2024-12-01から1ヶ月間の記事一覧
⚫︎精神分析的な記述には、その分節・分析の鋭さへの驚嘆と、同時に必ず、ある種の香ばしさ・疑わしさの感覚があり、そこが面白くも怪しく、怪しくも面白い。ただそこで一つ不満に思うのは、精神分析的な問いば常に「主体をめぐる問い」であり、主体の謎へと…
⚫︎精神分析(≒ラカン)は、セザンヌの作品をかなり突っ込んだところまで解明している。ただし、一点、ぼくとしては相容れないところがある。それは、セザンヌの作品が作り出す「空隙」を、構造主義的な「ゼロ記号(null)」とみなしているところだ。たとえばミシ…
⚫︎父親が突然、UFOが見えると言ってきて、は、何言ってんの ? 、と思いながらも空を見てみたら確かに、月のすぐ脇に、明らかに星とは違う、奇妙な発光物体があった。父親が見ていた双眼鏡を借りて覗くと、点のような小さな光の集合体がたくさん集まって円の…
⚫︎下の画像は、竹橋の国立近代美術館が収蔵しているセザンヌの「大きな花束」(1892-95年)という作品。晩年のセザンヌの作品の中でも特にすぐれたものの一つで、よくぞこの作品を購入したものだ、と思う。 (画像は、美術館がこの作品を購入した当時、美術館の…
⚫︎U-NEXTで『蛇の道』(黒沢清)、2024年版。ラストがちょっと違う以外は、基本的なアイデアや展開はオリジナルとあまり変わらない。ただ、主演が哀川翔から柴咲コウになり、90分の映画が120分の映画になったという変化は大きいと思った。柴咲コウの「夫」が「…
⚫︎Netflixで『ペドロ・パラモ』(ロドリゴ・プリエト)。これはひどかった。世界中の『ペドロ・パラモ』好きの人が怒っているのではないか。Netflixで『ペドロ・パラモ』が映像化されるという話を知った時、小説から「あらすじ」的なものを抽出して、それをべ…
⚫︎十二月。