⚫︎『ジャック・ラカン フロイトへの回帰』(松本卓也)。フロイトの有名な症例をラカンがどのように分析しているかについて書かれた本。まだ、症例「ドラ」について書かれた一章しか読んでいないが、久々にゴリゴリの精神分析、という文章を読んだ感覚。精神分析的な言説は、それに初めて触れる人には、ほぼ確実に強い抵抗あるいは嫌悪の感覚を生じさせるが(精神分析とは極めて「感じの悪い」のものなのだ)、しかし、何度も触れているうちに次第に、それを「受け入れざるを得ない」という気持ちにさせられる。決して、自然に腑に落ちるとか、すっと心に染み入る、共感できる、という感じではない。この、あまりの「強さ」こそが問題なのかもしれないと思うほどに「強い」。
(たとえば、本格ミステリにおける、論理的な推論を通じた謎の「解決」の導出過程は、「論理」が読者の感情や直感を裏切る形で進んでいくが故に「驚き」に満ちたものとなる。このような、自然な感情や直感が論理的に「裏切られて」いく感覚を「楽しめる」人であれば、精神分析的な知を受け入れられるのではないかと思う。)

⚫︎なんだこれ。画面見るだけで尋常じゃなくヤバい感じなのだが。でもこの予告編、観たいというより、できれば観るのを避けたいという気持ちにさせられてしまうが…。
(本編を観ないで、予告編だけを繰り返し繰り返し観て、妄想をひたすら膨らませる、という方が楽しい気がする。)
・『サウンド・オブ・フォーリング』公式予告編(2026年)|MUBIリリース|カンヌ審査員賞受賞
https://www.youtube.com/watch?v=JhEiisbW-VM
・『落下音』本予告【4月3日(金)公開】
https://www.youtube.com/watch?v=-fYxwC8wJsk