2012-01-01から1年間の記事一覧

●昨日からのつづき、マティス「赤い部屋」について。 ●「赤い部屋」では、赤のひろがりが支配する室内空間と、窓の外の緑のひろがる風景という二つの部分が共存している。それは、室内空間において立体と平面が共存していることとパラレルであると言える。窓…

●今年触れることのできた様々な意味での「作品」のなかで最も強い刺激を受けたのはおそらく大エルミタージュ美術館展のマティス「赤い部屋」で、もちろんセザンヌ展もすごかったのだけどたくさんの作品をいっぺんに観たので、作品単体のインパクトとしては、…

●調べてみたら、マルチバースについてのまとまった解説本としては、『エレガントな宇宙』の著者ブライアン・グリーンが書いた『隠れていた宇宙』という本があって、邦訳も出ているということを知った(というか、その本持ってた、まだ読んでないけど)。昨日…

●「日経サイエンス」2011年12月号の「実在とは何か?」という特集にマルチバースについての記事か出ていることを知ったので読んでみたのだけど、それによるとドイッチュの言うような量子的な重ね合わせによる多宇宙論という考えはどうもかなり少数派みたいな…

●下にリンクした動画の茂木健一郎の発表(だけ)が面白かった。(メディアからみえてくる姿とは別の)本気モードの茂木健一郎がどんなことを考え、どんなことに悩んでいるのかということが、率直に、そして明快に語られているのではないかと思った。そして、…

●昨日の日記でリンクした動画「量子コンピュータの歴史」がおもしろくて三回繰り返して観てしまう。この話を聞くと、『世界の究極理論は存在するか』(この邦訳タイトルはまったくダメなタイトルだと思う)が、どんな考えに抗して(つまりどんな文脈の上で)書か…

●今年は、物理系のポピュラーサイエンスの本ばかり読んでいた。なかでももっとも大きなインパクトを受けたのがドイッチュの『世界の究極理論は存在するか』。ドイッチュは量子コンピュータのパイオニアで、そもそも量子コンピュータが可能だというアイデアを…

●アニメの『げんしけん2』を最後まで観た。これで、『げんしけん』第一シリーズ+OVAの15話と、『2』の12話で、あわせて27話分も「げんしけん」のメンバーたちとつきあったことになって、一話では大学に入学したばかりだった(一応は主人公と言える)笹原君も…

●物理学の一般向けのいろいろな解説書を読んでいると、対称性(対称性の破れ)という概念が外すことのできない、とても重要な概念だということが分かってくるのだけど(ラトゥールや中沢新一が言っているのとは少し違う、数学的な意味での対称性)、でもそれ…

●西荻窪に「beco cafe」というブックカフェがあって、その店長とスタッフが毎年、年間ベスト作品を決めているそうで、「群像」11月号に掲載された「セザンヌの犬」が今年のベスト作品に選ばれたという連絡がありました。ありがとうございます。うれしいで…

●忙しかった用事がやっと終わった。 ●「文學界」一月号の磯崎さんの連作(「恩寵」)がすごかった。見当違いの比較なのかもしれないし、あるいは逆にベタすぎる比較なのかしれないけど、テレンス・マリックの『天国の日々』とかを思わせる。しかも、文芸誌の…

●『中二病でも恋がしたい!』。最終回は思いっきりベタにきて、そのベタを徹底してやりきっている感じ。中二病の恥ずかしさと、ベタをベタにやりきる恥ずかしさがある意味重なっていて、堂々とベタをやりきることが中二病の肯定となっている(「中二病」と「…

●忙しいけど最後の追い込み。もう少し。 ●最近すごい勢いで目が悪くなっている気がする。宅急便の伝票に書いてあるサービスセンターの細かい電話番号が読み取れない。夕方、うす暗くなってくると、裸眼で外を歩くのはちょっと危険かも、と思う時がある。 ●「…

●中途半端に忙しくてがっつりと本を読んだりする時間、というより気力がないのだけど、ここのところ寝る前に『げんしけん』のアニメ版を一日に二、三話くらいずつ観ていて、第一シリーズ+OVA(1〜15話)まで観た。アニメとして特に突出してすばらしい…

●科学の発展によって、人間は人間自身のことをあまりにもいろいろと分かり過ぎるようになっている。しかしその、「分かり過ぎてしまう」という事実に対してどのように対処すればいいのかということは、誰もあんまり分かっていない。一昨日いろんな人の話を聞…

●最近のゲームは物理エンジンというものが組み込まれているという話を、昨日西川アサキさんから聞いた。それによってゲームの空間は、われわれが住んでいるこの現実と同じ物理法則が支配する世界となる。たとえば、ゲームの画面の端の方でたき火が燃えている…

●目白の日本女子大で中沢新一読書会。そのあと、打ち上げ。そのあと、家が遠くて帰れなくなったぼくと西川さんとで朝まで飲む。この一晩でどれだけの刺激を受けたか。帰ってすぐにアマゾンで何冊か本を注文してしまう。 読書会のUST録画。 http://www.ust…

●『対称性人類学』(中沢新一)の最後の方に出てくる「原初的抑圧」というのはとても重要な概念で、カイエ・ソバージュ全巻を通じて、まさにこの抑圧にどのように抗することが可能なのかが探られているとも言える(精神分析は逆に、これを受け入れるところか…

●『中二病でも恋がしたい!』11話。ロケーション設定の的確さとあいまった演出のクオリティに驚いた。京都アニメーションの作品は作画やビジュアルのクオリティはすごいけど、演出に関してはちょっと狙い過ぎだったりもたついていたりするというイメージが…

●『対称性人類学』(中沢新一)の最後の方を読みながら、樫村晴香の楳図かずお論のことを思い出していた。一神教、国家、資本主義の繁茂する(「一」と「原生的抑圧」の)世界のなかから、対称性無意識の響きを聞き取りそれを増幅しようとする中沢新一と、多…

●昨日の夜中、そろそろ寝ようと思いつつお酒を飲みながらなんとなくネットを見ていて、ニコニコ動画で『シュタインズゲート』のすごい聖地巡礼動画を見つけてしまった。第1集から第4集まであって(第5集へつづくというような予告があったけどそれは探して…

●年明け早々に立命館大学で樫村晴香の講演があることを知る。京都までの交通費を今からなんとか都合付けないと……。 http://www.arsvi.com/a/20130108.htm ●とりあえず原稿は書けたので、『対称性人類学』(中沢新一)を読み始める。15日には読書会がありま…

●ずっと原稿を書いていた。一日椅子に座っていて背中が痛い。12月は微妙に忙しくて、なかなかゆっくり本を読んだりもできない。とはいえぼくが忙しいとか言ってもそんなに大したことであるはずもなく、忙殺されるという程のことはないのだけど、だからこそ…

●ちょっと、昨日の補足。『ロボティクス・ノーツ』と並行世界。 ●ジオタグと言うとふつうは、撮った写真に位置情報が埋め込まれていて、例えば自宅で撮った写真をそのままツイッターなどでアップしてしまうと家の住所がバレてしまう、みたいな感じで説明され…

●ニコニコ動画で『ロボティクス・ノーツ』の聖地巡礼動画を見つけた。これを観ると、本当にそのまんまなのだなあと思う。 http://www.nicovideo.jp/watch/nm19050632 動画を見ただけで実際に種子島まで行ったわけではないのだけど、実在する場所がここまでフ…

●午後三時前にはもう夕方みたいな光だ。 ●お知らせ。七日(金)付けの東京新聞、夕刊に、山本現代でやっている小林耕平展のレビューが載る予定です。 ●『中二病でも恋がしたい!』。前回と今回は観ていて恥ずかしなるくらいのベタな展開。でも、こういうリア…

●昨日撮った写真をもうちょっと。

●延滞してしまっている本を返すために図書館まで歩く。四十分くらい。今日はわりと良い陽気で、歩いていると洋服の内側が汗ばんでくるほどだった。本を返し、また何冊か借りて、建物を出たところで、噴水のまわりのベンチにいい感じで日の光が当たっていたの…

●11月に撮った写真。 携帯カメラの設定がいつの間にか書き換わっていて、11月に撮った写真のうちの八割くらいがすごく小っちゃいサイズになってしまっていた。なので11月の写真は少しだけ。

●散歩していて、自分が出た中学まで行ってみた。ここまで来たのが何年ぶりくらいなのか分からないが、正門がなくなっていたのに驚いた(おそらく教育実習以来だと思うので二十年ぶりくらいだろう、その時点で既に、ぼくが通っていた頃にいた先生は校長以外に…