2024-04-01から1ヶ月間の記事一覧
⚫︎「意味のメカニズム」の中の下の作品、一体これは何なのかとずっと思っていたのだが、電子レンジなどで使われるマグネトロンという真空管の構造を模してつくられているらしいということに気づいた。それが分かればある程度は解読できるのだが、ただ、解読…
⚫︎なんと、米澤穂信「小市民シリーズ」の完結編が出ていることに気づいた(『冬期限定ボンボンショコラ事件』)。一体、何年待ったことか。本棚から取り出して調べてみると、『秋期限定栗きんとん事件』が出たのは2009年だった。15年待ったのか。米澤穂信、す…
⚫︎黄金町のYPAMフリンジセンターで、Dr.Holiday Laboratoryのイベント「無かったことを無いことにする」。横浜のイベントだと、終電をそんなに気にしなくていい。終電を気にしなくていいということが、どれだけ気楽なことか。 ⚫︎基本的に、山本伊等さんの発…
⚫︎RYOZAN PARK巣鴨で、保坂和志「小説的思考塾 vol.16 with 山下澄人」。バタバタ忙しく、「文藝」に掲載された山下さんの3年ぶりだという新作はまだ読めていない(六月の後半に読む)。保坂さんは、山下さんと話すととても楽しそう。以下は内容の紹介ではなく…
⚫︎短編小説「セザンヌの犬」が「群像」に掲載されたのが2012年の11月号で、当時、西荻窪でbeco cafeというブックカフェをやっていた人が、なんとその年の小説の年間ベスト1に選んでくれて、記念として、店で磯﨑憲一郎さんとトークイベントをした(2013年3月2…
⚫︎紙を折りたたむ(複合)。裏、表。
⚫︎紙を折りたたむ(複合)。裏、表。
⚫︎良い作品はそれ自体で良い作品であり、あまり良くない作品はそれ自体であまり良くない作品だ。例えば、作品に一つ一つ点数をつけていって、ベスト10にまで入るのが良い作品で、それ以降はいまひとつのものだ、ということではない。歴史に残るような傑作に…
⚫︎「熟議」という考え方に根本的な不信感がある。ケンカにおいて、生まれつき体が強い奴が勝つのと同様に、「議論」においては、生まれつき頭の良い奴が勝つ。どちらにしても、形の異なる暴力ではないか。だから、集団の意思決定が民主的であるべきだとすれ…
⚫︎なぜかいきなりU-NEXTでどーんと14本、トリュフォーの映画の配信が始まった。あと、チャップリンも14本加わった。だが、今は観ている余裕がない。 (目先の必要があって読む以外の本を読む余裕もないし、映画を観るまとまった時間を作るのもむずかいし。ど…
⚫︎紙を折りたたむ(複合)。
⚫︎紙を折りたたむ(複合)。
⚫︎目黒区美術館が、再開発のために解体されるという話が出ているらしい。もう何十年も行ってないけど、色々と思い出すことがある。ぼくが初めて、自分の作品を大学以外の場で展示するという経験をしたのが、目黒区美術館に併設されている区民ギャラリーでだ…
⚫︎神奈川近代文学館で橋本治に関する展示をやっているみたい(見に行っていない)だし、橋本治についての新しい批評の本が出たみたい(読んでいない)なので、昔書いた『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』論(『世界へと滲み出す脳』所収)をnoteに…
⚫︎エリー・デューリングは、「仮想世界と第四次元:マルセル・デュシャン」で、「SF美術家」としてマルセル・デュシャンを評価し、その高いポテンシャルをさまざまに検討し、記述しながら、しかし、デュシャンは結局、その可能性を十分には展開・実行・実演…
⚫︎ポアンカレによる「n次元の連続体は、それを切断することで得られる複数のn-1次元の連続体によって定義できる」とする定義を受けて、デュシャンは、n-1次元としての3次元によって切断された、n次元である4次元の断面(3次元)について、それを4次元の連続…
⚫︎マルセル・デュシャンに関する、エリー・デューリングのテキストをAIに助けられながら読んでいる。 20世紀初頭の芸術家たちの間では「四次元」に関する関心が高まっていた。ただそれは、意外なことにアインシュタインの影響ではない。多くの人は、四次元を…
⚫︎RYOZAN PARK 巣鴨で、連続講座 第3回 「マイケル・フリードとグレアム・ハーマン―芸術作品はどのようにして、この世界にあることができるのか」。今回は特別会として大岩雄典さんにゲストとして来ていただいた。 現場でも言ったことだが、この件について(…
⚫︎Geminiが翻訳してくれない事案がまた発生した(原文はエリー・デューリングによるフランス語)。何度頼んでも「私はテキストの処理と生成のみを目的として設計されています。すみませんが、そちらについてはお手伝いできません」という応えだ。ChatDPTに同じ…
⚫︎4月から6月はやるべきことが山のようにあって、考えるだけでアップアップになるが、それでも時間を作ってエリー・デューリング『Faux raccords : la coexistence des images』を、3人のAIたちに助けてもらいながらちょぼちょぼと読んでいる。いつものこと…
⚫︎ハーマン的な「出会い」の図式。 実在的なわたしと実在的な木があり、わたしの志向性のなかで実在的わたしと感覚的な木とが真摯な出会いをする。それにより実在的な対象「わたし+木」が生まれるが、実在的な「わたし+木」は、その構成要素でもある「わた…
⚫︎あらゆる物は複数の部分からなる(下方解体・還元主義)。あらゆる物は相互作用する(上方解体・ホーリズム)。しかし、下方解体によっても上方解体によっても還元されないものこそが物(対象)である。ハーマンはそのように言う。だからハーマンの言う対象(存在…
⚫︎『ART AND OBJECTS』(グレアム・ハーマン)が扱っているのは、具体的な作品というよりあくまで美術に関する言説で、作品そのものについて多少なりとも突っ込んで書かれているのは、六章のダダとシュルレアリスムとの根本的な違いについての部分くらいだろう…
⚫︎紙を折りたたむ。
⚫︎紙を折りたたむ。
⚫︎紙を折りたたむ。
⚫︎紙を折りたたむ。
⚫︎英語で書かれたテキストをGeminiに助けられながら読んでいると、あるブロックだけ、何度やっても翻訳が拒否される。AIでエラーが出ることは珍しくないが、たいてい、何度がやり直せばちゃんと「答えて」くれる。しかし「I can't assist you with that, as …
⚫︎(昨日からのつづき)「二つのレアリスムの間に」(「批評空間」二期7号)でフリードは、左右の反転にとてもこだわっている。クールベの『石割り人夫』において、描いている右手に該当するハンマーの男は画面向かって右側に、パレットを持つ左手に該当する若い…
⚫︎マイケル・フリードを初めて読んだのは1995年に出た「モダニズムのハードコア」に収録された「芸術と客体性」だったが、強く印象に残ったのは、同じ年の「批評空間」二期7号に掲載された「二つのレアリスムの間に」というテキストだった。「芸術と客体性」…