が聴こえると、その度に自分の部屋にある家電製品の警告音のように感じて、ちょっとビクッとする。必ずそちらの方を見てしまう。あの電子音の「こちらを注目しろ」と強制する暴力的な耳障りさは、決してバックグラウンドにはならず、フレームを超えて神経に障る。