●引っ越しした友人がガスコンロを置いていってくれた。ぼくが今まで使っていたのは火が一つしか使えないやつだけど(大学を卒業して以来、ずっと「それ」だ)、新しく来たヤツは火が二つ使えて、さらにグリルが着いていて魚が焼ける。土鍋でご飯を炊きながらグリルで魚を焼いても、同時にまだもう一つ何かをする余地がある。
早速、グリルで鯖を焼いてみた。今までは、魚は百均の店で買った蒸し器で蒸していたが、蒸すのと焼くのとでは味が全然ちがった。居酒屋以外の場所で焼き魚を食べたのは何年ぶりだろうか。今後、スーパーに行った時の、魚に対する見方がかわるだろう。道具は人とものとの(世界との)関係をかえる。
火力も違うらしくて、お湯を沸かそうとしたらすぐに沸いた。これならフライパンを買ってもいいかなあとも思ったが、キャンバスと本が果てしなく増殖するこの部屋で、それ以外のものは出来るだけ増やしたくないので、とりあえず見送ることにした。
●昨日、「焼きビーフン」を「焼きピーマン」と読み違えて、眼鏡が必要だな、と思った。しかしそれは視力の問題よりも、ピーマンを食べたいという欲望(というよりむしろ欲求)の問題だろうか。ピーマンをまるごと串に刺してコンロの火で直に焼いて焦げ目をつけ、七味と醤油で食べたらおいしそうだ。