風邪ひいた。二日目。

●風邪ひいた。二日目。甘くみていた。まる一日寝てれば何とかなると思ったのだが、症状は改善しない。昼過ぎに、食べるものも飲むものも完全に底をついたので、仕方なく買い物に出る。よく晴れて空が真っ青で、ポカポカしているのだろうけど、悪寒があるため、コートをはおり前のチャックまでしっかり閉めている。出来ればマフラー巻いて出たかったくらいだけど、さすがにそれはやめておいた。一歩踏み出す度に、耳の奥でキシキシと軋むようなノイズがたつ。ゆっくり歩く。薬と食料を買って帰り、ガツガツ食って、薬飲んで寝る。眠ったり目覚めたりを繰り返す。買って来た一リットルのペットポトルを枕元において、目が覚めた時にガーッと飲む。目が覚めてしばらくは、体調がよくなったように感じるのだが、しばらくするとまた戻る。泥のなかでもがいているような眠りだった昨日に比べれば、多少は深く眠れているみたいだった。(しかし不思議なのは、こんな状態なのに、音を消してつけっぱなしのテレビで料理番組が始まり、おいしそうな炒め物が画面に写ったりすると、「ああ、ビールが飲みたい」とか思ってしまうということだ。実際にビールを口にしたとしたら、それを全く受け入れられずに一口で止めてしまうような状態であることは明白なのに、それとは別のところで、「ビールが飲みたい」と感じてしまうのだった。)
●午前三時過ぎ、首筋から背中にかなりの汗をかいているのに気付く。(何しろモコモコに厚着をしているので、普通の状態なら汗をかいて当然なのだ。)このすっきり感を伴う汗のかき方は風邪が治る時の感じで、まだ、頭痛、鼻水、喉の痛みなどは残ってはいるものの、基本的にはもう治る方向へ向かい出しているのだろう。峠は越えて、あとは残務処理という感じか。