●もう寝ようと思って、焼酎のお湯割りを飲みながらNHK-BSの「洋楽グラフティー60's」という、昔の映像を流しっぱなしの番組をぼーっと観ていたら、ザ・スプリームスの「You Keep Me Hangin' On」が流れてきて(「シュープリームス」だと思ってたのにいつの間にかカタカナ表記が変わっていた)、「これ、昔、日本でカヴァーした人がいたはずだけど、あれって誰だっけ」と思い、〈You Keep Me Hangin' On 日本語 カヴァー〉とか、〈ユー・キープ・ミー・ハンギン・オン 日本〉とかで検索してもそれらしいものはまったくヒットせず、確か、荻野目洋子が流行ってる頃で、ユーロビートだったはずなので、試しに〈ユー・キープ・ミー・ハンギン・オン ユーロビート〉で検索しても出てこなくて(キム・ワイルドという人が出てくる)、今、自分の頭(記憶)のなかで確かに鳴っているあの曲は、本当に実在したのだろうかと不安になってきて、こうなるとこの疑問を放っておいて眠るわけにはいかなくなって、まったくおぼろげにしか浮かんでこない歌詞を必死で思い出そうと努めて、「なななーななーなな(この部分わからない)、その気じゃないなら、ふううーう」という部分と、「愛をおもちゃみたいに、飽きたらすぐ捨てるのね」というところを思い出して、後者の方がはっきりしているので、〈歌詞+ユー・キープ・ミー・ハンギング・オン〉で検索してもダメで、いよいよ、ぼくのこの記憶は別の世界からやって来てウイルスのように感染したものなのではないかと不安が増してくるなか、おぼろげな歌詞を何度も何度も頭の中でリピートしつづけるうち、なんとか、〈抱きしめないで、その気じゃないなら〉という出だし部分の歌詞を思い出し、それで検索したらとうとうヒットしたのだった。
(最初に思い出した歌詞が「愛をおもちゃみたいに、飽きたらすぐ捨てるのね」だと思っていたけど、正しくは「恋なんておもちゃみたいに、飽きたらすぐ捨てるの」だったので、検索でヒットしなかったのだった。)
どうやら、山本理沙という人がカヴァーしたみたいだった(キム・ワイルドのカヴァーをカヴァーしているみたいだ)。とはいえ、YouTubeの映像を観て、あー、そう、これこれ、と思うくらい、この曲のことはかなり鮮明に憶えているのに、山本理沙という人に関する記憶はまったくないのだった。いや、長山洋子とか、田中美奈子とかじゃないかと思うのだけど、ちょっと違うような……、誰だったかなあ……、という感じだったのに、えっ、山本理沙って誰?、となって、そもそもぼくは何故、この曲のことをそんなに強い印象をもって記憶していたのだろうかという、新たな謎が浮上してしまって、朝方になっても眠れないのだった。
https://www.youtube.com/watch?v=RA5axjP7I0E
https://www.youtube.com/watch?v=ptvlGYYLOOU
●さらに調べたところ、この曲はテレビ朝日の深夜番組「PEEK A BOO 」のなかのドラマ「瑠璃彩夢物語(るりいろるーじゅ)」のエンディング曲だったと分かって納得した。「瑠璃彩夢物語(るりいろるーじゅ)」というドラマのことは憶えていないけど、「PEEK A BOO」 は、高校生の頃に確かに観ていた(とても、とても若い頃のYOUが出ていた)。同じ番組のなかの「青いメビウス」というドラマのことはよく憶えている。
1986年くらいの頃、テレビ朝日の深夜バラエティはとても面白くてハマっていた。「グッド・モーニング」「ウソップランド」「トライアングル・ブルー」「PEEK A BOO 」、あと一つは何だったか…。とにかく、月曜から金曜まで面白い番組が並んでいた(もう一つは「タモリ倶楽部」だったか……)。
●さらに調べて、山本理沙という人は、「青いメビウス」の登場人物「浅野」を演じた人だということも分かった。というか、「PEEK A BOO」のMC三人のうちの一人だった。あー、そうかこの人か、と。これで納得して、やっと眠れるけど、もう完全に朝だった。
「青いメビウス」総集編3(1/2)。山本理沙、小野リエ、江原由希子
https://www.youtube.com/watch?v=PLxSDYHncRo
モータウンから八十年代深夜バラエティへ……。
●追記、おまけ。キャンディーズの「ユー・キープ・ミー・ハンギング・オン」
https://www.youtube.com/watch?v=GBpDX9n9XNc