2010-04-01から1ヶ月間の記事一覧

●引っ越しした友人がガスコンロを置いていってくれた。ぼくが今まで使っていたのは火が一つしか使えないやつだけど(大学を卒業して以来、ずっと「それ」だ)、新しく来たヤツは火が二つ使えて、さらにグリルが着いていて魚が焼ける。土鍋でご飯を炊きながらグ…

●銀座のなびす画廊で杉浦大和展(http://www.nabis-g.com/exhibition/2010/sugiura-h.html)。 筆触があり、それがいくつか重なって小さな色面(かたち)となり、それよりも大きな色面(かたち)があり、それがさらに大きくなると「かたち」というより色のひろがり…

●ぼくがいつも散歩しているところを、テレビで地井武男が散歩していた(ひと駅散歩、狭間-高尾)。自分の生活圏のなかにあるよく知っている風景がテレビに映されると、それを自分が撮影したのに、撮影したという事実を忘れてしまっている、その、失われた記憶…

●『戦慄迷宮』(清水崇)をDVDで観た。富士急ハイランドとのタイアップっぽい企画で、3Dで、しかも清水崇のオリジナル脚本でもないということで、アトラクションっぽい映画なのかもしれないと思ったのだが、そうではなく、清水崇的な主題が徹底的に展開さ…

●お知らせ。今日発売の「ユリイカ」五月号(特集・ポン・ジュノ)に、「鼻血を垂らす幽霊/『母なる証明』論」を書いています(http://www.seidosha.co.jp/index.php?%A5%DD%A5%F3%A1%A6%A5%B8%A5%E5%A5%CE)。これは、『母なる証明』を(二度目に)観た時の興奮状…

●『罪』(いまおかしんじ)をDVDで(これは『イサク』というタイトルでポレポレ東中野で上映されたもので、ピンク映画としてのタイトルは『獣の交わり 天使とやる』というらしい、ピンク映画はタイトルがいっぱいあって分かりにくい)。なんかもう巨匠の風格とい…

●詳細な描写と、視覚的な喚起の強さとは別のものだろう。精密に描写された画像よりも、的確なシルエットの方がなまなましい何かを喚起するように、的確に選ばれた言葉の組み合わせが、人の視覚的記憶に強く作用する。言語によって起動し、言語のなかに混じり…

●「あらゆる事柄は政治的である」という言葉は絶対的に正しいがゆえに、間違って機能してしまっている気がする。それは、作品に没入し、それに本気で身を捧げなくても、その手前でのあれやこれやのネタ話(社会や金の話)、小手先の操作、メタレベルでの上から…

●夢にあらわれるイメージ(イメージそのものというよりもその展開)が、寝ている時の姿勢の影響を大きく受けるということは前から意識していたけど、特に、横を向いて寝ている時の腕のたたみ方、そして指の開き方の影響を強く受けるのだなあと、眠って、夢をみ…

●渋谷のシネマヴェーラで、「ユリイカ」の山本充さんと『母なる証明』について話した(映画館大賞というイベントhttp://www.eigakanshugi.com/eigakantaisho/)。上映前のトークだったので、映画をまだ観ていない人に余計な先入観を持たせてしまってはいけない…

●苦労した書評の原稿、ゲラの段階でも、昨日、今日と、延々ぐちゃぐちゃと直してしまう。でも、「直す」って言ったってゲラの段階で出来るのは結局「言い方」の問題でしかないんだよなと思いつつも、でもその言い方が適切かどうかっていのうも重要なはずなん…

(日付を間違えました。これが四月二十日の日記で、四月二十日となっているのは四月十九日の日記です。) ●本屋に行ったら「すばる」に松井周さんの小説が載っていたので買ってきて読んだ(「そのかわり」)。日常的な場面からどんどん事態が異様な方向へ発展し…

●『ピストルズ』第四部「抱擁の歌」。三部が図式の暴走だとすると、四部は歴史の(歴史の読解の)暴走と言えるように思う。最初に単純な図式があって、それが反復され、細分化されて展開してゆく三部に対し、こちらは、様々な要素が、次々に強引に関係づけられ…

●『ピストルズ』の第三部まで読んだのだが、第三部の「局部麻酔」が超おもしろかった。「なんだこれ」というような「悪ノリしすぎだろ」というような面白さ。昨日聞きに行ったトークで作家は、「『シンセミア』はアッパー系だったけど『ピストルズ』はダウナ…

●お知らせ。「美術手帖」5月号に、先月ギャラリーαMで行われた半田真規展のレビュー「作品はどこにあるのか ? 」を書いています。あと、これはまだ「そういう話がある」という段階で、どうなるかまったく分からないのですが、別の媒体で美術についてのレビ…

●友人の引っ越しの手伝い。午前十時頃から午後八時前くらいまでかかって、二トントラックで四往復する。最後の方は腕に力がほとんど入らないし、握力もない、という感じになる。 引っ越しと言っても、今日、人が集められて行われたのは主に作品の移動で、つ…

●午前中いっぱいかけて原稿を書き、昼過ぎにメールで送信。『母なる証明』論は、二日間の興奮のなかで三十枚書いたけど、こちらの書評は、六枚半をまるまる三日かかって、苦しみながら書いた。苦しみに見合った内容になっていればいいけど。午後は脱力してし…

●お知らせ。ジュンク堂大阪店とブックファースト京都店で、佐々木敦『文学拡張マニュアル』と前田塁『紙の本が亡びるとき ?』とぼくの『人はある日突然小説家になる』を中心とした文芸評論書のフェア、「読書の奥に潜むもの」を開催中だと、青土社の営業の方…

●『ルパンVS複製人間』をDVDで観た(昔、何度か観てる、マモーのキャラといくつかの場面は憶えていた)。78年の作品。楳図かずお化したルパン。けっこう面白い。これは大和屋竺の脚本なのか。峰不二子の乗っているピンクのでかいバイクとオレンジの車がかっこ…

●東京都現代美術館に、岡崎乾二郎特集展示を観に行った。最終日ぎりぎりでも観られてよかった。「釉彩陶磁床」は本当にすばらしかった。うわ、もう、なんか、もう、これ、もう、なに、みたいな言葉しか出てこない。 常設展の入り口でもらったチラシには、「…

●柴崎友香『寝ても覚めても』(「文藝」2010年夏号)。この小説については書きたいことが山ほどある。通常ならば、今後四、五日くらいは、偽日記はこの小説の感想で埋められることになるはずだろう。でも、それは我慢することにする。なぜなら、この小説は、出…

●DVDの返却のために新宿までゆく。昼間なのに、中央線は異様なくらい混んでいた。しかし、新宿で降りて、西口の改札を出ると、今まで何度となく西口の地下を通ったけど、こんなに人がいないのははじめてだ、というくらい人がいなかった。まったく違う出口か…

●洗濯機をまわし、小一時間散歩に出る。桜は、少し散って、花の量が八割くらいになっている。住宅街を散歩するのは、もっとも閑散としている午前十時頃が一番だなあと思った。昨日と同じ道を通り、同じ角を同じ方向へ曲がれば、必ず同じ場所に行き着くが、別…

●お知らせ。「文學界」五月号に、『ポルト・リガトの館』(横尾忠則)の書評(「見えるもの」の過剰と不実)を書いています。一見、素朴な幻想小説にみえて、そこには収まらない不思議な小説でした。横尾忠則の絵を観る時に感じる、重力が信用出来なくなる感じが…

●久しぶりに晴れてあたたかい春らしい天気。こういう貴重な日はあかるい間じゅうはずっと外にいたい。しかし、今日、明日が、書くべき原稿の追い込みなので、洗濯機をまわし、洗濯が終わるまでの時間、午前中のだいたい小一時間をめどに近所の桜のあるところ…

●夜、作品を撤収するために吉祥寺の「百年」へ。いつもそうなのだが、展示期間が終わって、作品を壁から外す時にはすごく寂しい。この感じは、何度展示をやっても慣れない。別に、作品がなくなってしまうわけではないし、何かがかわるわけでもないのだが。こ…

●今日も、午後三時過ぎから八時くらいまで「百年」にいた。そして、たくさん本を買ってしまう。昨日と今日の二日間で二万円近くも本を買った。今後の生活は大丈夫なのか。ポイントカードがみるみるいっぱいになる。 ●買わなかった(買えなかった)けど、デ・ク…

●中央線の車窓。立川を過ぎたら桜が目立った。 ●三時過ぎから八時くらいまで「百年」にいた。何人もの人にお会いした。おみやげにセザンヌのデッサンの画集をいただく。ドローイングが三点売約済みになっていたのだが、そのうち一点は出来れば手放したくない…

●桜が満開というような映像をあちこちのニュースで観たのだが、近所の桜はまだあんまり咲いてはいない。中央線で都心へ向かうと、国分寺を過ぎたあたりから、窓の外の風景に桜が目立つようになる気がした。 ●東日本橋のギャラリー・ハシモト(http://www.spac…

●「百年」での展覧会、「線と色と支持体」(http://100hyakunen.com/?mode=f3)は四月五日(月)までです。御高覧お願いいたします。三日(土)と四日(日)の午後三時くらいから六時半くらいまでは会場にいる予定です。なお、最終日の五日は、午後九時頃には作品の…