2013-06-01から1ヶ月間の記事一覧
●『時間の正体』(郡司ペギオ幸夫)を読み返している。これはぼくにとってとても重要な本で、何度も読んでいて(理解出来ているとは言い難いのだけど――特に後半は)、多大な刺激や影響を受け、既に書き込みや傍線がたくさんあるのだが、そこにいくつもの「ポニョ…
●DVDで『レッド・ライト』を観たけど、これはぼくにはダメだった。最初はいい感じで滑り出したので期待したのだけど、しばらくすると「あれっ」と思うようになって、その後は、つまらない方、つまらない方に話が展開してゆく感じになった。ことごとく、そっ…
●「未明の闘争」を通して読むために、散り散りになっている「群像」のバックナンバーを探してかき集めたのだけど、何故か、2012年の11月号だけがどうしてもみつからない。この号が出たはずの2012年10月には既に今住んでいるところに越しているのだから、引っ…
●今日はとても気持ちのよい陽気だった。夕方になってから外を歩いた。 ●欲望に忠実である(妥協しない)ことと、欲望を抑制しないこととは、なかなか両立しない。欲望に対して妥協しないためにはストイックであることを強いられるという逆説。例えば、変態と…
●ちょっと長めの原稿のゲラ直しを延々としている。PDFからプリントアウトしたものに手書きで直しをいれていたのだけど、大幅に直すので、あらためてパソコンのテキストファイルで書くことにして、そうなるとなおさら延々と直すことになる。 ●呑みながらYoutu…
●「未明の闘争」の、最初からの読み直しをしはじめた。連載26回目までの分は、切り取ってまとめてある(引っ越しの時に古い雑誌を捨てるためにそうした)のだけど、それ以降の分はあっちこっちに整理されないまま置いてある「群像」のバックナンバーを順を…
●作品を「理解するため」に考えたり勉強したりしなくてはいけないという考え方はちょっと違っているように思う。作品が、考えることを促す、誘う、強いる、から、考える、ということではないか。ある作品を理解しなくちゃいけない義務も義理もない。興味がな…
●イーガンの「ひとりっ子」を読んでみたのだけど(短編集すべてを読んだのではなく表題作だけ)これは一体どう読めばいいのだろうか。量子論VS古典論という対立の戯画化みたいな話ということでいいのだろうか。例えば「ワンの絨毯」では、量子論や多宇宙論…
●藤沢にある大型書店に行くために電車に乗ったのだが、そのまま電車に乗りっぱなしで、大船あたりで折り返して何度も行ったり来たりしていた。土曜の午後の東海道線は、上りはがらがらだけど、下りはちょっと混んでいた。とはいえ、混んでいるといっても「座…
●コミュニケーションというものが基本的に紋切り型の交換であり、人の生の多くの部分が紋切り型の反復でできているとすれば、そこに、良い紋切り型と悪い紋切り型とを分ける必要が生じてくる。 例えば、天気の話や季節のあいさつは良い紋切り型であろう。ま…
●お知らせ。明日(21日付け)の東京新聞の夕刊に、八王子夢美術館でやっている「坂本一成 住宅めぐり」展のレビューが載ります。記事は、一夜漬け的なニワカ勉強で書いたものと言えますが(つまり、これを書くのが自分でいいのかという気後れはあるのですが)…
●『不完全性定理とはなにか/ゲーテルとチューリングが考えたこと』(竹内薫)を半分くらい読んだ。カントールが自然数の無限(可算無限)と実数の無限では無限の「濃度」が違うということを対角線論法で示したのだが、この対角線論法というものこそが自己言…
●神保町の東京堂書店に保坂和志と磯崎憲一郎の対談を聞きにゆく。東京堂書店のなかに入ったのははじめてかもしれない。磯崎さんの『往古来今』刊行記念のトーク。実はぼくはこの本の書評を書くことになっているのだけど、その締め切りが昨日(17日)で、既に原…
●紋切り型は、何も考えていない、何も感じていない、少しも揺らいでいない、ときに自動的に出てくる。 ●とはいえ通常、社会的な意味でのコミュニケーションは紋切り型を交換することで成り立つ。紋切り型の交換のなかにそれ以外のものを混じり込ませようとす…
●録画されたものを観たのだけど、「世界ふれあい街歩き」のバンコク篇はこの番組のなかでもとびぬけて面白いと思った。 道端にある神様の像の祠にシマウマの人形(「人」形ではないのか?)が沢山お供えしてあって、その近くにいた爺さんが「ここにはシマウ…
●今日中に原稿をもう一つ書くことが出来れば、明日一日は何もしなくてよくて、いろいろ観に出かけられるかと思っていたのだけど、今日は全然頭が働かない日で、何をするでもなくぽかんと過ごしてしまった。それも、のんびりとぼんやりと過ごせたわけでもなく…
●ちょっと面白い書評が書けた、と思うのだけど、果たしてどうだろうか。
●『建築に内在する言葉』(坂本一成)の序章を、昨日行ってきた「坂本一成住宅めぐり」の図録に載っている平面図や写真と行ったり来たりして参照しつつ読んでいた。この本はかなり前に買ってあって、パラパラ少し読んで正直あまりピンとこない感じのまま放置…
●四作目の短編小説を、来月発売の号に掲載する予定だと編集者から連絡があった。よかった。タイトルは「グリーンスリーブス・レッドシューズ」で、姉妹の話です。14000字に届かない短いものですが、これも書くのに(書き出しの一文を書いてから最後の文…
●寝る前に頭を休める感じで、ちびちび飲みながら『トータル・リコール』をDVDでぼんやり観ていた。シュワルツェネッガーのやつじゃなくて、最近のコリン・ファレルの方。特に面白い映画ではないし、ほとんどディックとは関係のない話になっていた。 それにし…
●ずっと原稿を書いていた。 ●夢のなかでかなり頻繁に、この夢は今までに何度も見たことがあるし、この先の展開もよく分かっていると思うことがあるのだけど、それは本当に、同じ夢を何度も見ているのか、それとも、「この夢は何度も見たことがある」と思うこ…
●MOTのフランシス・アリス展、第一期の最終日だったのでもう一回観に行った。 例えば、「衝突」という作品について会場で配られたリーフレットでは、≪一つのアクシデントを9つの異なる角度から撮った≫と書かれているけど、これが「一つのアクシデント」…
●黒沢清の新作を地元のシネコンで上映していないか調べたら、そのシネコンで何故か一日一回だけ『リオ・ブラボー』(ハワード・ホースとジョン・ウェインのアレ)が上映されていることを知った。なぜなのか(黒沢新作は上映されていたが、観に行ける余裕があ…
●『リライト』(法条遥)を読み返して、その勢いで(『リライト』の元ネタである)『時をかける少女』(細田守)を観直した。細田版「時かけ」は(観たのは二度目だけど)、やはり(つまり、最初に観たとの感想と同様に)ぼくにはダメだった。 ●(以下、『リ…
●例年になく早く梅雨入りしたのに、梅雨入りしたとたん雨が降らなくなるというのは、どこか、早熟な才能の予想外の伸び悩み、に似ている気がする。 ●『バイロケーション』(法条遥)を読み返していた。昨日の日記に書いた西川アサキさんの論考と絡めて考えれ…
●西川アサキ「「この緑」をどうするのか?」(「現代思想」六月号)を読んだ。西川さんの論考はいつも「主体、心身問題、死」をめぐるものとなる。ただし、ここで主体とは、主体の能動性、責任、自由、あるいは自我などの問題とはほぼ関係のないものだろう。…
●客のほとんどいない喫茶店で本を読んでいた。店は二階にあって窓は商店街のアーケードに面している。本から目を上げると通り過ぎてゆく人が見下ろせる。自転車が通り過ぎる。大きな荷物を載せた台車を押す緑色の作業服の人が通り過ぎる。体の側面に赤があし…
●DVDで『ココロコネクト』を五話まで観た。これすごい。いや、作品としてすごいという感じはいまのところないのだけど(正直、そんなに面白くはない)、設定がすごい。『転校生』みたいに心と体が入れ替わるという話なのだけど、高校生の男女五人の心と体…
●五月に撮った写真、その二。
●五月に撮った写真、その一。