2024-12-09

⚫︎TVer野木亜紀子のデビュー作が配信されていた。2010年放送のヤングシナリオ対象受賞作『さよならロビンソンクルーソー』。野木亜紀子が後に一緒に仕事をすることになる、菊地凛子田中圭綾野剛が、このデビュー作にすでに出ている。この時点ではキャスティングに口を出すことなどできないだろうから、脚本家と俳優の出会いには、このような偶然も大きく作用するのだな、と思った。

ドラマ自体は、野木亜紀子でもデビュー作ではこの程度なのか、という感じのものだった。演出がぜんぜん良くないということもあるが。ただ、この時点でもう、細部からではなく、形(構造)から作っていく作風だったのだな、ということは感じた。

蓮佛美沙子田中圭菊地凛子綾野剛という二組のカップルの話で、ただ、恋愛の話というより、社会派というか(いわゆる「意識高い系」ではなく)社会的な意識が高い人系的要素のウェイトが重く、それは今に通じるのだけど、恋愛要素と社会派要素のバランスにしても、社会的意識高い人系的な主題の切り込みの深さにしても、どちらも中途半端だと感じた。今の野木亜紀子から遡行的に見れば確かに作家性の萌芽は感じられるが、このドラマだけを観て面白いとはなかなか思えない。

(Wikipediaを見ると、野木亜紀子による受賞作のシナリオを「原作とした」と書かれているので、かなり改変されてしまっているのかもしれない。ただし、クレジットは「原作・脚本 野木亜紀子」となっているので、改変版も本人によるのか…。)

さよならロビンソンクルーソー』は45分なのでサラッと観られたが、バタバタして余裕がなく、今やっている『海に眠るダイヤモンド』の方は1話から先に進めていない(『ダンダダン』も1話で止まっている)。