●展覧会初日。
高原さん宅から、渡船場まで散歩がてら向島をぶらぶら歩く。途中、ぽつぽつと雨が降ってきたが、大した降りではなかった。尾道に渡って、海辺や商店街をぶらぶら歩き、疲れたらカフェに入ったりしながら、夜にあるトークの内容をなんとなく考える。カフェというより、地元の喫茶店のようなところに入ると、大抵、お店の人と地元のお客さんとが世間話を延々としているので、広島弁をたっぷり堪能できて、ああ、遠くに来ていると思う。
トークは、こじんまりとした会場のせいか、けっこう双方向な感じになってよかったと思う。山形から来た(旅行の途中で立ち寄った)という人がいて、ぼくはてっきり三十歳くらいの人だと思って話していたのだけど、後から十八歳だと聞いて驚いた。見た目の問題というより、読んでいる小説とか話の内容とか十八歳とは思えない感じだった。
(はいじまさんの関係もあり、ぼくとしては異例のことだけど観客の女性率がとても高く、小学生もいた。以前やった西川アサキさんとのトークのときは男性率98%だったのだけど。)
(尾道には本屋がない。そのせいか、カフェとかいろんなスペースにけっこう本が置いてあって自由に読めるようになっている。展覧会でも、ぼくの持っている本から何冊か選んで送ってあり喫茶スペースで読めるようになっている。おすすめの本ということで、付箋貼りまくりでバリバリ書き込みがはいっている本とかもある。トークを聞きに来た小学生の女の子が、そのなかの施川ユウキ『オンノジ』をとても気に入ったみたいで、よかった。)
高原さん宅に二泊目。遅くまで呑む。