2012-10-01から1ヶ月間の記事一覧

●『中二病でも恋がしたい!』は、『シュタインズゲート』のつづきでもあるのかなあと思った。『シュタインズ…』のオカベとマキセのペアが、『中二病…』では性別が入れ替わって、タカナシとトガシへと転生している、というような。世界線を移動しても他の世界…

●近所には、散歩の途中にふらっと立ち寄って立ち読みするような本屋や古本屋がないし、そこで長時間粘って本を読んだり書き物をしたり出来るような雰囲気の喫茶店もない。本屋はあるけど、そこに立ち寄ったら何かみるべきものが発見できるかもしれないという…

●黒田夏子「abさんご」(「早稲田文学」5号)はけっこう面白かった。とはいえこの小説は、「選評」で煽られている程には突飛でも難解でもなくて、(非常に強いクセはあるものの)むしろオーソドックスでクラシカルな味わいをもつような種類の作品だと思っ…

●『中二病でも恋がしたい!』を観ていると、H・G・ウェルズの「白壁の緑の扉」という短編小説を連想しないではいられない(バベルの図書館に入っている)。不可視境界線とはまさに「白壁の緑の扉」のことではないか。 ●われわれが「向こう側」と「こちら側」と…

●お知らせ。27日発売の「ユリイカ」11月号(特集・横尾忠則)に、「冥界と身体、冥界の身体/『ゼーガペイン』と横尾忠則」というテキストを書いています。主観的には力作ですが、横尾忠則に興味があって、かつ『ゼーガペイン』を観ている人がどれくらい…

●『ロボティクス・ノーツ』3話。順調に、面白くなりそうな感じに展開している。最初、とても狭いところにぽつりぽつりとコマを置いてゆくところからはじまって、色んな要素が徐々に結びつきつつ網の目状にひろがってきている(ガンダムネタを妙にフジテレビ関…

●『中二病でも恋がしたい!』、四話がすばらしかった。 ●以下は、昨日につづいて「貨幣レジームの変革とベーシックインカムの持続可能性」(井上智洋)の要約。おおざっぱな要約ではなくなってしまっているけど、自分の理解のためにちょっとこまかく書いてみ…

●西川アサキさんからメールをいただき、昨日の日記で触れた「貨幣レジームの変革とベーシックインカムの持続可能性」を書いた井上智洋さんと、中沢読書会の井上さんとが同一人物であることが確認できました。そこに書かれた話は非常に新しいもので、詳しい人…

●ネットでたまたま見つけた「貨幣レジームの変革とベーシックインカムの持続可能性―文明の未来はマルクスではなくダグラスが握っている―」(井上智洋)という論文を興奮しながら読んでいた。経済に関する知識はまったくないので、「マネーサプライ」とか「信用…

●昨日の補足というか、蛇足。悪を(悪人を)やっつければ、よい状態の社会が訪れるという考えは間違っていると思う。重要なのは、どうやったらいろいろなことがうまく機能するのか、そのやり方を考え出すことで、「悪を倒す」ことではないのではないか。悪を…

●ぼくは、例えば『まどか☆マギカ』にかんしてはいくらでも悪口が出てくるくらいのアンチではあるけど、そのように、ある作品を批判しようとして何かしらの正当性のある論理を組み立てようとする時、そこにどうしても付随して起動されてしまう「ブラックなモ…

●昼間は、昨日買ったフランク・ウェルチェック『物質のすべては光』(原題は「存在の軽さ」)をずっと読んでいた。例によって素粒子物理学の一般向け解説本なのだけど、説明の仕方がリサ・ランドールのとかより面白い。 ●「現代思想」の西川アサキのテキスト…

●地元ではどの本屋にも「現代思想」が置いてない。駅ビルにある、おそらく一番大きな本屋にもなかった。駅まで来たのだからと電車に乗って藤沢まで行く。藤沢にはジュンク堂が出来ていた。高校生の頃は、本はだいたい藤沢で買っていた。本屋は、未知の大きな…

●ある時期、言語を学習する能力はそれに特化されたものとして生得的に脳に埋め込まれているとする、チョムスキーやピンカーなどによる実在論(唯物論)的な議論が一定の説得力をもち、ポストモダン的な相対主義に対する強い批判として機能した。しかし現在では…

●雨の中、DVDを返すついでに立ち寄ったけど、近所の本屋には「現代思想」はやはり置いていなかった。 ●『生命記号論』(ジェスパー・ホフマイヤー)の「訳者あとがき」で松野孝一郎が書いていることから引用。内部観測における提示(表現)について。これはとて…

●いま住んでいる土地は生まれてから二十歳すぎまで住んでいたところで、子供の頃はまわりは田んぼや畑ばかりだったけど、いまはほとんど残っていなくて家が建っているか空地みたいになっている。農業用水のための用水路だったところが蓋をされて、いまでも、…

●『屍者の帝国』(伊藤計劃×円城塔)、最後まで読んだ。二部までは、アニメを観るモードで読んで面白く読んだのだけど、三部に入ってまた、ちょっと混乱してしまう。何に混乱するのかと言うと、一方で19世紀を舞台にした、歴史とフィクションとが混同され…

●『屍者の帝国』(伊藤計劃×円城塔)を読み始める。二部まで読んだ。ぼくは、伊藤計劃は文章がちょっと苦手で、『虐殺器官』は何度かトライしたけど途中でやめてしまっている。今回も、最初の方を読んでいる時は、ちょっときびしいかも、と思っていたのだけ…

●引っ越してきた頃に水が張られ苗が植えられた田んぼで、稲がきれいに刈り取られていた。夕方。 ●通常、「他者」という問題は、決して「わたし」へと還元できないものという形で提示される。「わたし」からは届かない領域をもつ者、「わたし」とは別の原理を…

●「アインシュタインなぜサイコロが嫌いだったか?」(樫村晴香)の最後の方に、とても重要なことが書かれていると思うので、自分自身の理解のために整理しておく。 ●精神分析空間以外の日常言語でも分配則が成立しない例として、「I didn't have a good time …

●「アインシュタインはなぜサイコロが嫌いだったか?/量子理論はなぜ日常言語と衝突し、精神分析的知とは重なるのか」(樫村晴香「現代思想」1996年9月号)。最近ぼくが、うんうんうなりながら数学の出来ない足りない頭で必死に物理系の本を読んだりして考えよ…

●前に住んでいた八王子と、今住んでいる神奈川県の西部とではいろんなことが違っているのだけど、でもそのいろいろ違っている場所でぼくがやっていることはといえば結局、川沿いを散歩するというおんなじことなのだ、と、散歩しながら思った。

●ジュンク堂でのイベントのために池袋へ。湘南新宿ラインに乗っていたら、武蔵小杉と大崎の間をはしっている時に新幹線(こだま)と併走した。おおっ、と思って少しテンションが上がる。 ●前にも書いたけど、公園というのは都市の空間で、田舎には公園と名付け…

●苦労した原稿はなんとか最後までは行った。最近考えていることのいくつかをある程度まとまった形に(ぼく好みの「胡散臭い」感じで)できたように思う。ただ、書いているときはとにかく必死でそこまで考えられなかったけど、最後まで行き着いて少しほっとして…

●携帯電話の充電器が壊れて充電できないからなんとかしなくちゃいけないのだけど、原稿がなかなか難しくてはかどらず精神的にそれどころじゃなくて(9日のイベントの前までには最後まで行ってないとやばい)、携帯はなければないでなんとかなってしまうような…

●今、うんうんと頭を悩ませて書いている原稿のためということもあって、この一週間くらいで『ゼーガペイン』と『シュタインズゲート』をはじめから通して観直した(幸い、どちらも近所のツタヤに置いてあった)。やはりすっごく面白かった。ほんとにすげえなと…

●お知らせ。明日、6日発売の「群像」11月号に「セザンヌの犬」という短編小説が掲載されます。 http://gunzo.kodansha.co.jp/10050/18190.html 9月18日の日記にもちらっと書きましたが、この小説の出発点となったのは郡司ペギオ-幸夫による「内側からみた偶…

●お知らせ。国立新美術館でやっている「与えられた形象」展についてのレビューを書きました。明日、10月5日付の東京新聞、夕刊に掲載される予定です。 ●9日のジュンク堂でのイベントのための写真を選びながら思ったのだけど、今、ぼくが写真としてやっている…

●おーい、おーい、おーい、という遠くから呼びかけられるような声で目が覚めた。すぐ外で工事がはじまっていて、トラックを招き入れる、オーライ、オーライ、オーライ(というより、オラーイ、オラーイ、オラーイ)という声が聞こえていた。 ●メモ。『アインシ…

●九月に撮った写真。その二。 ●面白い動画をみつけた。「【数学】球を切らずに裏返してみた【トポロジー】」 なぜかわからないけどとても興奮する。 http://www.nicovideo.jp/watch/sm7647675