●ベクショニズムは、8B33とプロジェクト名を変えて進行中。VRから暗号通貨までを含んだ大きい構想の話になっていて、秘密のことも多いので、詳しいことはあまり書けない。で、8B33の会議を、二回に一回は、スカイプとMilanoteを使ってオンラインでやっている。最初はとまどったけど、これがかなり快適で、実際に会って話すのとほとんど遜色がない。
それは、Milanoteというものがかなり優れているからで(改善して欲しい点はまだまだあるけど)、これはネット上でホワイトボードを共有して、各自がそれぞれそこに書き込んだり、付箋や資料を貼ったり、書き直したり、配置を変えたりできる、というイメージ。しかも、複数のホワイトボード間で階層構造をつくってリンクで繋げられる。画像や外へのリンクも貼れる。色分けとか記号とかも使える。直観的に、考えを空間的に配置するということができる。
https://www.milanote.com/
何人かのグループがいて、ウェブ上に事務所をもっていて、そこにはメンバーに対して開かれた、階層化された多数のホワイトボード群があって、仕事の進め方や課題が書いてある。また、仕事そのものも、そのホワイトバード上でなされる(そこに書き込む)。メンバーは、好きな時にふらっとそこへ行って(アクセスするだけだけど)仕事ができるし、時間を決めて(スカイプで)集まって、それをみながら話し合って、話しながらまた書き換えていく、ということもできる。そういうイメージ。ホワイトボードは共有されているから、例えば、誰か別のメンバーが仕事をしている過程も(同じ時間にアクセスしていれば)みられる。
まず、これは読書会とかにすごく向いているように思う。Aさんは1章、Bさんは2章、Cさんは3章など範囲を決めて、当日までにレジュメをMilanotesに書き込んでおく。当日、スカイプで集まって、話し合いながら、そのレジュメに書き足したり、書き直したり、何かアイデアを思いついたら、付箋を貼るようにその近くに貼ったりすると、読書会をしながら、同時に読書会の記録が作られていく。個人のノートではなく、共有され、共作されたノートになる。
Milanoteをつかってする仕事が面白いのは、家で、パソコンに向かって一人で仕事をしていても、その手の内がメンバー全部に対して開かれてしまっているというところ。誰が、どういう順番や段取りで、どこまで仕事をしているのかが、メンバーには分かってしまう。
この、閉じてるのにその底が開けちゃってる感が面白い。これによって、共作の新しいかたちのようなことが考えられないだろうか。たとえば、AさんとBさんとが物語を共作しようとする時、まずAさんBさんそれぞれが自分のやり方と段取りで作業をすすめ、それをしながら相手のやり方や段取りもなんとなくみている。そういう過程を経た上で、今度は相手の作業に介入していく、というような感じ。それぞれが、別々の時空にいて、個別のリズムと段取りで作業していながら、それが同一のボードの上に書き込まれていて、それによって相互作用が生じる、というイメージ。
(あと、Milanoteは、自分一人で考える時---文章の構想を練るというような---にも、かなり使えそうな感じ。)