2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

2023/04/30

●ちょっとした思いつきだが、カナダのイヌイットの喉歌と、小鷹研の「カニの足の錯覚」は、似ているのではないか。 対面による鏡像的な同期が、わたしでもあなたでもない、第三項としての「鏡面」そのものを立ち上げる、みたいな感じ。なんというのか、対面…

2023/04/29

●(昨日からのつづき)通常の実写映像では、まず、ある程度安定して動かないものとして、例えば建築物などの場=環境の構造があり、そのなかで動くもの、例えば、自ら動く人間や、それ自身としては動かないが可動的なもの、グラスやテーブルや衣服のふわっとし…

2023/04/28

●下の動画の細部の曖昧さと微妙なエラーが、ぼくにはすごくリアルに感じられる。この感じは夢にとても似ている。夢のなかで、視覚的な細部に注目しようとするとき、こんな感じの曖昧さやエラーが現れる。それと、対象の同一性が常に危うく揺らいでいる感じ(…

2023/04/27

●問題が多々あることは承知の上で言うのだが、日本の地下アイドルのいいところは、本人がなりたいと思えば誰でも大抵ぬるっとなれてしまうというハードルの低さ故のゆるさ(激しい競争、厳しいレッスンが必須ではない)と、大きなヒットがなくても(大きくなる…

2023/04/26

●『水星の魔女』。この世界から争いがなくなることはないとしても、みんなが「ガンダム」を見れば、必要のない争いは随分少なくなるのではないかといつも思う。今回は主に地球拠点のテロリスト視点の話。 テロリストにはテロリストの事情があり、テロリスト…

2023/04/25

●とても幸福な夢をみると目が覚めてからもしばらく現実に戻ってこれらない。どんな幸福なのは具体的にはもう覚えていないし、覚えていたとしてもきっと恥ずかしいことだろうから書かない。飲み会の会場1から飲み会の会場2に移動するときに、歩きながら参加者…

2023/04/24

●買った。が、今は読んでいる余裕がない。 ●下のリンク、ハードな哲学・人文系のYouTubeチャンネルで登録者数が二万人を超えてるのがすごい。ウィトゲンシュタインの動画は再生回数が二十三万回。ちょっとみただけだが、ちゃんとしてそうだ。サムネイルに「…

2023/04/23

●市長と市議会議員の選挙があるので地元のことを少し調べたのだが、意外なことに、ぼくが高校生だった頃に比べて、わずかだが人口が増えていることを知った。流入してくる人がけっこういるらしい。ぼくの体感では、八十年代に比べるとすっかり寂れてしまった…

2023/04/22

●メディウムスペシフィックなものと、メディウム横断的なもの。例えば、紙に印刷されることを前提に書かれた(レイアウトされた)詩は、電子書籍になると、その根本の構造が壊れてしまう。しかし、すべての詩が、あるいは、詩によって表現されるすべての要素が…

2023/04/21

●イメージを伴わない、思考だけの夢がある。夢の中で何かを考えている、というか、何かを考えているその過程そのものが夢だ。そこには展開があり、結論もある。そしてある一定の納得を得る。さらに、忘れないように思考の過程を反芻もする。だが、眼が覚める…

2023/04/20

●「好き」でも「憧れる」でもなく、「萌える」でも「推す」でも「尊い」でもない、「尊敬する」という感情はとても重要で、ある誰か、もしくは誰かが作った創作物を尊敬するという感覚がないと、おそらく人はよく生きることができない。 「尊敬する」という…

2023/04/19

●『水星の魔女』、第二シーズンの二話目。以下、シリーズ全体を通してのけっこう重要なネタバレがあります。 ぼくには「シン・エヴァ」はまったく納得できなかったし面白くもなく、庵野秀明に対する興味も無くなってしまったのだが、『水星の魔女』は、「シ…

2023/04/18

●YouTubeの動画だったか、そこに挿入される広告だったか、とにかくファッション系の広告的な動画から「女性見えしたい方におすすめです」という言葉が聞こえてきて、聞いたことがなかった表現だと新鮮さを感じた。「女性見えしたい」とは、意味としてはおそ…

2023/04/17

●フランスから届いた。 ●イントロダクションの、最初の部分だけ。ChatGPT翻訳(フランス語もちゃんと訳せている)。 《最近、私は「ネクサス:共存の論文」と題される哲学書のプロジェクトを進めています。ここに集められた研究は、それぞれがその方法で予兆を…

2023/04/16

●お知らせ。VECTIONとして、「予算案から顔(能面:オモテ)を作ってみた」をmirrorに公開しました。 mirror.xyz 《集団の予算配分はその集団の性質をよく表すと思われる。だが、特定の集団の予算案の全体像やバランス、傾向などを、ただ数値が並んだ表を見…

2023/04/15

●三鷹SCOOL「面とはどんなアトリエか?」の第二回に行く。『背』(七里圭)の上映も観る予定だったが、時間を一時間勘違いしていて観られなかった。 scool.jp ●鈴木一平による現代詩にかんする発表を聞きながら、ぼくはぼくで近代絵画における「面(平面)」につ…

2023/04/14

●ものすごくいい加減で雑なことを言う。知的なものの展開は、優等生的体系化と、独自研究的個別化(先鋭化・逸脱化)の、弁証法的な闘争によって成り立っているのではにないか。互いに決定的なところで相容れないが、(毒を飲むように)互いが互いを呑み込み合う…

2023/04/13

●キャリア14年の私立恵比寿中学が、新しいメンバーを大幅に招き入れて、今、こっちの方向に行くということ、そのこと自体がまず感動的。そして、リルネード、フルーツジッパー、エビ中と、グループを跨いで更新されていくヤマモトショウの完成度。日本のグル…

2023/04/12

●『水星の魔女』、第二シーズンの最初の話をU-NEXTで観た。第一シーズンの衝撃のラストの後、とりあえず平穏な学園生活が取り戻されたように見えるが、しかし、事件以前とは、同じものであってもあらゆるものの意味が書き換わってしまっていて、もう決して「…

2023/04/11

●夢から覚めてもまだ夢の中、が、何度も何度も繰り返されるという夢をみた。覚める度に、前よりもリアルな世界になったと思うのだが、それもまた夢であることがしばらくすると分かる。廊下へ出ると血だらけの死体が転がっていて、その先で金髪で巨漢な全裸の…

2023/04/10

●「芸術は長く人生は短い」という言葉を、ぼくはずっと、芸術を極めるには長い時間が必要だが、それに比べて人生はあまりに短いという意味だと思っていて、つまり「少年老い易く学なり難し」みたいな意味だと思っていたのだが、多くの人が「人は死んでも、芸…

2023/04/09

●ほんとうにどうでもいい話だが、下のYouTube動画のコメント欄に、《この絵を描いた人は蛭子能収さんですかねえ》というコメントがあって、ああ、今の人は湯村輝彦を知らないのだなあ、と思った。知らなくて当然だが。 YMO 音版ビックリハウス - YouTube …

2023/04/08

●保坂和志の小説的思考塾。今回は「ポリコレ問題」が主題。聞いている側としても緊張状態に置かれるような題材だ。以下は、内容の紹介でも、保坂さんの発言に対するコメントでもなく、話を聞きながら考えたり、思い出したりしたこと。 ●セクシャリティにかん…

2023/04/07

●たまたま「カメラを止めるな」の上田慎一郎監督のショート動画に行き当たり、うーん、という気持ちになった。 www.tiktok.com 見事と言えば見事なのだが、なんというか、「定型」だなあと思う。 まず最初の「レンタル部下」というアイデアがある。コミュニ…

2023/04/06

●最近、髪を切ってもらうのは、子供の頃に髪を切ってもらっていた床屋のおっちゃんの孫が、それと同じ場所でやっている理髪店で、その孫である男性が一人で切り盛りしているこぢんまりした店なのだが、少し前に行ったら若い女性のアシスタントがいて、その女…

2023/04/05

●『鉄オタ道子、2万キロ』、なんとなく好ましいな、というくらいの感じで観ていたのだが、最終話がすごい傑作で驚いた。シリーズで多用されていた(おそらく)ドローンによる空撮が、最終話で、(おそらく)ドローンによるみたこともないような長回しに発展して…

2023/04/04

●グレアム・ハーマンのオブジェクト指向存在論は、ある意味でクリプキの固有名論に近い。固有名は確定記述の束に還元できない、というのを存在論的に読み替えて、オブジェクトは(下方解体であれ、上方解体であれ)確定記述の束に還元できないというのがオブジ…

2023/04/03

●こんな曲もYouTubeにあるのか。坂本龍一の数少ない「現代音楽」作品。 坂本龍一:ぼく自身のために - YouTube ●「フォトムジーク」の制作過程。 1981 坂本教授の電気的音楽講座 - YouTube ●坂本龍一のサウンドストリートにスクリッティポリッティがゲストに…

2023/04/02

●音楽にかんしては趣味と好き嫌い以上のことは何も言えないが、坂本龍一は、ぼくが最も頻繁に聴く音楽家で、人生の最もはやい時期に出会って、最も長く聴き続けている音楽家でもあり、最も多く繰り返し聴いた曲(「HAPPY END」)の作曲者で、ぼくは今もなお、…

2023/04/01

●紙に一人の人物の全身像を描く。すると、何も描かれていない余白の部分は、その人物に合わせたスケールの空間を持つ背景として立ち上がる。というか、見る側がその余白にそのようなスケールの空間を(ほぼ自動的に)読み込む。その隣に、人物と同じくらいの大…