2024-02-01から1ヶ月間の記事一覧
⚫︎中田秀夫「霊ビデオ」(「学校の怪談f」)がニコニコ動画にあったので観た。97年の作品だから、『女優霊』より後だけど『リング』よりは前という時期の短編。ブレイク直前の勢いを感じる。Jホラー初期の短編は、今ではなかなか観られないが、ニコニコ動画に…
⚫︎オムニバス『アリア』の中のゴダールが作った篇(『アルミード』)がニコニコ動画にあった。ああ、あった、こんなの、あった、という感じで観た。この頃(『アリア』は87年公開)のゴダールの、いわゆる本編からややズレたところで作られた作品(他にはテレビの…
⚫︎夏前に自転車を買って、夏から秋にかけて毎日のように一時間から一時間半くらいは乗り回していたが、冬になって、日が短くなるし寒くなって、近所への買い物以外はあまり乗らなくなり、今年に入ってからはちょっと事情があって自転車に乗っている余裕があ…
⚫︎連続講座の2回目は、虚の透明性という概念が、グリーンバーグ、フリード、クラウスというアメリカ型フォーマリズムの言説の流れにおいて致命的に欠落しているものを補完しているということを示すとともに、実の透明性・虚の透明性という概念を思い切り拡大…
⚫︎連続講座の2回目のスライドをぼちぼち作っているのだが、映画のカット割りを見て、空間の三次元見取り図をそこから作り、二つを突き合わせて、見取り図の中にカメラの位置と人物の配置をワンカットずつ書き込んでいく、というようなことをしていると、新た…
⚫︎『王国(あるいはその家について)』(草野なつか)の、劇場公開に際してのプロモーショントーク(?)と劇場でのアフタートークがすごく面白い。他の多くの映画とか演劇とかのアフタートークでも、それなりに興味深い話を聞けることはあるけど、ここまで芯を食っ…
⚫︎『不適切にもほどがある ! 』、第五回。今回、序盤中盤は、あまり攻めていない、ネタ優先で緩めのほっこり回なのだが、ドラマでもアニメでも、このようなほっこり回は、その直後にほぼ必ず、対比的に、深刻で重大な出来事が起こるのがテンプレ展開なので、…
⚫︎『転校生』(大林宣彦)。10年以上前になると思うが、NHKのBSで放送されていたのを録画して、それをディスクに焼いたものが出てきたので観た。ディスクの状態が悪く、しばしば動画がフリーズしたし、何度かはディスクが強制的にリジェクトされた。それでも最…
⚫︎佐藤雄一が『クォンタム・ファミリーズ』について東浩紀にインタビューして、同時に批評も載っている小特集をやった雑誌をずっと「新潮」だとばかり思い込んでいたが間違いで「ユリイカ」だった。いくら探しても見つからないはずだ。そして、間違いが分か…
⚫︎最近言葉が出てこない。えー、パセリじゃなくて…、セロリじゃなくて…、うー、キャベツじゃなくて…、あ、レタスだ、とやっとレタスが出てくる。 (この時、レタスのレタス的な質、キャベツとも白菜とも違う、青々しく薄手でパリッとした感じや、やや癖のある…
⚫︎久々に本を買った。どちらも分厚い。そして、どちらもタイトルが大仰だ。 ⚫︎改めて読み返し、改めて超重要だと思う。 ⚫︎追記。二枚目の写真は、福尾匠「ポシブル、パサブル ある空間とその言葉」(「群像」2020年7月号掲載)。 gunzou.kodansha.co.jp 三枚目…
⚫︎通っていた小学校では、ぼくが低学年の時にはまだ、校内の一角に古い木造校舎が残っていた。木造校舎には、低学年向けの小さな図書室があった。この木造校舎と図書室について、十二年前のぼくは次のように日記に書いていた。 《『きこえる?』を探している…
⚫︎お知らせ。VECTIONとして「リアルタイムbot議員のすすめ」というテキストを公開しました。 mirror.xyz twichというゲームプレイ動画配信プラットフォームがあって、そこでは「ポケモン」や「ダークソウル」のようなゲームを、多数の参加者の投票で行うとい…
⚫︎RYOZAN PARK巣鴨で、保坂和志「小説的思考塾vol.15」。以下は、話された内容のレポートではなく話を聞きながら考えたこと。 hosakakazushi.com ⚫︎目的から逆算されたプロセスがあるのではなく、一つ一つの試行錯誤が結果としてある形に至る。そして、一つ…
⚫︎『不適切にもほどがある ! 』、第四話。今回はキレッキレだった。阿部サダヲのハラスメント問題が、いかにも昭和のオヤジ的なパワハラではなく、典型的に現代の病として浮上するという、この捻りが冴えている(阿部サダヲの驚くべき受容性の高さ、何か指摘…
⚫︎以下は、クレメント・グリーンバーグ「「アメリカ型」絵画」からの引用だが、この一節に戦後アメリカ絵画を支配していた決定的なドグマが書き込まれていると思う。 《ニューマン、ロスコ、スティルの絵画の色彩が有している、暗くし明度を抑えた暖かさは、…
⚫︎グリーンバーグはモダニズムの絵画の特徴として「メディウムの不透明性」を挙げる。ここで言われているのは、モダニズムの絵画を観る時、そこに何が描かれているのかを観るより前に「それが絵画である」ことを観る、ということだ。以下、「クレメント・グ…
⚫︎富士山が真っ白。
⚫︎夢。誰かが訪ねてきたので出てみると、小学生時代の友人が、小学生の時のほぼそのままの姿でいて、えっ、と驚くのだが、その場でみるみる年齢相応の姿に変わっていく。友人は、「いいところがあるから、ついてこいよ」と言い、言葉に従ってついていきそう…
⚫︎文房具絵画を作っていたが、今月はこの日記に画像を載せすぎて、はてなダイアリーの一ヶ月分の画像アップの容量があと少ししかない。なので、ほんの一部だけ。 文房具絵画。千切ったいろがみを、A4のクリアフォルダーに挟んで、エプソンのGT―S650でスキャ…
⚫︎夢。集団で、海へ行くためのバスをバス停で待っている。バスは次々に来るが、どれも海へ行くものではない。海へ行く目的は、映画の撮影であるらしい。バス停は、かなり高い位置にあり、そこから斜面が下っている。斜面にも、ぽつりぽつりとスタッフらしい…
⚫︎『不適切にもほどがある ! 』、第三話。ドラマとして相変わらず面白いが、ちょっと甘い感じのところが気に掛かった。一話でも、パワハラ問題の収め方にかんして、え、そういう方向で収めちゃっていいの ?、と、疑問に感じだが、それは全体の面白さからすれ…
⚫︎なぜかわからないが、大学の学園祭の夢を見た。ひたすら喧騒と混乱、みたいな夢だった。大学の時は、なんのサークルにも所属していなかったので、大学祭には作品展示としてしかかかわったことがない。期間中も、一日くらいは出かけて、ざっと様子を見て帰…
⚫︎『見えがくれする都市』(槇文彦・他)の第四章「奥の思想」(槇文彦)は、割合と常識的な日本文化論の範疇にあり、そこまで面白いことが書かれているわけではないようにぼくには思えるが、一つ、日本の町屋の空間について、ごく狭い空間の中に、ケとハレ、と…
⚫︎「透明性―虚と実」(コーリン・ロウ、ロバート・スラツキイ)に書かれたル・コルビュジエのガルシュの住宅(ヴィラ・シュタイン)についてまとめているとき、『見えがくれする都市』(槇文彦・他)で、吉島家住宅を例に、町屋の表層について書かれた部分を思い出…
⚫︎お知らせ。1月20日に行われた、連続講演第一回「未だ十分に語られていないマティスとピカソについて」のアーカイブ動画が完成しました。販売しているので興味のある方は是非。 dr-holiday-lab.stores.jp 下の画像のように、講演の動画と、そこで話されてい…
⚫︎岡田麿里、脚本、監督の『アリスとテレスのまぼろし工場』をNetflixで。アニメとしてのクオリティは素晴らしいが、お話として、どこに軸があるのか最後までよくわからなかったかなあ、と。 自然に受け取れば、すごく屈折した母と娘の関係の話なのだと思う…
⚫︎『不適切にもほどがある ! 』、第二話。宮藤官九郎、完全復活の予感。 阿部サダヲの役が今年88歳(昭和10年生まれ)だということで、昭和10年(1935年)生まれの有名人を検索して調べてみたら、美輪明宏、浜木綿子、吉行和子、北村総一朗、八名信夫、肝付兼太…
⚫︎「透明性―虚と実」(コーリン・ロウ、ロバート・スラツキイ)に書かれる「虚の透明性」の実例として有名なル・コルビュジエのガルシュの住宅(ヴィラ・シュタイン)の分析について自分なりにまとめてみる。画像は、大成建設のウェブサイトにあった模型の写真を…
⚫︎「透明性―虚と実」(コーリン・ロウ、ロバート・スラツキイ)を改めて読み返している。この論文ではまず、いくつかの絵画作品がペアとして比較されて、実の透明性と虚の透明性の違いが実例として示される。ざっくりと言えば、実の透明性とは、半透明な層をい…