2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

●『群れは意識をもつ』(郡司ペギオ-幸夫)、第五章のメモ。五章は全体のまとめになっている。 ●この本を読んでいる時にずっと頭にあったのはやはり『魂と体、脳』(西川アサキ)で、双方とも不確実性の中心(この言葉は『魂と…』のものだけど)にこそ意識が宿ると…

●『群れは意識をもつ』(郡司ペギオ-幸夫)、第四章のメモのつづき。 ●カニ計算機(コンピュータ)について。 カニ時計において、カニたちは引き延ばされた楕円のような形(外枠)を受動的に与えられ、その内部で、能動的に群れの生成と解体を繰り返す周期をつくり…

●夢の話。どこかの山奥の知らない場所でバスを待っている。山奥なのに大勢の人がバスを待っている。しかしやって来たバスはライトバンみたいにやけに小さくて、混んでもいているので、とても乗ることが出来るとは思えない。待っていた人たちもみんなブーブー…

●『群れは意識をもつ』(郡司ペギオ-幸夫)、第四章のメモ。 ●ミナミコメツキガニと群れの相互予期モデルの共通点。(1)非同期の移動。ある個体が動き、その影響で次の個体が動き、そしてまた次の…、という風に群れはバラバラに波打つように動く。(2)互いの移動…

●仙川のプラザギャラリーで井上実の絵を観た。陳腐な言い方だけど、頭を煉瓦とかで殴られたような感じだった。「お前、最近ちょっと弛んでるぞ」と絵に怒鳴られたような感じでもある。 http://www.plaza-gallery.com/ 最近、絵を観てこんなにやらたれ感じに…

●『群れは意識をもつ』(郡司ペギオ-幸夫)、第三章、メモ。独自の郡司モデルがここから出てくる。 ●自己推進粒子モデルでは、自由な個と整然とした群れとは別の相としてあらわれた。階層ボイドモデルでは、反発と接近との非同期性によって、ある程度、個の自…

●お知らせ。明日、26日付け「東京新聞」夕刊に、東京都現代美術館でやっているフランシス・アリス展ジブラルタル海峡編についてのレビューが掲載される予定です。この展覧会についてはこの日記で既に散々書いているわけですが。 ●『群れは意識をもつ』(郡司…

●『群れは意識をもつ』(郡司ペギオ-幸夫)、第二章、メモ。 ●文書ボイド。様々な種類の文書を特徴づける単語をいくつか選び、その選んだ単語の頻度分布によってある文書と別の文書がどれくらい似ているかを測定できる。選ばれた単語の頻度を並べた列をその文…

●『群れは意識をもつ』(郡司ペギオ-幸夫)を読み始めた。第一章を読んだ。以下、メモ。 ≪(…人工知能の研究は)いわば知能とは何かという本質論を棚上げにしながら発展してきた。しかし、まさに棚上げにしたことで、知能とは本質によって規定されるべきではない…

●ちびちび観ている『蟲師』は、DVDの七巻(20話)まで行った。とうとう我慢できなくなって、原作の漫画をまとめて全部買ってしまった。まだ一巻目をパラパラ観ただけだけど、比べると、アニメがびっくりするくらい原作に忠実につくってあるのだということが分…

●(18日からまだしつこくつづいている) とはいえ、今回のフランシス・アリス展二期でぼくが一番好きだったのは、一番最初に設置してある「レタッチ/ペインティング」だった。パナマ運河は、アメリカ大陸を北と南に分断する線であると同時に、カリブ海(大西洋)…

●(昨日、一昨日につづいて、もうちょっとフランシス・アリス) フランシス・アリス展の図録を読んだ。これは展覧会の図録ではなく作品の一部とでもいうべきもので、(まあ、買わなきゃいけないんだけど)持ち帰ることの出来る作品だということだろう。これを読…

●(ちょっと、昨日からのつづき) 昨日、MOTでフランシス・アリスの「川に着く前に橋を渡るな」の巨大スクリーンの映像を観ていて、この人の作品にはいつも、人間が身体を持つことの「意味」とその「限界」と言う、相互にうらはらな感じが強く張り付いているな…

●MOTでフランシス・アリス展。面白かった。他の展覧会も観るつもりで早目に行ったのだけど、フランシス・アリスを観ているだけで閉館時間になってしまった。 「レタッチ/ペインティング」。パナマ運河の脇にある道路の消えかけたセンターラインの色を塗り直…

●形式主義は、意味や文脈を無視して一般化する。その、みもふたもなさ。 何日か前にNHKの「サイエンスアイ」でプロの棋士を負かしたコンピュータの話をやっていた。以前のコンピュータでは、可能性のあるあらゆる局面を想定して、その一つ一つに得点をつけ、…

●映画美学校試写室で『夜だから』(福山功起)。あんまりよく事情が分かっていなかったのだが、完成して最初くらいの試写会だったみたいな感じ。今ではなくなってしまったような日本映画のある系譜(『青春の殺人者』とか『さらば愛しき大地』とか『遠雷』とか)…

●『ディスコード』(ニコラス・マッカーシー)。ここのところ、次の小説のヒントにするために「館もの」のホラーをDVDでいろいろ観ているのだけど、この映画は、ここ何年かで観たホラー映画のなかでは飛び抜けて面白かった。いや、ホラーに限定しなくても、最…

●『げんしけん二代目』第二話。深いな…、げんしけん。しみじみと味わい深い、と思った。これは大人のおたくのための作品ではないか(学生時代へのノスタルジーとかではなくて)。『猫物語(白)』第二話。余計な迂回が多すぎるけど、それはこのシリーズの特徴だ…

●(ちょっと、昨日の補足)グルスキー的な感じは、実は「試み」や「感覚」そのものとしては、そんなに嫌いというわけではないのだと思う。しかしそれがアートという文脈のなかに置かれると、というか正確には、それをアートという文脈のなかで成立するような形…

●国立新美術館へ行った。MOTへフランシス・アリスを観に行こうと思っていたのだけど、調べたら「貴婦人と一角獣」展が15日までで終わってしまうと知って、とりあえずこれは観ておこうと思って六本木の方にした。グルスキーも、まあついでにという感じで。 ●…

●以下は、今日、書いたもの。次の小説のメモ。 ●姉の右腕をわたしは痛い。姉の右腕を、わたしは左腕に痛い。あの男が姉の右腕を掴んで引っ張るからだ。 わたしが夜中にベッドで目覚めるときにいつもどこかで戸が開く物音がする。音で目覚めるのではなくて目…

●『ドリームハウス』(ジム・シェリダン)をDVDで。映画作品として良い出来だとは全然思わない。でも、ぼくはこういう話にすごく弱い(以下、かなりのネタバレあり)。 前半を観ている時は、まったくありきたりの展開としか思えず、どのタイミングで再生を止めよ…

●勘弁してくれと言いたいくらいに暑かった日の、まだその余韻は残っているけど昼間ほどではなくなった夕方はすごくいい。窓を開けて風を通して少しうとうと眠るのも、外をぶらっと歩くのも。からだの芯に疲労を残しながら肌の表面には心地よく風が当たって、…

●『時間の正体』からは一時離脱して、『ジル・ドゥルーズ』(山森裕毅)を読んでみる。「現代思想」のガタリ特集をみて気になった人だったので、ガタリ論の方に興味があったけど、まずはドゥルーズの方から読み始める。すごく明快に書かれているのでサクサク読…

●暑かった。ここ二、三日どうも調子が良くなくてずっと頭が濁ったような感じだったのだけど、ここまで暑いと逆に、尻を叩かれているみたいになって、多少はシャキッとなった、ような気がする。 ●『時間の正体』(郡司ペギオ幸夫)。152ページからいきなり分か…

●自分を積極的に変えてくという風に出来る人はむしろ、強固な自己イメージをもっているというか、いくら変わっても(中身は入れ替わってもその器である)「わたし」は揺るがないという強力な(優秀な)ホメオスタシス能力のようなものをもっているのではないかと…

●お知らせ。「群像」八月号に、四作目(厳密に言えば五作目)になる短編小説、「グリーンスリーブス・レッドシューズ」が、「新潮」八月号に、磯崎憲一郎『往古来今』の書評(「罠と監視と恩寵」)が、掲載されています。 小説は、「姉と妹」の話であり「父と娘…

●何にしろ、あるシステムやメカニズムを知ることは楽しい。しかし、あるシステムの仕組みを理解したいという欲望は、その人が、実際にそのシステムを運用、管理、あるいは改正・創造しようとする当事者ではない場合、どのような意味をもつのだろうか。そのメ…

●六月に撮った写真。その二。

●一昨日くらいだったか、夜中というよりもう朝に近い時間に(外はもう薄明るかったと思う)テレビをなんとなくつけたら、NHKのBSで、白い衣装を着た男性二人、女性一人のダンスを放送していて、それは「パリ・オペラ座バレエ学校創立300周年記念ガラ、ほか」と…