●映画のレビューの原稿を書き、書評する本を読む。喫茶店で涼みながら。近所のツタヤにDVDを返しにゆくついでに、すこし歩く。蒸し暑いなかを歩くのは嫌いではない。ぼくは匂いに敏感な方ではなく、むしろ鈍感だと思うのだが、むっとする湿気と暑さのなかでは、様々な匂いが濃厚に漂っていて、何歩が歩くごとに、違った匂いが感じられるのが面白い。いくつも折り重なった、見えない空気の層のなかを移動しているみたいに感じられる。まあ、それは大抵「いい匂い」ではないのだが。
ジュンク堂新宿店でやっていただいているフェア「古谷利裕の滲み出す脳」(http://d.hatena.ne.jp/m-sakane/20080626)の、第二期「ガチガチ篇」(7月28日〜8月10日)の選書リストをつくって(100冊近く選んだ)、数日前に担当に方に送った。そして、その中から版切れなどで入手不可の本のリストが返されてきた。
ぼくがどんな本を選んだのかということは、まだここでは書かないけど、選んだけど、入手出来なくて棚に並べられなかった幻の本のリストは、ここに書いても問題ないと思うので、以下に挙げます。
01「「心理学化する社会」の臨床社会学樫村愛子(世織書房)《版切れ》
02「群衆の中の芸術家」阿部良雄(中公文庫)《版切れ》
03「絵画と社会」ピエール・フランカステル(岩崎美術社)《版元倒産》
04「セザンヌの手紙」(美術公論社)《版切れ》
05「ある作家の日記」ヴァージニア・ウルフ(白水社)《版切れ》
06「カニングハム 動き・リズム・空間」(新書館)《版切れ》
07「大括弧 緩やかにみつめるためにいつまでも佇む、装置」中西夏之(筑摩書房)《版切れ》
あと、版切れだけど、ジュンク堂さんの他店に在庫があったため陳列可能という本が六冊あるのですが(それはまだここでは挙げませんが)、どれも一冊ずつしか在庫がなくて、これは皆けっこうレアものです。