VRアニメについて考えるのならば、やはり『ソードアート・オンライン』はちゃんと観なきゃいけないんじゃないかと思い直し、まず第一期だけでもと思って観はじめたのだけど、案外面白い。
加えて、『電脳コイル』もまたはじめから観直しているので、新しいアニメを観ている時間がない。
今、改めて観て思うのは、『電脳コイル』の最後の方は、すごくポスト・エヴァ的な感じがするという事。「エヴァ」から12年後の作品なのだけど。ぼくの感じる「ポスト・エヴァ的」という感じは、「エヴァ」が、ものすごい勢いと強度でやりはじめて、しかし、思いっきり途中で放り出してしまったことに、なんとか決着をつけようとしているという感じのこと。これに決着つけとかないと一生「エヴァ」に呪われつづけるぞ、みたいな感じが、ゼロ年代にはあった気がする。だから、ポスト・エヴァ的な作品は、「エヴァ」よりもずっと理屈っぽくて、そして執拗だ。考え得る、あらゆるパターンを検討してやり尽くす感じ。『電脳コイル』は全部で26話で完結なのだけど、18話くらいからずっと、毎回、最終回の一つ手前みたいなテンションの展開がつづいてゆく。
(理屈っぽくて---知的で、と言うべきか---しつこい、ポスト・エヴァ的作品の最高峰が「ウテナ」だと思う。)
●坂本夏子展。やってるの知らなかった。大原美術館コレクション展の作品はとてもよかった。8月6日までか。
http://www.arataniurano.com/