2014-02-01から1ヶ月間の記事一覧
●『偶然の科学』(ダンカン・ワッツ)は面白かった。これはたんに科学の最新の成果を素人にも分かり易く紹介するというような本ではなく、物理学から社会学へ転身した著者による挑発的とも言える「社会科学は何をすべきか」という宣言のような本だと思う。ある…
●西川アサキ「ドストエフスキー・ピッチ」(「別冊文藝 夢野久作」)。早稲田文学の「剣山を横へ…」には綾波初号機と綾波系867号というスペックの大きく異なる二人の人工知能が出てきて、綾波系867号は次のように考えていた。 ≪私の体験、クオリアの数。私の意…
●昨日の日記で、自然に成長するネットワークのほとんどがべき乗則にのっとった度数分布をみせるスケールフリーという構造をもっていることを「退屈だ」という風に書いたけど、それはあくまで結果に対する失望(世界ってそんな風になっちゃってるのか…トホホ)…
●今更感ありありの話ではあるけど、ネットワーク理論の話を読んでいて、成長する複雑なネットワークはほとんどどれもランダムネットワークではなくスケールフリーになるという話はやはり衝撃的ではある。スケールフリーというのは要するに、グラフにするとご…
●「Jeri-Jeri」って、詳しいことは何も知らないのだけど、PVに映ってるダンスが超絶すばらしい(あんまりたくさんは映ってないけど)。特に、二つ目の動画に出てくる紫のシャツの人のダンスをもっとじっくり観たい(ちらちらっとしかインサートされてない)。も…
●世の中の流れに全然ついていけない。ああ、ポン・ジュノの新作はもう公開されているのか、とか、ええっ、南天子の岡崎展はもう終わっちゃったのか、とか。週末は風邪ぎみで寝ていて、六本木スーパーデラックスのイベントにshotahiramaが出るのが気になって…
●東京都美術館での事件について。 http://www.asahi.com/articles/ASG2L5HHSG2LUTIL033.html 上にリンクした朝日新聞の記事によると、作品に貼られていた紙には≪憲法九条を守り、靖国神社参拝の愚を認め、現政権の右傾化を阻止して、もっと知的な思慮深い政…
●お知らせ。永瀬恭一さんが編集する雑誌「組立−転回」の内容が公開されました。 http://d.hatena.ne.jp/eyck/20140221 ぼくはここに、「機械の冥界と魂の冥界/井上実《空地の端》をめぐって」という論考を書いています。去年観ることのできた美術作品で衝撃…
●お知らせ。明日、2月21日付けの東京新聞夕刊に、東京オペラシティアートギャラリーでやっている、 さわひらき展「UNDER THE BOX,BEYOND THE BOUNDS」のレビューが載ります。 ●昨日の日記で法条遥の長編が五冊出ていると書いたけど、六冊目の『バイロケー…
●お知らせ。前にも書きましたが19日発売の「早稲田文学」七号に法条遥論を書いています。法条遥の小説はとても粗くて、エンタメ系の作家としても上手な作家とは全く思いませんが、法条遥が小説にもちこんだ「主題」、あるいは、法条遥の小説によって形象化…
●必要があって、一番最近の芥川賞を受賞した小説(小山田浩子「穴」)を読んだのだけど、なんともどんよりとした気持ちになった。頭も体も不活性化してしまう感じ。確かに上手くできているとは思うけど、今更これなのか、という感じ。日常違和感系の典型とい…
●早稲田で会合。その後、大船で朝まで飲んでしまった。始発前の大船駅はすごく寒かった。前に大船駅から降りたのはたぶん二十五年くらい前。まだ、松竹大船撮影所があった頃。
●深夜アニメ。『ウィッチクラフトワークス』は、じわじわどんどん面白くなってきている。『スペースダンディ』はまったく面白いところがないのだが、ここまで面白くないと、この面白くなさの行方を最後まできちんと見届けなければいけないのではないかという…
●最近のすごい人のすごさはすごすぎるのではないか、と思う。昔のすごい人は、実はそんなにはすごくなかったから、ふつうの人でも「すごい」と分かったのだけど(物語化して共有できる、とか)、今のすごい人はすごすぎて、ふつうの人にはそのすごささえなかな…
●「早稲田文学」七号はまだ発売されてはいないのだけど、ぼくは執筆しているので本がもう手元にあって、そこに掲載されている西川アサキの小説(これは小説と言っていいと思う)「剣山を横へ。お前はもう死んでいる」はすごい。西川さんはもっと小説を書いた方…
●六本木ヒルズの、Media Ambition Tokyo 2014に、渋谷慶一郎+池上高志「filmachine」を体験しに行った。正直、音でけえ、光まぶしい、というレベルで驚いて圧倒されて終わってしまった。あまりにも光が強いと眼をつむってもあまり意味がないということを知…
●松濤美術館に行ったら休みだった。 ●東京オペラシティの、さわひらき展が面白かった。個々の映像を単体の作品として観るとそんなに面白くはないのだけど(趣味としては嫌いではないけど、シュルレアリスムの通俗的解釈みたいな感じでちょっと恥ずかしい)、イ…
●カラックスの『ホーリー・モーターズ』は、様々な人の生の断片(様々な位置)を、ドニ・ラヴァンという一人の特別な身体(と、馬鹿でかいリムジン)を媒介とする(あるいは根拠とする)ことで横断的につないでゆく話だとも言えるのだけど、ぼくが興味をもつのはむ…
●例えば、もし目の前で子供が溺れていて、近くには自分一人しか人がいないとすれば、その子供の生き死にに対する「わたし」の責任はとても重いものとなる。しかし、例えば都知事選挙の結果に対する都民一人当たりの責任は、総有権者数分の一に過ぎない。それ…
●『ホーリー・モーターズ』(レオス・カラックス)をDVDで。これ、近所のツタヤではホラーの新作のところに挿してあって、えっ、もしかしてカラックスがホラーを撮ったということなのか、と、ちょっと期待したけど、そういうことでもなかった。 これは確かに不…
●去年の七月から書いている(とても短い)小説が、なんとか完成したのではないかと思う。 この小説の話者「わたし」は、小説を読むだけでは男性か女性か決定できないように書かれている。でも、読めば、なんとなく女性なのではないかという感じがするのではな…
●「Oculus Rift」の体験会に参加させてもらった。 Oculus Riftの説明。 http://matome.naver.jp/odai/2137389319268231401?&page=1 仕掛けとしては、視野を調整するレンズを通してタブレット型PCの画像を見る、という感じで割と単純(だから300ドルという低価…
●お知らせ。発売はもう少し先みたいですが、「早稲田文学」七号の目次が公開されていました。ぼくは「今と未来を担う作家たち」という特集の枠で、「経験(≒わたし)の分配――法条遥『バイロケーション』と『リライト』」という文章を書いています。 http://w…
●つい、二、三日前に知って、今日、CDが届いたばかりなのだけど、すっかりハマッてしまった。Shotahirama『post punk』。 というか、二、三日前にyoutubeで、下にリンクするトレーラーをたまたま見つけて、映像も含めて、これにすごくハマッてしまって、すぐ…
●池袋の東京芸術劇場に「自作自演」(岡田利規・保坂和志)を観に行った。正直、作家の自作朗読とかに特に興味はないのだけど、編集者との打ち合わせの用事もあって出かけた。でも、朗読とは別の意味で面白かった。 以前、日本文学の「これくらいは常識として…
●三角形をした洋凧を揚げながら自転車に乗ってスピードを上げ、角を曲がったり坂道を下ったり、狭いとろから広いところに出たりして爆走するという、アニメみたいな夢を見た。自転車が向きを変える度に、ビリビリ伝わってくる凧からの「引き」も方向や強さを…
●一月に撮った写真。その二。
●一月に撮った写真。その一。