2024-01-01から1年間の記事一覧

2024-09-30

⚫︎美唄市の沼東小学校の円形校舎は、廃墟としてかなり有名だと思うけど、内部の構造がよくわかる動画を観たのは初めて。 半世紀前の水没校舎を森の奥に訪ねた【我路円形校舎・沼東小学校】 https://www.youtube.com/watch?v=aNhHWsF11tM&t=928s これを観ると…

2024-09-29

⚫︎RYOZAN PARK 巣鴨で「保坂和志 小説的思考塾 vol.18 with 杉本有輝」。今回は「書きあぐねている人(杉本さん)」との対話。以下は自分なりの感想で、忠実な要約ではないです。 ⚫︎そもそも杉本さんはなぜ小説を書きたいのか。杉本さんには人と出会う能力と独…

2024-09-28

⚫︎昔書いた青木淳悟論をnoteで公開しようと思ったが、原稿のテキストデータが失われているので、掲載誌をスキャンしてPDF化し、それをPCの画面に大写しにして、スマホで写真を撮り、撮った写真をテキストスキャナーにかけてテキストデータ化する(それをグー…

2024-09-27

⚫︎以前考えたことを図にしてみた。これは、一方に「唯一の現実としてのこの世界」という「一としての現実」、他方に「可能なものの総体としての可能世界」という「多としての現実」を置いて、二つの「現実」を両極として、その中間を「広義のフィクション」…

2024-09-26

⚫︎(悔しさを忘れないための)メモとして、昨日に続き、『海辺へ行く道』シリーズについて自分が書いた論考「突端・行き止まり・迷路・穴・模造/『海辺へ行く道』シリーズの岬的空間性」(『半島論』所収)の一部を引用する。模造品であることの真正性について。…

2024-09-25

⚫︎なんか悔しい。いつか自分がやりたかった(いや、過去形ではなく未だ継続的にやりたいと思っている)。 natalie.mu 三好銀は、鴨川つばめに次いで生涯で二番目に好きな漫画家だ。『半島論 文学とアートによる叛乱の地勢学』(響文社)というアンソロジー本に、…

2024-09-24

⚫︎メモ。「袋詰め的な相互包摂空間(相互包摂時空)」といっても、三次元的な時空間に棲みつき、そこに縛られた身体を持つ人間にはなかなかイメージするのが難しいが、以下のような映像が、それをかなりいい近似で示しているように思う。 同時に、近代芸術の可…

2024-09-23

⚫︎RYOZAN PARK 巣鴨で、小鷹研理さんとのイベント、「自分(でない自分)に神経を通す」。小鷹さんのお子さんの活躍もあって、トーク前の体験会からすごいいい感じの雰囲気だった。トークの内容については、アーカイブの販売があるので(とても面白いと思うの…

2024-09-22

kenrikodaka.hatenablog.com ⚫︎小鷹さんは、『セザンヌの犬』において、ほとんど似たような要素が、異なる場面、異なる人物、異なる作品すらも跨って、《全く悪びれることなく》使い回されているという点を指摘し、それを「ご長寿早押しクイズ」につなげてい…

2024-09-21

⚫︎美術家としては、最近、洋服に興味を惹かれてきている。ファッションやモード的なものではまったくなく、布を使った、最もミニマムな「建築」としての洋服、というイメージ。とはいえ、服飾にかんする知識も技術もまるでなく、たとえば、これから、一から…

2024-09-20

⚫︎土屋創太「穿孔性の動物」(「道草だけどレボリューション」所収)、ようやく読めた。話者が、家から海岸まで歩いていく様が、取り止めのない感じで描かれ、このままいくのか思いきや、最後に謎の盛り上がりがあって、「おおっ」と思う。そして割りと綺麗に…

2024-09-19

⚫︎『セザンヌの犬』の感想として樫村晴香さんから頂いた手紙の中で、(正確な引用ではなく要約です)「カフカやデュラスでさえ、作中に作者と作品の関係を示すような隠喩的な部分があるが、『セザンヌの犬』にはそれがなく、故に、それを読むことは「快適とは…

2024-09-18

⚫︎千円と値段が手頃で、かつ、ツイキャス配信なので買いやすい、観やすいことから、いぬのせなか座の山本さんが参加していた「美術批評を読む 2」のアーカイブを買ってみた。おそらく、「図らずも」なのだろうが、(名付けはいい加減だ)レッシング系と生態心…

2024-09-17

⚫︎『パラサイト 半地下の家族』(ポン・ジュノ)を改めて観直した。この映画の前半では、半地下の家族がお金持ちの家族にパラサイトしていく様が、これ以上ないというくらい滑らかに描かれている。前半では、半地下の家族たちのやることは、嘘のようにことごと…

2024-09-16

⚫︎お知らせ。『身体がますますわからなくなる』『セザンヌの犬』ダブル刊行記念トークイベント 小鷹研理×古谷利裕「自分(でない自分)に神経を通す」の開催が迫ってきました。23日です。 inunosenakaza.stores.jp 会場で体験できる小鷹研究室のHMD作品の映…

2024-09-15

⚫︎京橋の国立映画アーカイブで、『ファントム』(樋口尚文)。ぴあフィルムフェスティバル(PFF)での上映。1983年、PFF入選の8ミリ映画(今回はデジタル上映)。 まず、何から言えばいいのか。1980年から81年にかけて、中学生だったぼくは二つの方向から「映画」…

2024-09-14

⚫︎YouTubeに『翔んだカップル』(相米慎二)がアップされているのを見つけ、ちょっとみてみたら、そのまま最後まで観てしまった。80年に最初に公開されたバージョンではなく、83年の長いディレクターズカット版の方で、VHSのソフトをそのままアップしてあるみ…

2024-09-13

⚫︎出先からの帰り、地元の駅前で、停車したバスに乗って発車時間を待っている。午後8時くらい。ベビーカーを伴って、若い夫婦が乗り込んでくる。短パン姿の夫は、足首からふくらはぎにかけてけっこう派手なタトゥーが入っている。二人は縦に並んだ席に座り、…

2024-09-12

⚫︎『新宿野戦病院』、最終話。みんなが納得して、気持ちよく終われる、いい最終回だと思った。今まで広げてきた風呂敷を、手際よく、とても引き締まった良い形に手早くキュキュッと畳み込む。このドラマは、かなり尖って、攻めた感じで始まったが、最後は、…

2024-09-11

⚫︎地元の駅は、バスの降車場から駅までちょっと距離がある。大きく広くとられたバスターミナルを迂回していかなくてはならないから。だが、バスターミナルの真下を、駅まで続く地下道があって、ショートカットすることもできる。 だがこの地下道は、駅までの…

2024-09-10

⚫︎思いつきのメモ。 ⚫︎1983年のカンヌ映画祭のコンペティションには、エリセの『エル・スール』、ブレッソンの『ラルジャン』、タルコフスキーの『ノスタルジア』などがエントリしていたのにもかかわらず、グランプリであるパルムドールを受賞したのは今村昌…

2024-09-09

⚫︎宣伝のようになってしまうかもしれないが。 小説集『セザンヌの犬』では、難しい言葉は使われていないし、難解なことが書かれているわけでもない。読みさえすれば、誰にでもわかることしか書いていないと思う。ただし、多くの人が無意識のうちに、あるいは…

2024-09-08

⚫︎真昼で(午後3時前くらい)、とても暑いが、陽の光はもうそれほど強くはない。

2024-09-07

⚫︎生成AIの学習のためのデータのなかに、生成AIによって生成されたものが混じってしまうと、学習中のAIが崩壊してしまうという記事(きわめて雑な要約だが)を読んだことがある。自分が書いたものについて、自分以外の誰かが書いたものを、さらに自分が引用し…

2024-09-06

⚫︎光が秋めいてきた。 ⚫︎最も好きな小説の一つ、『ペドロ・パラモ』がNetflixで映像化される。 Pedro Páramo | Official Teaser | Netflix https://www.youtube.com/watch?v=bbsz-ip1GAI (トレイラーの映像を観ても、すべてのカットがどの場面なのかわかる。…

2024-09-05

⚫︎『新宿野戦病院』、10話。このドラマで今まで人の死が描かれたのは二回だったと思う。一つ目は5話で、ホームレスの老人が政治家にエクモを横取りされて亡くなるという話。もう一つは、7話で、独居老人がアパートで心肺停止状態で発見される話。もう一つ、…

2024-09-04

⚫︎思いつきのメモ。 ⚫︎正義は好感度ではない。正義はいつも、気に食わない、面倒臭い、不快で、クソ忌々しいものとしてしか現れないだろう(「正義」はいつも気に障る屁理屈だ)。だから正義は嫌われて当然だ。みんながなんとなく、なあなあにして、いい話とし…

2024-09-03

⚫︎「新潮」10月号(6日発売)で、山下澄人さんが『セザンヌの犬』について書いてくれています。楽しみでもあり、怖くもあり。下の画像は「新潮」のインスタグラムからスクショしました。 (目次で隣に並んでいるのが青木淳吾かと思ったら違った。) (鴻池留衣の2…

2024-09-02

⚫︎雨が上がったのでアトリエの様子を見に行った。浸水はしていないようなので安心した。図書館に行ったら休館だった。図書館は月曜休館だが、小中学校が夏休みの間は休みなしでずっと開館していたのだ。そうか、夏休みは終わったのか。 必要なものを買うため…

2024-09-01

⚫︎思いつきのメモ(1)。 当然のことだが、社会運動や政治にはさまざまな局面、様々なレイヤーがある。たとえば、うんと単純化して、異議申し立てのレイヤーがあり、合意形成のレイヤーがある、としてみる(もちろん、それ以外にも多くのレイヤーがある)。 異議…