2023-09-01から1ヶ月間の記事一覧

2023/09/30

⚫︎精神分析のしぶとさ。精神分析は十分なものではなく、そこには何かが足りないように感じられるが、しかしそうだとしても、依然として、それを忘れることが決して許されないものとしてあることも確かだと思う。精神分析のことなど忘れてしまいたい、そんな…

2023/09/29

⚫︎小説、なんとか書けた。九月中に書くと約束しているが、30日にはVECTIONのリモート会議があって、頭を使ってヘロヘロになるので、本日中に書き上げないといけない。最後のブロックを書いて、ようやく終わったと思って頭から読み直してみたら、最後の方がぬ…

2023/09/28

⚫︎この夏は多くのゴーヤを食べた。炒めたり生のままだったり。夏の暑さからくる疲労と倦怠感とゴーヤの苦味は感覚的にとてもよく釣り合う。焼酎の甘みともよく合う。 ⚫︎下の写真のように、海岸に、人が、ぽつり、ぽつり、といる感じがすごく好きだ。月と江ノ…

2023/09/27

⚫︎U-NEXTで『ロリータ』(スタンリー・キューブリック)を観た。実は初めて観た。ナボコフの小説とは狙いが違うというか、焦点を違えて作っていると思うのだが、しかし、どこに焦点を当てて、どう違えているのかがはっきりみえなくて、イマイチよくわからない…

2023/09/26

⚫︎ホックニー展はまだ観に行けていないのだが、保坂和志さん、樫村晴香さんとお会いする機会があり、展覧会を観たという保坂さんにホックニーのとても良い画集を教えてもらった。展覧会の図録ではなく、「Hockney`s Pictures」というタイトルのペーパーバッ…

2023/09/25

⚫︎七月の終わりに自転車を買って、八月は毎日のように自転車で海まで行っていた。今はさすがに「毎日のように」は行かないが、しばしば行く。片道20分くらいで、少しだけ海岸にいて、遠回りして帰ったり、途中で買い物をしたりして、だいたい一時間で帰って…

2023/09/24

⚫︎お知らせ、というより、匂わせ。来年は、なんとか展覧会ができるっぽい。詳細の発表はまだ先になると思いますが、古谷が来年は展示をやるみたいだと頭の隅に置いておいてもらえるとありがたいです。 ⚫︎都内のどこか。

2023/09/23

⚫︎小説を書いていると日記が全然書けない。それ以外のことにまったく頭が回らないし手がつかない。すごく辛いけどとても楽しい。あと一息だと思うのだが、どうやら最後まで行き着けそうだという安堵と、楽しい時間がもうすぐ終わってしまうという寂しさ。早…

2023/09/22

⚫︎今月中に書くと約束した小説、あと最後の一押しというところまではきた。一押しというか、あと一つ、何かしらの飛躍が必要で、それが見つかれば多分、終わりにしていいのではないかと思う。いま、12900字くらい。 (特に犬好きということもないし、とても幼…

2023/09/21

⚫︎たまたま、『パルプフィクション』の有名なダンスシーンの撮影現場を撮った動画を見つけたのだが、この場面を撮っているとき、カメラの後ろでタランティーノが(背中を汗でびしょ濡れにさせながら)ずっと踊っているのがすごくいい。撮影中に監督が踊ってい…

2023/09/20

⚫︎『すずめの戸締り』(新海誠)をU-NEXTで観た。前回の『天気の子』もそうだったが、今回もすごくシンプルな話だ。ほぼ見たままで全てがわかるように語られており、深読みや考察の必要がない(世界観としてはほぼ「カエルくん、東京を救う」だと思う)。ただ、…

2023/09/19

⚫︎まとまりのない(ちゃんと調べたわけでもない)思いつきをただ並べる。 60年代から70年代にかけて、アナーキーな大衆娯楽として、一方にヤクザ映画があり、もう一方にピンク映画があったとする(これはあくまで男性的な見方で、女性から見たらまったく別の風…

2023/09/18

⚫︎『仁義の墓場』(深作欣二)を改めてU-NEXTで観た。こんなものをよく作ったものだと思う。自分自身を含め、自分に関わった人全てを不幸にする最悪の人物の映画。救いもなく、カタルシスもなく、教訓もなく、共感もない。ただ、ひたすら、運命のように最悪で…

2023/09/17

⚫︎海岸に沿った、防波堤の道を自転車ではしっていて、からだに触れる空気の明らかな変化を感じると、今の日本の夏の暑さなど苦痛であるしかないようなものなのに、それでも変化の気配を感じる度、毎年同じように名残り惜しさを込み上げてくるのだが、これは…

2023/09/16

⚫︎『花に嵐』(岩切一空)をU-NEXTで観た。今時、(批判的視点などを挟んだりすることもなく)「男の子の妄想」という単一視点だけで突っ切っているところが清々しい。モキュメンタリーとJホラー的な幽霊という既に「手垢のついた」ともいえる手法を、「男の子の…

2023/09/15

⚫︎アマゾンのプライムビデオで『こどもが映画をつくるとき』(井口奈己)が観られるようになっている。ぼくは、ある人のおかげで観ることができたが、なかなか観られない映画だったので、これは貴重な機会だと思う。以下は、この映画の感想。 furuyatoshihiro.…

2023/09/14

⚫︎『日本暗殺秘録』(中島貞夫)をU-NEXTで観た。この映画も『仁義なきヤクザ映画史』(伊藤彰彦)で言及されていたもの。《『日本暗殺秘録』は、存命だったデロ事件の実行者に取材し、それを実名で脚本に書き、全国百館以上の映画館で堂々と封切り、その結果、…

2023/09/13

⚫︎かっこいい、あるいはカッコ悪いというのは、スキルやクオリティの問題ではなく、感覚の問題で、だから、スキルは高いのになんかカッコ悪いということは普通にあるし、決して上手じゃない、むしろヘタクソなのになんかかっこいいということも普通にある。…

2023/09/12

⚫︎どうでもいい話。日本語の歌詞がついた曲を聴くとき、歌詞は極力みないようにする。たいてい、最初は断片的にしか何を言っているのかわからない。日本語なのか違うのかさえ聞き取れないところが大部分だ。しかし、何度か繰り返し聞いていると、だんだん「…

2023/09/11

⚫︎ちょっと間が空いたが、海まで行った。二つあった海の家は解体されてなかったし、海水浴場を感じさせるものたち(監視台、放送用スピーカー、ゴミ箱、注意喚起の看板など)も撤去されて、ただ、ビーチバレー用のネットが風に吹かれていた。 ⚫︎声、リズム、う…

2023/09/10

⚫︎『仁義なきヤクザ映画史』(伊藤彰彦)を読んでいると、U-NEXTのマイリスト、プライムビデオのウォッチリストが膨れ上がってしまう。配信で観られるものがけっこうある。 プライムビデオで『三代目襲名』(小沢茂弘)を観た。鶴田浩二の出ている『明治侠客伝 …

2023/09/09

⚫︎巣鴨で、小説的思考塾 vol.13、対話篇〈保坂和志+伊藤彰彦〉。伊藤彰彦は『仁義なきヤクザ映画史』の著者。今回も、以下は、話を聞きながら考えたことで、対話の内容の紹介や要約ではないです。 ⚫︎まず、伊藤さんが言っていた「15年くらい前のリーマンシ…

2023/09/08

⚫︎『仁義なきヤクザ映画史』(伊藤彰彦)を読んでいて頭に浮かんでくるのは中上健次という存在だ。中上健次には、「岬」『枯木灘』『地の果て 至上の時』という、自然主義的近代文学の完成とその解体というような系列があり、もう一方に『千年の愉楽』『奇蹟』…

2023/09/07

⚫︎引用。『北陸代理戦争』(深作欣二)が原因となって主役のモデルが殺された件について。『仁義なきヤクザ映画史』(伊藤彰彦)、「第十三章 フィクションを模倣した銃撃」より。《高倉健が自分を演じたという過去の痺れるような経験》…、高倉健の神話的な力。 …

2023/09/06

⚫︎『北陸代理戦争』(深作欣二)をU-NEXTで。ぼくが映画を観るようになったのは七十年代終わりから八十年くらいの頃で、その時にはもう深作欣二は実録シリーズを作るのをやめていて、当時の深作欣二の印象は大味な大作(『宇宙からのメッセージ』や『復活の日』…

2023/09/05

⚫︎『ヘカテ』(ダニエル・シュミット)がプライムビデオにあったので観た。初期のシュミットは、『ラ・パロマ』をDVDで持っていて、今でもたまに観る、そして『今宵かぎりは』と『デ・ジャ・ヴュ』はダビングしたVHSテープを持っていたので90年代に何度か観直…

2023/09/04

⚫︎怖い夢。誰かが家に虫を持ち込んだ。その虫は、目の前で、一匹が二匹に、二匹が四匹に、四匹が八匹に、と、自己分裂しながら増えている。いや、これやばいから、今のうちに全部殺しておかないと大変なことになる。指数関数的に増えているから、やばいと「…

2023/09/03

⚫︎メモ。バックビートおじさんが取り上げていた興味深い動画。榎本健一が「私の青空」を歌う。最初に手拍子を入れるのは坂本九で、坂本九は、二拍四拍のいわゆる裏拍で手拍子を打つ(榎本健一の歌には裏泊の感覚がある)。しかし、後ろにいる大勢の人が手拍子…

2023/09/02

⚫︎前にも書いたと思うが、今、髪を切ってもらっているのは、小学生の頃に通っていた床屋のおっちゃんの孫で、建物は建て替えられているが、同じ場所にある理髪店だ。我ながら、すごい狭い範囲で生きているなあと思う。建て替えられた理髪店は前よりもこぢん…

2023/09/01

⚫︎町田で会合。今年の一月に、アートトレイスギャラリーでのHOxRN(小野弘人 x 西尾玲子)の展覧会に付随して行われた「虚の透明性」についてのイベントを、なんとか本にできないだろうかと、その時に登壇した小野さん、西尾さん、上田和彦さんと画策していて…