2020-01-01から1ヶ月間の記事一覧
●Netflixに何故かデヴィッド・リンチの短篇があった。『ジャックは一体何をした?』、約17分の作品。出演しているのは、コーヒーを運んでくるウェイトレスの女性以外は、リンチとサルとニワトリのみ。 場所は、鉄道の乗換駅の近くにある警察の取調室だろうか…
●リンク先の「暮らしの手帖」の表紙の絵がすごく良い。マグカップによる知覚(マグカップが知覚する卓上)が表現されている。 それを実現するのが内と外との反転だ。外側が内側に畳み込まれ、内側が外に開く。反転は二重化されている。まず、マグカップの内側…
●読みたいと思う気になる新刊本が何冊かあるのだが、いまや、本格的な人文書は一冊五千円があたりまえな感じだ。それだとどうしても、いろいろと吟味してから買うことになり、なかなか、気軽に直観的に買うというのが難しくなる。だけど、直観的に本を買わな…
●ポン・ジュノの『パラサイト 半地下の家族』がヒットしているようで(ぼくはまだ観られていない)、そのためなのか、noteに置いてあるテキスト「鼻血を垂らす幽霊・現在と想起の抗争 ポン・ジュノ『母なる証明』論」(1)~(3)に、この二ヶ月くらいの間にけっこ…
●引用、メモ。小鷹研理さんのツイッターより。人間の知性における、視覚的記憶(写真記憶)と言語の仮想性・量子性と左右盲の関係。とても面白いし、深く掘っていけるような話だと思った。 https://twitter.com/i/web/status/1221369126100201472 《最近、うち…
●風邪の症状がかなり酷いが、原稿の締め切り。とはいえ、だいたいは出来ていて---だから昨日は美術館に行けた---最後の推敲をして原稿を送信。風邪は、ゆっくりと、徐々に悪化している。 ●『映像研には手を出すな!』の四話を観たけど、ぼくはこれにはイマイ…
●風邪の症状がかなり酷いが、出かけられる日が他にないので、いくつかの展覧会を観るために出かける。しかし、最初に東京ステーションギャラリーで坂田一男展を観ただけで、ああ、今日はこれ以上はちょっと無理だと思って、帰ることにした。 ●坂田一男展は、…
●まず、論理的に明快に記述すべきであり、考えるべきだ、ということを主張し、曖昧さ、ほのめかし、直観的な飛躍、無関係に見えるものたちの混交、比喩、持って回ったように蛇行する記述などを、「詩的(ポエム)」とか言って軽くみる人がいる。でも、多くの場…
●土曜日に一日だけ、展覧会を観に行ける時間がつくれそうなのだが、風邪のひきはじめのような症状が出てしまっている。二日間、なるべくおとなしくしていて、土曜には治っているといいのだが。 (年齢のせいか、最近の風邪は、かすかな徴候ではじまり、じわじ…
●教育者はよく、特別な才能をもった人や、特異な芸風(スタイル)を確立した人の名前を挙げて、「誰でもが○○のようになれるわけではない」とか言って、(極端な、ヘンなものにかぶれるのはやめて)、凡庸である「我々」は、まず、とりあえずはスタンダードなやり…
●一話、二話を観逃しているが、『映像研には手を出すな!』第三話を観た。監督は苦手な湯浅政明だけど、おそらく原作のテイストの再現を重視しているためだと思うけど、湯浅政明臭はかなり薄まっているのでぼくにも観やすい(でも、うっすらだけど湯浅感はちら…
●東工大で講義。講義の後の感想のシートに、「今までそんなことを意識してアニメを観ていなかった、この講義で聞いたことをふまえて、改めてもう一度作品を観直したい」と書かれているものがいくつかあって、それは素直にうれしかった(まあ、講義の感想のテ…
●テレビ東京、『コタキ兄弟と四苦八苦』第二話。一話目で小ネタ1、二話目で小ネタ2を繰り出して、終わり間際に、小ネタの背後にそれと関連する大ネタの在処を匂わせた、というのが二話までの展開だろう。次の第三話では、これまでの意外な細部が伏線として…
●古川真人が芥川賞を受賞したので(それはよいことだと思うが)、「新人小説月評」で古川真人の作品を取り上げる機会がなくなってしまった(少し残念)。
●引用、メモ。最近の郡司ペギオ幸夫が言っていることでぼくが興味があるのは、以下のようなこと。多数の「できない」という可能性が潜在力となって、「できる」を支えている(それはつまり、「できる」という奇跡より、「できない」ことの潜在力の方がえらい…
●20日に東工大で講義をする予定があるので、そろそろ、気持ちを少しそちらの方へも向けていかなければならない。とはいえ、以前、院生に向けてやった講義とほぼ同じ内容を、今度は学部生に向けてするので、前のスライドを見直して、ところどころ修正するくら…
●メモ。『エドワード・ヤンの恋愛時代』(原題、獨立時代)がYouTubeで観られる。94年製作、台湾のITバブル期の雰囲気。 「エドワード・ヤンの恋愛時代」(Wikipedia) https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%89%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%…
●東京ステーションギャラリーの坂田一男展が26日まで、「新人小説月評」の締め切りも26日。「月評」が締め切りよりも一日はやく終われば、最終日に観に行ける。あるいは、途中で一日くらいの余裕がつくれそうだと判断できれば、そこで観に行ける。 (最寄り駅…
●MVの予算規模の明らかな変化によってバンドがブレイクしたということがよく分かる。 ニガミ17才 / 幽霊であるし(2020/01/12) https://www.youtube.com/watch?v=Br6BYskyOHw ただ、ほくとしてはこっちのMVの方が好きだけど(約一年半前)。 ニガミ17才 / 化け…
●ひたすら「新人小説月評」の対象作品を読んでいる。それが良いものであろうと、悪いものであろうと、それぞれの作品(作家)にはそれぞれに個別性があり、その個別性をちゃんと受け止めようとするのは、思っていたよりも大変なことだということが分かった。誇…
●テレビ東京の、『コタキ兄弟と四苦八苦』第一話。『逃げ恥』、『アンナチュラル』、『獣になれない私たち』などの脚本家、野木亜紀子の新しいドラマシリーズ。第一話の監督は山下敦弘だった。 一話完結の、軽めのシチュエーションコメディで、第一話は、人…
●「アイドル三十六房」から。眉村ちあきがレジェンド(小日向由衣)に言ったという言葉がすばらしい。(1:41:20くらいから) 南波一海のアイドル三十六房2020年1月レギュラー回200109 https://www.youtube.com/watch?v=mpOW4mZ_NZg&t=6230s 「それであたし、こな…
●「文學界」の「新人小説月評」の今月の対象作品が、作品数が多い上にボリュームもあり、また、まったく未知の作家が多く含まれているので、これを全部受け止めるだけでもかなり大変なことだとびびっている。 ●先月の(今月発売の「文學界」に載っている)「新…
●自分が好きに決まっている映画を改めて観ることで、映画を観られるようになろうとするリハビリ。『ゲームの規則』(ジャン・ルノアール)をU-NEXTで。すばらしかった。 (この映画を前に観たのはおそらく九十年代の終わりくらいで、VHSのソフトで観たと思うの…
●下の動画で語られていること、すごく面白い。というか衝撃的だった。この発想はなくて、虚を突かれた感覚。 ゆっきゅんと絵恋ちゃんのやってこれなんです 第17回「日本が12月のときトルコは何月?」(YouTube) https://www.youtube.com/watch?v=vrVkRBpZJok …
●お知らせ。「文學界」二月号から一年間、「新人小説月評」を担当することになりました。 https://www.bunshun.co.jp/mag/bungakukai/ その月に出た文芸誌に掲載されるすべての「新人」の小説を読み、(基本的に)すべてについてレビューする、というコーナー…
●先週、見逃してしまった「日曜美術館」の岡﨑乾二郎の回の再放送を観た。ここで岡﨑乾二郎もぱくきょんみも、一貫して「芸術」という言葉を使っていたことに感銘を受けた。 ペインティングの作品をつくっているところが、ちらっと映し出されていた。それを…
●名前は聞いていたが今まで聴いてなかった(あまりにもアイドルっぽすぎる感じなのでちょっと敬遠していた)のだが、ukka(元・桜エビ~ず)、よかった。 (キャッチーなメロディーをもつロックテイストのバンドサウンド---この記述がぼくのイメージするものの表…
●自分が好きに決まっている映画を改めて観ることで、映画を観られるようになろうとするリハビリ中。『残菊物語(デジタル修復版)』(溝口健二)をU-NEXTで(DVDを持っているけど、配信で観られるならそっちの方が面倒でない)。 素晴らしいに決まっているが、素晴…
●芸術が社会に向かうこと、芸術が社会の一部であると認めることを、「芸術が社会に向かって閉じられる(あるいは、芸術が社会に閉じ込められる)」ことだと、ぼくは考える。そうではなく、芸術が社会に対して閉じられることによって、なにかよくわからない別の…