2024-01-01から1年間の記事一覧

2024-12-31

⚫︎アマゾンで、炊飯器というより「電気釜」という感じの、昭和30年代からあるような、最もシンプルな機械式のとても小さな(それでも三合炊きの)炊飯器が三千円で売っていたので買った。ご飯を炊くというより、野菜の捨てるようなところとか、中途半端な量残…

2024-12-30

⚫︎『海に眠るダイヤモンド』、最後まで観た。ストーリーテラーだなあ、野木亜紀子。というか、ストーリーテラーの仕事というのはこういうものなのか、と思った。 ほとんどの登場人物が、特定の出来事を形作る構成員というだけでなく、物語上(物語の大きな布…

2024-12-29

⚫︎「日本が12月のときトルコは何月?」は、改めてみても傑作だと思う。この傑作動画が、5年間で2000回とちょっとしか観られていないのは理不尽なことだ。 ・ゆっきゅんと絵恋ちゃんのやってこれなんです 第17回「日本が12月のときトルコは何月?」 https://w…

2024-12-28

⚫︎映画版『デッドデッドデーモンズデデデデストラクション』後章。うーん、引き続き、面白いは面白いが、前章の方が圧倒的に面白かった、と思った。 物語としての整合性をつけようとする、というか、この場合は整合性というより、物語がきちんと「終わった」…

2024-12-27

⚫︎『海に眠るダイヤモンド』、6話と7話。ドラマって、幸福な展開があると、必ずその揺り戻しみたいにして次に不幸がやってくる。だから、幸福なエピソードがいくつも連なると、その時点でもう、嫌な予感というか、あー、もう絶対に次には不幸な回が来るじゃ…

2024-12-26

⚫︎それにしても、YouTubeは、サジェスト機能はかなりすごいのに、検索機能がダメダメなのだが、これにはとても嫌な意図を感じる。お前ら、自分から能動的に検索するなんて生意気だ、YouTubeさまの示唆に従っていればいいのだ、みたいな。 ⚫︎YouTubeのサジェ…

2024-12-25

⚫︎ChatGPT o1 proがすごいらしい。いやいや、言うほどでもないみたい。そんなこと言っているうちに「o1」を超える「o3」が早くも出た。みたいなAIの驚くべき進歩の速さにかんする話が聞こえてくるが、AIの進歩よりも「人間の愚かさ」の方が気になって仕方が…

2024-12-24

⚫︎映画版『デッドデッドデーモンズデデデデストラクション』前章。観られて良かった。こういう作品が一定数以上の人から支持されているような世界であるのならば、まだ大丈夫だと思える。 現代を生きているという感触を捉える、まさに現代的なリアリズム作品…

2024-12-23

⚫︎『海に眠るダイヤモンド』、1話から5話まで観た。以前、1話だけは観ていたが、改めて最初から通して観た。まず何より、ホスト役の神木隆之介が素晴らしい。絶対にホストに向いてないのに、他にできることもないし、絡め取られてこの世界から逃げることもで…

2024-12-22

⚫︎ぼくはビートルズの良さがずっとよく分からなくて、別の人の演奏(いわゆるカヴァー)を聴いて「あ、いいな」と思って、それで改めてオリジナルを聴いてみて、「やー、こんなに良かったのか」と分かる、というか「分かる」というのはちょっと違うか、初めて…

2024-12-21

⚫︎数学に弱い者としてはとてもありがたい動画があった。ただし、複素数の世界を可視化するというより、我々がよく目にするいわゆるCGっぽい画像が、数学的に複素数が基礎となってできているのだということがよくわかる、という感じだか(ブレンダーの操作を思…

2024-12-20

⚫︎メモ。ビートルズを日本語で「歌ってみる」というチャンネルがあった。色んな意味で興味深い。「翻訳する」という行為の難しさと面白さ。音楽はできるだけそのままコピーするという方向だが、言葉は翻訳する、というときに生じるズレ。また、当然だが、ビ…

2024-12-19

⚫︎年末の図書館で借りた本(ノージックの本は上下巻)。県立。 年末の図書館で借りた本。市立。

2024-12-18

⚫︎選挙ウォッチャーちだいがツイキャスで言っていたこと。米を買いに行ったら、前は5キロ2500円くらいで買えた米と同じブランドが4000円ちかくにまで値上がりしていた。多少の値上がりは覚悟していたけど、これは高すぎるだろうと思って、もっと安く買える米…

2024-12-17

⚫︎タルコフスキー『サクリファイス』をDVDで。久々に観て思ったのは、昔観た感じよりも短いな、ということだった。前は、取り止めのない時間がどこまでも続くように感じていたが、多分、タルコフスキーの意図というか、「やっている(やろうとしている)こと」…

2024-12-16

⚫︎相米慎二『愛しい女』(1985年)。初めて観た。桂木文が主演。言ってみれば、ファンが観るための、ヌードありでエロ要素強めのイメージビデオなのだが、おそらく、80年代にはまだ業界にお金があったから、そういうものも名前のある映画監督が、それなりの予…

2024-12-15

⚫︎メモ。ピタゴラス音律とか、純正律とか言われているものについての解説はいろいろあるけど、下の動画を観て初めてわかったような気になれた。メロディとハーモニーは、本来いつも喧嘩しているのではないかという指摘はとても面白かった。 結局、ややこしか…

2024-12-14

⚫︎マティスの「ピアノのレッスン」(1916年)。この絵にあるのはまず、空間の虚実反転だろう。描かれているのは、ピアノと、その向こうの人物。手前に彫刻。そして、背後に壁と窓(直線的な窓枠と渦巻くフェンス)。そして、ピアノの後ろの壁には大型の絵がかけ…

2024-12-13

⚫︎マネの「アトリエでの昼食」(1868年)の特徴は、まず、遠近法的に空間を表現するパースを感じさせるものがほぼ存在しないということ。唯一、テーブルの角がちよっとだけのぞいていて、奥に向かって傾いているが、テーブルクロスの色と、その後ろに立ってい…

2024-12-12

⚫︎まったく今更という感じだが、最近ますます、マネの偉大さを感じている。あくまで、サロンに入選する伝統的な画家であることを望み、自分は革命家になりたいわけではないと発言しながらも、ルネサンス以降の絵画を強く規定していた「遠近法」と「陰影法に…

2024-12-11

⚫︎見ることが足りないと、雑になるし、甘くなる。だけど、見すぎると見えなくなる。細かく執拗に繊細に見ればいいということでもない。どの程度見るのか、というか、そこから「何を」見るのが適当か、ということが、まず大きな問題である。というか、それこ…

2024-12-10

⚫︎いまどきではさすがに、笑いの持つ加害性については、多くの人が敏感になっていると思うが、一方で、笑いの持つ「権力性」については、十分に意識されていないように感じられる。笑いとはまず、排除の笑いであり、愛想笑いであり、同調笑いである。笑いは…

2024-12-09

⚫︎広瀬愛菜の「天国にいちばん近い島」が絶妙で素晴らしい。聴いているだけでなんか泣きそうだ。あくまでオリジナルの路線を踏襲しつつ、精度と繊細さにおいてオリジナルを超えていると思う。というか、今までずっと、原田知世のオリジナルを聴いている時も…

2024-12-09

⚫︎TVerで野木亜紀子のデビュー作が配信されていた。2010年放送のヤングシナリオ対象受賞作『さよならロビンソンクルーソー』。野木亜紀子が後に一緒に仕事をすることになる、菊地凛子、田中圭、綾野剛が、このデビュー作にすでに出ている。この時点ではキャ…

2024-12-08

⚫︎広瀬愛菜が新しいアルバムを出したの知らなかった。「17」から四年ぶりで「21」なのか。 ・広瀬愛菜「21」ミックスリスト。 https://www.youtube.com/watch?v=InMfmQEcno4&list=OLAK5uy_mO-KyX3a3QSG3UhezuFncyeVL4v1_eXIs それとは別に、やっぱりこの曲が…

2024-12-07

⚫︎精神分析的な記述には、その分節・分析の鋭さへの驚嘆と、同時に必ず、ある種の香ばしさ・疑わしさの感覚があり、そこが面白くも怪しく、怪しくも面白い。ただそこで一つ不満に思うのは、精神分析的な問いば常に「主体をめぐる問い」であり、主体の謎へと…

2024-12-06

⚫︎精神分析(≒ラカン)は、セザンヌの作品をかなり突っ込んだところまで解明している。ただし、一点、ぼくとしては相容れないところがある。それは、セザンヌの作品が作り出す「空隙」を、構造主義的な「ゼロ記号(null)」とみなしているところだ。たとえばミシ…

2024-12-05

⚫︎父親が突然、UFOが見えると言ってきて、は、何言ってんの ? 、と思いながらも空を見てみたら確かに、月のすぐ脇に、明らかに星とは違う、奇妙な発光物体があった。父親が見ていた双眼鏡を借りて覗くと、点のような小さな光の集合体がたくさん集まって円の…

2024-12-04

⚫︎下の画像は、竹橋の国立近代美術館が収蔵しているセザンヌの「大きな花束」(1892-95年)という作品。晩年のセザンヌの作品の中でも特にすぐれたものの一つで、よくぞこの作品を購入したものだ、と思う。 (画像は、美術館がこの作品を購入した当時、美術館の…

2024-12-03

⚫︎U-NEXTで『蛇の道』(黒沢清)、2024年版。ラストがちょっと違う以外は、基本的なアイデアや展開はオリジナルとあまり変わらない。ただ、主演が哀川翔から柴咲コウになり、90分の映画が120分の映画になったという変化は大きいと思った。柴咲コウの「夫」が「…