●「未明の闘争」を通して読むために、散り散りになっている「群像」のバックナンバーを探してかき集めたのだけど、何故か、2012年の11月号だけがどうしてもみつからない。この号が出たはずの2012年10月には既に今住んでいるところに越しているのだから、引っ越しのどさくさで紛失したとかどこか変なところに仕舞い込んでしまっているということはないはずなのだが……。
ということを書いてから思い出した。2012年11月号は「セザンヌの犬」が掲載されている号だ。だから多分、どこかへ別にして置いておいたのだろうけど、その「別」がどこなのか分からない。無造作に置いてあるものは見つかって、特別扱いにしたやつがそのおかげでかえって見つからない……。
●結局、今期のアニメで最後まで観つづけたのは「革命機ヴァルヴレイヴ」だけになってしまっていた。「惡の華」は途中で展開がかったるくなったところで観るのをやめてしまった。DVDが出たら観直すと思うけど。「ヴァルヴレイヴ」は特に面白いというわけではないけど、思わせぶりな感じがないので嫌味なく観られる感じだった。
最後まで、と言っても、「第二期につづく」という終わり方で、話は全然終わっていない。ただ、「ヴァルヴレイヴ」ははじめからずっと、様々な要素(どこかで観たことのあるようなものばかりなのだけど)がびっしり詰め込まれている感じで、その濃度が一貫して変わらないままだから、時間的に「展開している」という感じがあまりなくて、抽象的で複雑な模様が次々と移り変わっている様を見ている、みたいで、物語感があまりないから、これで終わったとしても別に不満はない感じがする。何かが始まり、展開があって、それが収束する(決着がつく)という大きな流れを観るのではなくて、相互にあまり関係のないちっちゃい流れがあって、それがその都度いろいろ出てくるみたいな感じが、面白いところであり、限界でもある、みたいな感じ(前回までの流れ‐あらすじをいちいち思い出さなくても観られるし、逆に、思い出したからといって面白く観られるようになるわけでもない)。だから、けっこう複雑な設定で複雑な話であるはずなのに「謎」が誘惑として機能しないで、深読み的な「解釈」を誘わない。最終回はイマイチだった。